昨今各地で自然災害が発生したくさんの人が大変な思いをされています。でも実際にそういう状況ってどんな感じなんだろう、一度家族で勉強しておきたい!という思いから、今回、本所防災館を訪問し災害の体験をしてきました。

防災館ってこんなところ

今回訪れたのは東京都墨田区にある本所防災館です。通常自由に見学可能で、自然災害の歴史やスクリーンを見ながら、電話を使った119番通報の練習ができます。ぜひみなさんに体験して欲しいのが、煙や暴風雨の体験コーナーです。

入口にはパネルや消防自動車の乗り物もあり、子どものテンションが上がります

何が体験できるの?年齢制限はある?

私が今回事前に申し込みをして体験したものは、基本コース(2時間弱)でした。本所防災館では、基本コースと1時間10分程で回れるショートコースが1日数回用意されています。自由に見学できるコーナーは、体験コースの後にまわりました。

  • 9:10
    集合・受付・防災シアター

    受付をすませ、防災の映画を見ます

  • 9:40
    煙体験

    煙の性質の勉強や煙の部屋で非常口を目指して歩く体験(年齢制限なし)

  • 10:10
    地震体験

    地震の揺れを体験(3歳以上)

  • 10:30
    暴風雨の体験

    全身カッパに長靴で臨みます(小学生以上)

  • 10:50
    消火体験

    消火器の使い方を学び、実際に映像の火を消します

  • 11:10
    解散

    その後は自由に館内を見学します。体験コース前に事前に回るのも手です

実際の様子

今回、小学校3年生と年少の子どもを連れて体験しました。暴風雨など幼児が体験できないコーナーもありますが、親の体験中は、係の人が子どもたちと一緒になって風雨に耐えるパパママを応援してくれていました!

暴風雨や地震体験などは、弱いものから強いものへと何回か実施されるので、パパとママが分かれて体験してもよいと思います。体験はすべてインストラクターが細かく説明をし、誘導してくれます。気づきの多い体験でした。

煙体験

まずは、防火扉や防火シャッター、そして非常口の探し方について教えてもらいます。次に、部屋のセットに移動しどこから火事が発生しやすいかクイズ形式で学びます。

部屋では煙はどこから発生しやすいのかな

そして、いざ!煙の部屋体験です。年少児はちょっと不安そうでした。「火災の煙は上から下へと充満し、時間が経つと黒くなり視界が悪くなります。背を低く壁づたいに移動すること」など、大人も勉強になる内容です。煙の体験では、非常灯を頼りに煙が充満する部屋をいくつも抜け出口を目指します。

煙の部屋の説明を受けますが、いざ進むと緊張してしまいます

地震体験

まずは各家族ごとで震度6などの揺れを体験し、どのような対応が必要かを学びます。その後大人は、直下型の震度7の大地震または東日本大震災の時の長い揺れを再現した震度7のいずれかを選び、体験することができました。

私は「首都直下型地震」と聞くのでそちらを選択。突き上げるような揺れで、重たく固定してある食卓テーブルにつかまるので必死でした。「この揺れがもし来たら自分の家の家具はどうなるのか」と考えるいい機会になりました。

暴風雨体験

ここ、本所防災館でしか体験できないものが、暴風雨体験です。雨合羽と膝上まで隠れる長靴に着替え、子どもは雨量30mm/h、風速10m/s、大人は、雨量50mm/h、風速30m/sを体験します。傘があったとしても開ける状況ではなく、何か物が飛んで来たら本当に危険だとわかりました。

必死に耐える子どもたち

消火体験

消火体験は、マンションなどの自治体の避難訓練で体験された人もいると思います。実際に消火器の薬剤が吹き出す時間は短いこと、どこを狙えばよいか、どうなったらあきらめて逃げるべきかなど教えてもらいました。家にある消火器、まだ使えるか期限は切れていないかを今すぐ確認してください。

自由見学コーナーでも楽しめる

その後の自由見学のコーナーで私がとてもためになったのは、川の氾濫のシミュレーションです。荒川や隅田川の一部が決壊した場合どのように水が流れ、どの地域まで浸水するのかなどがわかりやすく映像で理解できます。

都内は特に地下鉄が多いため、地下道をつたって水が浸透し、低域だけでなく山の手の方まで浸水する様子がわかりました。

馴染みある地名も浸水しています

「マンションに住んでいるから、多少の浸水は問題ないのでは」と甘く考えていましたが、実際にマンション生活でも浸水により、電気や水道などに影響が出たりすることもあり、水や食料、また手洗い(トイレ)の対策も必要であることがわかりました。隣には子どもたちが楽しめるクイズがありました。体を動かして回答します。

本所防災館以外にも体験できる施設はある!

小さい子にはまだちょっと難しいかもしれませんが、年少さん以上であれば十分楽しめる、さらには大人にとって体験しておくべき施設です。

本所防災館以外でも、都内では2カ所、池袋立川に防災館があります。また、江東区にある「そなエリア東京」も人気があるとのこと。また、地方都市でもこのような体験施設を持つ自治体は増えているそうです。

防災の日のこの機会に、家族で話し合い、防災体験してみてはいかがでしょうか。

※体験できる災害内容は施設によって一部異なるので、事前に各ホームページでご確認ください

施設情報(アクセス・サービスなど)

施設情報 本所防災館
公式サイト http://www.tfd.metro.tokyo.jp/hp-hjbskan/
※最新の情報はこちらでご確認を
おすすめ年齢 4歳~大人まで
料金 無料
営業時間 午前9時~午後5時 
休館日 水曜日・第3木曜日
(国民の祝日に当たる場合は翌日)
年末年始(12月29日~1月3日) 
アクセス 130-0003 東京都墨田区横川4-6-6
JR総武線「錦糸町」駅北口、半蔵門線「錦糸町」駅4番出口から徒歩10分。京成押上線・都営浅草線・東武スカイツリーライン・半蔵門線「押上」駅B1、B2出口から徒歩10分(B1の方が便利)
駐車場 35台(無料)
サービス おむつ替えスペースあり /授乳スペースあり / キッズエリアあり / 食事場所あり(持込可)/ 売店食堂なし
注意事項 体験コーナーは事前予約を/ 歩きやすい、体験しやすい服装で/ キッズコーナーは広く絵本やおもちゃも充実
※3歳以下は体験できない施設がいくつかあるので、大人が2人以上いたほうが交代で体験しやすい。

この記事を書いたライター

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すうさん

9歳長女、4歳長男、1歳次男のママ。4月に無事復職することができました!男子パワーに圧倒され て、体力づくりを真剣に検討しないとと焦る日々です。

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