仕事の帰りが遅くて、子どものお迎えに間に合わない!夫には頼めないし、夫婦の実家も遠い…。そんな私が、下の娘が1歳から5歳になるまで利用していた「ファミリーサポート制度」。興味はあるけど、利用するのは不安…という方は参考にしてくださいね。

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「ファミリーサポート制度」とは?

巷でよく聞く「ファミリーサポート制度」。通称「ファミサポ」と呼ばれています。正確には「子育て援助活動支援事業(ファミリー・サポート・センター事業)」だそうで、どんな活動なのかというと…

乳幼児や小学生等の児童を有する子育て中の労働者や主婦等を会員として、児童の預かりの援助を受けることを希望する者と当該援助を行うことを希望する者との相互援助活動に関する連絡、調整を行う

出典:厚生労働省ホームページ

つまり、子どもを預かってほしい会員が、預かりたい会員に預けるための手続きをしてくれる、ということです。平成28年度には、833市区町村での実施実績があるようなので、お住まいの自治体で実施されているかどうか、まずは調べてみてください。

私が住んでいる大阪市では?

大阪市は「子育てを援助してほしい人(依頼会員)」 と 「子育てを援助したい人(提供会員)」を会員として、互いに子育てを支え合う「大阪市ファミリー・サポート・センター事業」を実施しています。ちなみに、依頼会員と提供会員の両方に登録している、両方会員もいます。

利用はどんなときに、何歳の子が、何時から何時まで?

(出典:大阪市ファミリー・サポート・センター

ただし、子どもの体調不良時には制限があり、医療機関にかかる必要のある子どもは、見てもらえないことになっています。また、預けられる子どもはおおむね生後3か月から10歳未満。時間は平日の7:00~20:00ですが、早朝・深夜や休日は応相談です。

私の場合は、次女が1歳になり仕事を再開するときに、4歳上の長女と別の保育園に決まってしまったため、「お迎えに間に合わないことがあるかも…」と思って入会しました。実際に利用したのは、帰りが遅くなる日の17:30頃から18:30頃の1時間程度。1人だけ、または2人のお迎えと、その後私が迎えに行くまでの保育が主でした。

利用料金はどれくらい?

利用料金は、通常の平日7:00~20:00の場合は1時間あたり800円。早朝・深夜や休日は、1時間あたり900円になるそうです。また、兄弟姉妹で利用する場合、2人目は半額の400円になります。つまり、1時間あたり1200円です。

提供会員はどんな人?資格や研修はあるの?

提供会員の条件は、以下の通りです。

(出典:大阪市ファミリー・サポート・センター

私がお願いしていた方は、自宅から徒歩5分のところにお住まいの元保育士さんで、2人の息子さんがいらっしゃいました。他にも、提供会員として登録しているママ友も数人います。育児経験のある方が多いような印象でした。

「ファミリーサポート」の利用の仕方

大阪市の場合の「ファミリーサポート」を利用する流れを紹介します。

活動後にもらっていた「援助提供活動報告書」。とても詳しく書いてくださる方で、毎回読むのが楽しみでした

「ファミサポ」を利用してよかったこと

最後に、実際に私が利用していて感じたことをまとめてみます。

「遠くの身内より近くの他人」という真実

大阪市在住で実家が福岡、夫の親も京都在住で、緊急時には身内に頼れない私にとって、いざというときに頼れる助っ人「ファミサポ」の存在は本当にありがたいものでした。私がインフルエンザになってしまったときには、姉妹の保育園の送迎を急きょ引き受けてもらったことも。…あれ?夫は何をしていたんだろう(苦笑)。

「自分とは違うタイプのお母さん」に出会える機会

私がお願いしていたファミサポは、当時高校1年生と小学6年生の2人の息子さんを育てておられ、ご主人は少年野球の監督もなさっており、とわが家とはかなりタイプの違う家族でした。人柄がとてもおおらかでいつもニコニコ、うちの娘たちも大好きで「今度はいつファミサポさん?」と聞いてくるほど。

2人の息子さんも、小さい子どもの面倒を見るのに慣れていて、男兄弟のいないうちの娘たちはいつも遊んでもらっていました。近所でもあり、本当に良い方に恵まれたと思っています。

「子どもを見るのは自分だけではない」という安心感

育児中は、「自分の子どもはこれで大丈夫?」と不安に思うことがしばしばありますよね。身内ではなく、保育園や学校の先生でもなく、ママ友でもない、自分がいないときに子どもたちの様子を見てくれるファミサポだからこそ、気づいてくれることが多々ありました。

子どもたちの長所やできるようになったことなど、私が日頃見過ごしてしまうようなことまで事細かに知らせてくださって、すごくありがたかったです。育児中に自分の子どもを見てくれる他人の目、意外と大事だと思いました。

以上、「ファミリーサポート制度」について私の体験をもとに紹介してみました。援助の内容は自治体にもよりますし、提供会員さんとの相性もあり、そもそも「よく知らない方の自宅に子どもを預ける」ことに抵抗のある方もいるのかなと思います。ただ、ひとこと言わせていただくと、

育児中に頼れる手は多い方がいい!

少なくとも私は、ファミサポなしではこれまでやってこられなかった自信があります!個人的には、「1時間800円払ってでもお母さんの息抜きの時間を作るべき!」とさえ思っています(笑)。民間のベビーシッターさんやシルバー人材センターなどの利用を考えている方は、その選択肢にファミサポを入れてみてはいかがでしょう。