秋といえば、きのこがおいしい季節。自然豊かな小田原・根府川にある「お山のたいしょう」は、風味豊かな「原木しいたけ狩り」や、「こんにゃく作り体験」「みかん狩り」などが楽しめる農家レストラン。子連れ家族でも気軽に里山体験が楽しめますよ!

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農家レストラン「きのこ苑 お山のたいしょう」

海岸の近くまで山並みが広がる、美しい景観が魅力の神奈川県小田原市根府川。JR根府川駅から車で5分ほど上がる、山の中腹にひっそりとたたずむのが、農家レストラン「きのこ苑 お山のたいしょう」です。

「採れたての原木しいたけのおいしさを味わい、素朴な自然に触れる楽しさを多くの人に体験してもらいたい。」との思いから、1993年にオープンして以来25年間、地元の人から観光客まで多くの人に愛され続けてきたお店です。

1.2haの広々とした敷地内には、レストランを中心に、きのこ苑やみかん畑、ブルーベリー畑などがあり、収穫体験や四季の花々を楽しむことができます。

苑内マップを見ているだけで、ワクワクします!

珍しい「原木しいたけ狩り」を体験!

ここで楽しんでほしいのが「原木しいたけ狩り」です。椎茸には「原木(げんぼく)栽培」と「菌床(きんしょう)栽培」の2つの栽培方法があるのですが、この農園では国産椎茸の約15%ほどしかないといわれる「原木(げんぼく)栽培」で育てています。

切り出した丸太から、ポコポコと生える「原木栽培」。「コナラ」の木を使用

こちらではハウスを使い、温度など細かな調整をしながら育てているため、なんと1年を通して収穫体験を楽しむことができるそう。しかも、椎茸の好む気温は人間も快適な気温で、屋根付きなので雨でも楽しめますよ。

入園料は無料で、100gで250円の量り売りです。人気のシーズンには、1人100g(4~5枚程度)までの制限がある場合も。

ハウスの扉を開けると…こんな風景が!
軸がしっかり太いので、子どもたちは力を入れて「狩り」ます

おいしい椎茸の見分け方

採れたてのもの、新鮮なものが最もおいしい椎茸ということになりますが、スタッフによると「傘が開きかけのものは食感が良くて、傘が開いているものは柔らかくてジューシー」「表面に白い模様(リンピ)がついているもの」とのこと。

傘の大きなしいたけは規格外なので、スーパーなどで見かけることは少ないですが、実はジューシーで味もしっかり楽しめるとのこと。常連さんは好んで、大きなしいたけを摘まれる場合も多いそうです。なるほど!

丸みがあり、リンピがキレイに出ているもの、は新鮮な証拠!
傘が開いているものは、柔らかくてジューシー
こんなにいっぱい採っちゃった!

ハウス内には、椎茸のメリットも掲示。元気なカラダづくりに役立つ食材として、子どももママ・パパにもメリットがたくさんありそう!

採ったらすぐに、炭火でパクリ!

採った椎茸は、すぐにレストランで炭火焼にして、食べることができます。炭火コンロのセットは600円ですが、炭火焼コースの料理を頼むと、付いてくるのでお得ですよ。

わが家は夫婦と4歳児2人の合計4人で、きのこ・野菜・鶏肉・おにぎり2個が付いた「萩コース(1700円)」を1セットと、名物の「特製たいしょう揚げ(600円)」、「きのこ汁(450円)」、「おにぎり2個(300円)」各1つと、自家製の果実ジュース(400円)を注文。お腹いっぱいになりました。

名物の「特製たいしょう揚げ」は外はサクッ、中はジューシーで椎茸の新しい魅力を発見!

椎茸のおいしい焼き方は、洗わずに石づきの部分のみをカットして、軸を上に。ヒラヒラ部分が汗をかいてきたら食べ頃!ひっくり返さないで、そのままパクリ。

こんな感じで汗をかいてきたら食べ頃

採れたての椎茸は香りが良く、旨味が凝縮されていて、とってもジューシー。子どもたちもパクリ!と、大きな口を開けて楽しんでいました。塩や特製ダレをちょっと付けただけで、しっかりと主役になる美味さです!軸が太いところも、食べ応えがあります。原木からしっかりと栄養を吸い取った証拠ですね!

テーブルには椎茸栽培に関する資料も。自由研究にもいいかも!?

小さな子どもでもOK!「こんにゃく作り体験」

もうひとつ、今回体験したのが「こんにゃく作り体験」です。小さな子どもでも大丈夫とのことだったので、エプロン持参で張り切って参加してきました!所要時間は1.5時間ほどで、1回1500円。通年開催で10:30~、または14:30~の予約制です。

なんでもこの根府川周辺は、昔からみかん栽培が盛んだったのですが、輸入オレンジなどの影響でみかんの売値が安くなり、合間にこんにゃく芋を栽培して、こんにゃくも生産するようになったのだとか。体験担当の主人が、歴史も含め、作り方を丁寧にレクチャーしてくれます。

「こんにゃく芋、触ってみるかい?」「ゴツゴツしてるね!」
使うのはこのボウル(ぬるま湯入り)、しゃもじ、こんにゃく粉、にがり
ボウルの中にこんにゃく粉を入れて、グルグル混ぜるとゲル状に。その後、約20分ほど放置
水に溶いた「にがり」を入れて、手で素早くかき混ぜ、上部を平らにならします。粘土遊びみたい?
約20分後に水を入れて、包丁で切り分けます

調理場で茹でてもらったら、出来上がり!市販の約8個分ぐらいの巨大こんにゃくの完成です。こんにゃくは水に浸けて冷蔵庫で保管し、2日に1度水を換えれば、2週間ほど日持ちするとのこと。作った当日は少し苦味がありますが、一晩水に浸けておくと、苦味は抜けますよ。

刺身こんにゃく、味噌田楽、煮物などでおいしくいただけるとのこと。少し粗めの仕上がりだったので、手でちぎって持ち帰った椎茸と一緒に煮物にしたら、よく味が染みてとてもおいしかったです!

ちなみに参加する際には、水に濡れたり手がベトベトになったりするので、エプロンや腕まくりしやすい服だといいと思います。

家に帰って、味噌田楽に。とってもおいしかった!感想は「ぷるん、ツヤッ」だそうです

みかん狩りも!できる体験は他にもいろいろ

ここでは「原木しいたけ狩り」や「こんにゃく作り体験」の他にも、10月中旬~12月下旬の「みかん狩り」や夏の「ブルーベリー狩り」「カブトムシ捕り」、春の「たけのこ掘り」など、四季を通して楽しめる体験がいろいろあります。料金や予約の有無など、詳しくはWebサイトでご確認を。

里山体験が豊富にそろっていますよ!みかん狩りは斜面なので、歩きやすい靴がベター

子連れに便利な設備も◎

キッズチェア、おもちゃ、子ども用食器あり

座敷席にはキッズチェアやおもちゃ、絵本が用意されていて、小さな子どもも楽しく過ごせます。また、子ども用食器も用意されているので、取り分けにも便利です。

子どもの遊び場

天気が良ければ、小さな子どもが遊べる遊具広場があります。椎茸狩りハウスの隣です。

オムツ交換台あり

外のトイレにもオムツ替えシートあり。オムツ替えも気軽にできます。

(番外編)かわいい看板猫ちゃんたち

お店の入口には、かわいい猫ちゃんが!とても癒されます。うちの娘は動物大好きなので、大喜びでした。

わが家のタイムスケジュール

  • 10:30
    お店に到着

    「こんにゃく作り体験」スタート

  • 11:10
    「原木しいたけ狩り」スタート

    受付で説明を受けて、いざハウスへ!

  • 11:30
    レストランで昼食

    椎茸の計量と炭火焼スタート!

  • 13:00
    店を出発

    車で約20分移動

  • 13:30
    「神奈川県立 生命の星・地球博物館」

    貴重な展示物を見て、触れて楽しめる!

  • 15:30
    「鈴廣かまぼこの里」

    おやつ&お買い物タイム

  • 16:00
    小田原発

    帰りの渋滞にも気をつけて!

「神奈川県立 生命の星・地球博物館」

当日はあいにくの雨だったので、室内をメインに動きましたが、天気が良ければ近隣の「こどもの森公園わんぱくランド」や「小田原城址公園」などに、立ち寄るのも楽しいと思います。

まとめ~料金や混雑状況は?~

きのこ狩りにこんにゃく作り体験。一見するととても地味なのですが、都市部育ちの私たち夫婦にとっては、初めての体験づくし。それはもちろん、子どもたちにとっても同様です。

「四季の農作物をいただき、時にはそれを貯蔵し、大切に保存しながら毎日の食生活を営む。」そんな昔ながらの日本人の知恵を学んで体験して、食べる経験は子どもたちにとっても、貴重なものではないでしょうか。

わが家には「田舎」と呼べる場所がないのですが、ここはまるで親戚の家にお邪魔したような、手作り感と人の温もりにあふれるお店でした。また、次の季節も「帰省」するように訪れてみたいと思っています。

ちなみに、料金は「原木しいたけ狩り」と「こんにゃく作り体験」と昼食代、家族4人で楽しんで合計8200円でした。

気になる混雑状況ですが、私たちが訪れた9月中旬の土曜日は雨ということもあり、まったく混雑していませんでした。ただし、イベント時期やみかん狩りなどのシーズンには混雑も予想されるので、時間に余裕を持って行くといいでしょう。

採って、作って、食べて。第二の故郷のような里山の素朴な魅力を、ゆったりと楽しんでみてください!

施設情報(アクセス・サービスなど)

名称 きのこ苑 お山のたいしょう
公式サイト http://www7b.biglobe.ne.jp/~kinokoen/
※最新の情報はこちらでご確認を
おすすめ年齢 0歳~
料金 「原木しいたけ狩り」は入園無料で量り売り250円/100g
営業時間 10:30~15:00
定休日 毎週水曜日・木曜日、年末年始
アクセス 〒250-0024 神奈川県小田原市根府川657
JR東海道本線「根府川」駅から送迎あり(要問い合わせ)
小田原厚木道路 小田原西出口より約15分
西湘バイパス 石橋インターより約10分
駐車場 約20台(無料)
サービス おむつ替えスペースあり/キッズエリアあり

この記事を書いたライター

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ゆっきーさん

6歳(小1)の双子女子を育てながら働く、神奈川在住のワーキングマザー。お出掛け&美味しいもの好きで、野菜ソムリエの資格も取得。“楽しい!美味しい!オトク!”を共有しましょう!

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