言いたくないけれどつい言っちゃう「早く!」の言葉。「早く!」より効果がある、子どもが自分から行動するとっておきの方法を、読者ママに教えてもらいました。発達心理学の専門家・岡本依子さんからのアドバイスも参考にしてくださいね。

アドバイスは

岡本依子さん( 立正大学准教授 )

社会福祉学部子ども教育福祉学科で、保育者養成に携わる。専門は発達心理学。特に、親子コミュニケーションや子育て支援・地域子育てなどについて研究している。

できたら○○!

  • お風呂の準備が進まないときは、「お風呂に入ったら水鉄砲しよう!」と、その先の楽しみを伝えるようにしています。(0歳・3歳・6歳のママ)
  • カードを作って、歯磨き、トイレ、着替えが終わったら印を付けるようにしたら、自分からやるようになりました。(5歳・小学生のママ)

ゲーム化する

  • 朝の支度を家族みんなで競争するようにしたら、時間に余裕ができ、みんなで一緒に朝食を食べられるようになった。(5歳・小学生のママ)
  • ○○くんは△秒以内に□□しま~す! 1、2、3…」と数えると頑張ります!(1歳・5歳のママ)

演じる!

  • 「○○ちゃん、着替えようよ~」と、キャラクターのぬいぐるみを使って言う。ぬいぐるみの言うことはよく聞きます。(2歳のママ)
  • お風呂になかなか入らない娘。温泉が好きなので、かばんにパジャマを入れて温泉ごっこをすると、進んで入ります。(3歳のママ)
  • 私が、変なポーズや言葉で笑わせながら勧めたり、テンション高めに踊りながら催促したりすると、ノリノリでやってくれます。(0歳・2歳・5歳のママ)

褒める!

  • 息子が遊び道具を片付けたときは、拍手したり声をかけたり、夫婦で全力で褒めます。次から次へ片付けるようになりました。(1歳のママ)
  • 先日4歳になったばかり。「さすが4歳だなぁ。4歳になると違うな~♪」と褒めると、今のところはササッと動きます。(4歳・小学生のママ)

時間を意識させる

  • 歯磨きをダラダラとしていたので、お気に入りのタイマーを使うようにしたら、ダラダラせずしっかり磨けるようになりました。(3歳・5歳のママ)
  • 食べるのが遅いので、「今日の時間はココ」と食べ終わりの時間を時計で示すようにしたら、時間を意識するようになった。(0歳・4歳・小学生のママ)

“その言葉、ちょっと待って!”

「鬼が出るよ」

架空の存在を意識することで誰も見ていなくても悪いことをしなくなる、という面ではいいと思います。ただ脅すように使うのはよくありません。怖い鬼より、いいことをしたときも見ていてくれるような存在を示すほうが、いいのでは?

「○○しないとママ悲しいな」

ママの気持ちを伝えることで、子どもは、ママにも感情があると気付き、共感性が高まります。とはいえ、子どもはママを喜ばせるために生きているわけではありません。そればかりを言いすぎず、ほどほどにしましょう。

※この記事は、2018年9月発行の「ぎゅって10月号」に掲載した記事を再編集したものです