2018.09.28 / 2018.10.25
家計簿を付けている、大きな買い物はしていない、なのに、なぜか貯蓄額が増えない…。そんなご家庭の悩みに、ファイナンシャルプランナーが答えます。
家計簿 Check!
- 月間収入(手取り)
-
- パパ
- 460,000円
- ママ
- 145,000円
- 月間支出
-
- 住居費(住宅ローン・修繕積立金)
- 90,000円
- 保育・教育費(習い事含む)
- 60,000円
- 水道・光熱費
- 25,000円
- 通信費(インターネット・家族と両親の携帯電話)
- 25,000円
- 車費(ローン)
- 50,000円
保険料
- パパの保険(個人年金含む)
- 20,000円
- ママの保険(個人年金含む)
- 25,000円
- 子どもの保険*1
- 3,000円
- 学資保険*2
- 25,000円
- パパのお小遣い(朝・昼食代込み)
- 30,000円
- ママのお小遣い(昼食代込み)
- 30,000円
- 食費
- 90,000円
- カードの支払い
- 100,000円
- 貯蓄(自動積立)
- 62,500円
- ボーナス時収入
-
- 手取り・年間
- 500,000円
- 現在の資産
-
- 貯蓄
- 2,000,000円
*1 ミニアドバイス「子どもの保険」
保険料のうち、ママの月1000円の共済は、保障内容は弱め。他の保険にも入っていることを考えるとなくてよいと思います。また、子どもの保険は、医療費が無料であれば基本的には必要ないでしょう。
*2 ミニアドバイス「学資保険」
3人の子どもそれぞれに、満期で120万円、128万円、210万円の学資保険をかけていますが、進路によっては十分とは言えません。想定外に備え、教育費としても使える+αの貯蓄をしておけると安心ですね。
advice 1現金・カード合わせて、予算に収まるように使う
家計管理では、現金・カード払いに関わらず、食費・レジャー費など費目別に予算を組むのが鉄則。M・Sさんの家計簿では、カード払いの分が費目に振り分けられておらず、予算や残高を意識しにくく、赤字になっていました。
何にいくら使うかを明確にすることで、つい財布の紐が緩んで使っていた出費を抑えることができるでしょう。金額が大きく月の予算を意識しづらい場合は、1週間でいくら、と考えると管理しやすいです。
advice 2“好きなもの”は各自のお小遣いでやりくりする
友達との飲み代や洋服代は、生活費に影響が出ないよう、各自のお小遣いの中でやりくりするのがベスト。M・Sさんの家庭では、オシャレが好きなママの洋服代がお小遣い外で「カード払い」されていたり、お酒好きなパパの飲み代が生活費から補填(ほてん)されていたりして、それが家計の中で曖昧な支出の原因に。
お小遣いを適正な金額に増やして、各自が支出を確実にその予算内に収めることで、家計全体が安定します。
マイナス30,500円の赤字がプラス13,500円に改善!
支出 | Before | After |
---|---|---|
ママの保険(個人年金含む) | 25,000円 | 24,000円 |
子どもの保険 | 3,000円 | 0円 |
パパのお小遣い(朝・昼食代込み) | 30,000円 | 50,000円(飲み代込み) |
ママのお小遣い(昼食代込み) | 30,000円 | 40,000円(洋服代込み) |
食費 | 90,000円 | 120,000円(レジャー費込み) |
カードの支払い | 100,000円 | 0円(食費・レジャー費・ お小遣いに) |
resultカード利用の中身を把握し費目ごとに予算管理を
家計簿や保険の選定など頑張っていますね。ただ、カードで何にいくら使ったかが曖昧なことが赤字の要因に。各費目の予算を明確にし、現金・カード合わせて予算内に収まるようにしましょう。子どもが成長すると支出はさらに膨らむので、今のうちに出費を抑えて貯蓄を。
診断してくれたのは
- 氏家祥美さん( ファイナンシャル・プランナー )
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女性のためのお金と仕事の相談室「ハートマネー」代表。個人相談やメディアを通じ女性の活躍を支援。著書に「子どもの年代別大学に行かせるお金の貯め方」(PHP研究所)他。
※この記事は、2018年9月発行の「ぎゅって10月号」に掲載した記事を再編集したものです
illustration AKIBA Akiko