2018.11.23
モンテッソーリ教育において欠かせないキーワードである「敏感期」。3〜6歳の「感覚の敏感期」と呼ばれる時期にぴったりなおもちゃの作り方・遊び方をご紹介します。今回は「視覚」による形の識別力を育てるのに適したおもちゃです。
index目次
感覚おもちゃ「三角形の図形遊び」
準備するもの
- ダンボール、青と白の色画用紙
- ハサミ、カッター、カッター台、両面テープなど
作り方
- ダンボール、青と白の色画用紙を使い、9センチ×15センチの直角不等辺三角形を12枚ずつ切り取る(このあとダンボールを青と白でサンドするように両面に貼っていくので、大きさは正確に測りましょう)
- ダンボールの片面に青の画用紙、もう片面に白の画用紙を貼り付ける(画用紙を貼るときには三角形を同じ方向にそろえる)
- 画用紙を貼り終わったらもうでき上がり!
子どもと遊んでみよう
始めは、大人と子どもで同じものを
三角形は全部で12枚あります。始めのうちは少ない枚数で作成できる図形を作ってみましょう。大人が作ったものを子どもが真似して作ることができるようにします。
4枚で作る図形
大人と子どもがそれぞれ三角形4枚で図形を作ってみましょう。始めは大人が作って見せます。
他にも三角形4枚でこんな図形ができます
6枚で作る図形
三角形6枚を使えば、できる図形のバリエーションが増えます。慣れてきたら、枚数を増やして大きな図形に挑戦してみましょう!
親子で同じ図形を作れるのは6枚まで。それ以上大きな図形はお手本を見ながら子どもが一人で作ってみます。難しいところは大人がアドバイスしてあげるのも良いでしょう。パズル好きの子どもなら、なるべく手を出して欲しくないかもしれませんね。
8枚で作る図形
12枚で作る図形
自分でオリジナルの図形を作ってみるのも楽しいですよ。子どもと面白い形を作ってみましょう!
モンテッソーリの感覚教具「星づくりの三角形」
今回のおもちゃの基になっているのは、モンテッソーリが考案した教具「星づくりの三角形」です。
本物の教具は木製ですが、今回はダンボールで作りました。違っているのは素材だけで、サイズや使い方は全く同じです。
図案のカードが用意されていますので、子どもが好きなものを選んで自分で活動できるようになっています。年長児が年少児と一緒に活動するときには、先に紹介したように2人で同じ図形を作ります。
また、この活動をする前段階として三角形でさまざまな形を作る活動を行っています。
正三角形の箱
形の異なる三角形を組み合わせて、同じ正三角形を構成します。
長方形の箱
図形を収納する箱が長方形であることから、長方形の箱という名称が付いている教具です。さまざまな三角形を組み合わせて四辺形を構成します。
正六角形の箱
さまざまな三角形を組み合わせて六角形を構成します。
これらの教具のねらいは視覚による図形の識別力です。さまざまな図形の中から同じ形を見つけたり、違う図形を組み合わせて結果として同じ図形を構成したりしていく中で、いつの間にか幾何への興味が育っていくかもしれません。
そんな理屈は抜きにして、子どもたちはいつもパズルを楽しむような感覚で図形の構成を楽しんでいます。自分なりに好きな形を作ったり、友達と同じ形を作ってみたりと楽しみ方はいろいろです。
いろいろな形を作って子どもと楽しんでみてください。
参考資料:出来上がり図案
この記事を書いたライター
ライター一覧- 堀田はるなさん
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モンテッソーリ原宿子供の家・モンテッソーリすみれが丘子供の家教員、保育士。アパレル業界、eコマース、金融など様々な業種でのマーケティング業務を経験後、教育の道へ転身。日本モンテッソーリ協会承認モンテッソーリ教員免許取得。著作「子どもの才能を伸ばす最高の方法 モンテッソーリ・メソッド」。