神奈川県の横須賀と葉山に渡って広がる「湘南国際村」。その中にある「めぐりの森」には、知る人ぞ知る「農園スーパー」があった!日常の「食」と非日常の「大自然の中で無農薬野菜の収穫体験」が叶う、「森と畑の学校」で過ごす素敵な休日をレポートします。

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湘南国際村「森と畑の学校」とは?

人気の観光地、鎌倉から車で約30~40分。「森と畑の学校」は、横須賀市と葉山町にまたがる「湘南国際村」の「めぐりの森」の中にある、山に囲まれた5ヘクタール(東京ドームよりひと回り大きめ)の土地にあります。

海を望み、緑豊かな「湘南国際村」は、企業や大学の研究・研修施設が集まる地域ですが、バブル崩壊でその開発はストップ。

長らく放置されていた荒地を里山として再生させようと、5年ほど前に「農地所有適格法人パラダイスフィールド」代表の伊藤さんらが一念発起。神奈川県から土地を借り受け、自分たちの手で少しずつ開墾しながら、手作りで作り上げてきました。

遠くに海を望み、緑あふれる自然豊かな土地です

「環境に配慮し、経済的にも持続可能な里山をこの地域に。」「里山の暮らし、野菜作り、収穫をより身近なものにしよう。」というテーマを掲げ、旬の無農薬野菜の収穫体験や畑塾、Farm Canning School、ヒミツキチスクール、Food Forest作りなどのスクールも運営。

さらに、協力団体と共に、最近話題のクラウドファンディングを活用し、活動のPRも行ってきたそうです。

「農園スーパー」って何?その楽しみ方とは

私は偶然「じゃらん」の「遊び・体験予約」で見つけて、その存在を知ったのですが、「森と畑の学校」には「農園スーパー」なるものがあるのです!

その正体はなんと、園内で栽培されている豊富な季節の野菜を、まるでスーパーで買い物をするかのように、自由に必要な分だけ畑から直接収穫して、そのまま購入できる!という、何とも大胆な収穫体験でした。

季節によって採れる野菜が変わり、その時期に最もおいしくて、体にいい旬の野菜が楽しめるのがポイントです。しかも、作物はすべて無農薬、無化学肥料で栽培しているとのこと。子どもたちが自分で収穫して、生で食せます!

旬の食材は、その時期に最も栄養価が高まります。そして、味も格別!オクラって、こんな風にできるって知ってた?

「農園スーパー」体験の流れ

  1. 駐車場のあるロータリーから坂を下って、園内の受付小屋へ
  2. 受付小屋で、収穫票と園内マップ、お買い物カゴ、軍手、収穫ばさみを借りて畑へ

    これが園内マップ。ざっくりとした位置がわかります
  3. 収穫票で収穫ができる野菜を確認しながら、広い敷地内で色とりどりの無農薬野菜を自分で収穫!
    自分で採れるって楽しいね!

  4. 小屋に戻り、備え付けのはかりで野菜の計量、収穫票への記入・精算・梱包(すべてセルフサービス)

    代金はビンへ。おつりも自分で取り出します

土日はスタッフが小屋にいるので、説明を受けながら体験できます。野菜の採り方や見分け方、おいしい調理法なども教えてくれますよ!近所の人など、慣れているお客さんはふらりとやってきて、完全セルフサービスで自由に収穫。自分で精算、好きな時間に帰っていきました。

どんな野菜が採れるの?

収穫ができる野菜は日々替わり、私たちが訪れた日には約20種類ほどの旬の野菜やハーブが収穫できました。その中から、わが家は里芋と伏見アマナガ、苦味が少なく子どもでも食べやすいピーマンのピー太郎をセレクトして、はさみやスコップを使って、子どもたちと一緒に収穫を楽しみました。

収穫票には、その日に採れる品種名や説明、採れる畑の場所や価格が書かれています
里芋、採ったよ~!パパが一番楽しそう!?
「伏見アマナガ」は辛くないけど、ちょっぴり大人の味。でも、子どもたちも頑張って食べられました!

冬には、里芋や菊芋などの根菜類(体が温まります!)、夏にはトマトやスイカなど、その季節の旬の作物との楽しい出会いが待っていますよ!

里芋は1株でこんなに!小芋が2kg、親芋が500gで、合計1300円でした

他にも楽しみはいろいろ!

元気な鶏たちと出会える!

カラフルで元気な鶏たち。畑の中を散歩しながら、作物に付く虫を食べてくれています
鶏のママが卵を抱く様子も、見学させてもらいました!

ヤギと戯れる!

3匹の看板ヤギが常駐。草をあげたり触ったりすることもできますが、一般的な「ふれあい動物園」のヤギよりも、野性味あふれる荒々しいヤギたちなので、小さな子どもは注意が必要です!必ず大人が付いてあげてくださいね。今回は特別に、代表の伊藤さんにサポートしてもらいました。

芝生の広場あり!

芝生の広場があります。ここでシートを広げてお弁当を食べてもよし、蝶やバッタを追いかけてもよし。歌ったり踊ったり…、楽しみ方はいろいろ。特におもちゃがなくても、自然のすべてが遊び道具です!

実際、わが家の子どもたちも蝶を追いかけて、夢中で走り回っていました。自由に使えるテーブルやイスもありますよ。

かまどあり!

イベントなどがあるときには、屋根付きのかまどで、ご飯を炊くこともあるそう。調理や屋外パーティーも楽しめます。

予約方法・持ち物・駐車場・食事など、注意点は?

予約方法

基本的に、予約は必要なく自由に来園OKとのことですが、初めての人は「じゃらん」から土日に予約した上で、来園するのがおすすめです。スタッフがいるので、レクチャーを受けながら体験できます。

もしくは、5家族以上が集まれば、代表の伊藤さんに直接連絡して、農園ツアーなど簡単なイベントを企画することも可能とのこと。同じクラスの仲間と、ワイワイ訪れても楽しそうですね!

持ち物

基本的にはほとんど何もいりませんが、

  • 野菜持ち帰り用の袋
  • 野菜支払い用の小銭
  • 汚れ対策として、

  • 長靴
  • 羽織
  • 着替え
  • タオル
  • ウエットティッシュ
  • 飲み物

などがあると便利です。水道はありますが、せっけんはないので、汚れが気になる場合は持参しましょう。

駐車場

広い無料駐車場があります。ただし、駐車場から農園までは400mほどの坂道なので、歩き慣れた靴で来ましょう。予約の15分ぐらい前には、駐車場に着くようにします。

食事

駐車場から車で数分の場所に、コンビニエンスストアはありますが、農園内に売店などはまったくありません。自動販売機もないので、食べ物や飲み物が必要な場合は持参しましょう。お皿を用意して、採れたての野菜でサラダを作って、芝生の上で食べてもいいと思います!

エディブルフラワーもありますよ

注意点

園内にトイレはありますが、仮設の簡易的なものです。同様に、授乳やオムツ替えも基本的に屋外になるので、乳児がいる場合はシートやケープがあるといいでしょう。また、屋根のある場所はほとんどないので、天候が不安なときは雨具や防寒具もお忘れなく。

まとめ

自由にやっていい。もし、子どもたちが好きなことを見つけたら、予定を変えてでも、それをやらせてあげればいい。そっちの方が大切だよ。

そう話す伊藤さんの言葉に、ふと気付いた私。いつも時間や決められたプログラムに縛られることが、当たり前になりすぎていたということに。そして、その通りにならない子どもたちの姿に、プリプリ怒りすぎていたのかも…、と反省。

こんな枝や猫じゃらしだって、子どもたちにとっては「キラリ」と光る宝物

普段の生活の中では、日々時間に追われる働くママ・パパだからこそ、ここではあえてな~んにも決めずに、なりゆきに任せてゆったりとした気持ちで自然を楽しむのも、素敵な過ごし方なのだと思います。子どもたちも、自分なりの「キラリ」を見つけながら、のびのび楽しめますよ!

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でも、「自由」には責任も伴うもの。自由だからこそ、この場所を大切に守り育ててきた人たちに失礼のないように、親も子もマナーの心を持って楽しみたいものですね。

お休みの日は「農園スーパー」へ。畑と動物と自然…、特別なものは何もないけれど、どこまでも豊かで幸せなひとときが待っていますよ!

クンクン…。うん、いい匂い♪五感のすべてを使って楽しもう!

施設情報(アクセス・サービスなど)

名称 パラダイスフィールド「森と畑の学校」
公式サイト https://ja-jp.facebook.com/Moritohatakenogakkou/
※最新の情報はこちらでご確認を
おすすめ年齢 1歳~
料金 入園無料(収穫した野菜の代金や、体験によっては別途有料)
開園時間 10:00~16:00
アクセス 〒240-0107 神奈川県横須賀市湘南国際村2-2388-24
JR横須賀線・湘南新宿ライン「逗子」駅より京急バス「湘南国際村センター」行きバスにて約30分、終点下車
横浜横須賀道路「横須賀IC」より約6km、15分
湘南国際村のロータリーより徒歩3分 お車でお越しの方はロータリー横の駐車場をお使いください。
駐車場 無料駐車場あり
予約 じゃらん「遊び・体験予約」

この記事を書いたライター

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ゆっきーさん

6歳(小1)の双子女子を育てながら働く、神奈川在住のワーキングマザー。お出掛け&美味しいもの好きで、野菜ソムリエの資格も取得。“楽しい!美味しい!オトク!”を共有しましょう!

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