女性管理職が3割なら、主夫も3割に!壮大な野望の元に集まったフツーの主夫たちが語る「秘密結社主夫の友コラム~ぼくらの言い分~」。今回は「子連れの男性を見ると思い出すこと」を、秘密結社「主夫の友」秘密研究員の吉田尚史さんがお話をします。

子連れの男性を見ると思い出す、長男とほぼ2人きりで過ごす日々

こんにちは。秘密結社「主夫の友」秘密研究員の吉田尚史(ぶみ)です。ここ数年来、僕の暮らす街で、ある光景を時々見かけるようになりました。それは、平日の昼間にベビーカーや抱っこで乳児と2人でいる男性の姿です。

男性がベビーカーを押していたり、赤ちゃんを抱っこしていたり、公園で遊んでいたり、あるいはスーパーで買い物をしていたりとよく見かけるようになりました。

今から10年前。長男は1歳になり、妻は職場復帰

僕が妻と結婚したのは僕が大学院1年目で22歳の時でした。結婚式を挙げる前に妻のお腹に赤ちゃんを授かったことが分かり、また出産が予定日よりも早かったので、長男はその年の年末に生まれてきました。

妻は産休と育休を合わせて約1年間取り、長男が生まれてからの約1年間、僕は勉強を中心に、妻は子育てをメインに過ごしました。

妻の産休・育休期間が終わったとき、ちょうど僕は論文提出の直前でした。僕は長男を膝の上に載せ、資料を広げパソコンに向かい、長男にキーボードを叩かれたり資料をグチャグチャにさらながらも、妻の職場復帰後から約1カ月で論文を無事に提出しました。

その後、1歳を超えたばかりの長男とほぼ2人きりで過ごす日々が始まりました。

父ひとり、子ひとりで子育て支援センターへ。母親たちの視線が…

妻は仕事で日中家におらず、保育園にもまだ入れていなかったので、僕と長男は2人っきり。初めて授かった子どもということで、1歳になっても1人で歩けなかった長男の発育状況が気になっていた僕は、家から歩いて5分ほどの子育て支援センターに連れて行くことにしました。

すでに子育て支援センターの場所を知っていた妻に場所を教えてもらい、長男と2人で初めて訪れた時のこと。

その当時(約10年前)、当然イクメンという言葉はなく、僕が1歳になったばかりの長男と一緒に平日の昼間に現れたことで、そこにいたスタッフの女性もかなり驚いている様子でした。施設の利用方法などを教えてもらい、その後、週に数回長男が1人で歩けるように、足繁く通うことになりました。

手押し車のようなもので、家よりも広い場所でペタペタとニコニコしながら歩く長男を見守りながら、時々スタッフやそこにいた母親たちから向けられる視線を感じていました。何故男が平日の昼間に乳児と2人でいるのか、と不思議に感じている様子でした。

僕が乳児を抱えていることが分かると、驚き凝視してくる人も

また、こんなことも思い出します。妻が長男の育休中、せっかく出来た時間を利用し、夏に1週間ほど続けてのセミナーに参加しました。まだ授乳中だったこともあり、僕はお昼の休憩時間に合わせて長男に授乳をさせるべく、電車に乗って妻が受けているセミナー会場に通いました。

最初リュックでも抱えているのかと思っていたのか、僕が乳児を抱えていることが分かると驚き凝視してくる人がいたり、優しく話しかけてきてくれ、長男をあやしてくれた年輩の女性もいました。

それでも確実に変わってきている

それらの1つ1つの出来事を、小さな子どもを連れて2人でいる男性を見かけると僕はふと思い出すのです。でも、子育てを通じての友人がいなくても、歩いているだけで不思議そうに見られても、決してつらいと感じたことはありません。

それは、僕自身が社会に出る前に子どもを授かり、社会での「普通」というものを知らなかったからかもしれません。目の前に小さな子どもがいて、妻は仕事でおらず、僕がその子の面倒を見る、ただそれだけのことでした。

不思議そうに見られようが、乳幼児検診で保護者やスタッフが僕以外全員女性だろうが、僕が目の前の子どもの面倒を見るしかなかったからです。

男性の育児参画については決して充分とは言えない状況です。でも、長男が生まれてきたばかりの約10年前のことを思い出す度に、少しずつかもしれないけれど、着実に男性たちが子育てをしているようになったと僕は感じています。

多くの働く女性たちには、

10年前のことなんて知らないよ、
今が大変なんだよ

と言われてしまうかも知れません。

けれど、着実に男性が育児に関わってきています。男性は育休は取れないかも知れない(取らないかも知れない)。けれど、娘が通う保育園では、朝、子どもたちの半分くらいは父親と一緒に登園して来るようになりました。

子育てをしていると目の前のことばかりに目も心も奪われてしまって、未来のことを見通すことは正直とても難しく感じます。

でも、僕はこれまでの10年の変化をこの身で確かに感じながら、これからの10年はきっとこれまでの10年よりももっと大きな変化があると期待しています。それはきっと子育てへの大きな希望なのではないか、と思っています。


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