子どもの自立を促すのに役立つ「お手伝い」。でも、してもらうのに苦労したことはありませんか?やってくれないとついガミガミ叱ってしまって、いつの間にか強制になってしまうことも。今回は、自分から進んでお手伝いをしてもらうコツを紹介します。

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子どもにお手伝いをさせていますか?

子どもに「何でも自分から進んでやる子に育ってほしい」「身の回りのことは自分でできる子になってほしい」と思ったことはありませんか?ここで役に立つのが「お手伝い」。

ただ、お手伝いをしたがらなかったり、長続きしなかったりと、苦労することもありますよね。子どもにすんなりとお手伝いをしてもらうには、どうしたらいいでしょうか?

お手伝いがもたらす効果

自立を促す

子どもが成長して幼稚園や保育園などに通うようになると、自分でしなければならないことが増えていきます。

「脱いだ服のたたみ方が分からない」「食器の片づけ方を知らない」ということでは、子ども自身が困ってしまいますよね。

お手伝いをすると、少しずつ自分の身の回りのことができるようになります。「自分のことは自分でできるようにする」ということは、自立を促すことにつながります。

責任感が育ち、自己肯定感が上がる

役割を与えられることによって、子どもの責任感が育っていきます。また、「自分でやれた」「最後までできた」という満足感によって、子どもの自己肯定感が上がります。

親とのコミュニケーションが増える

お手伝いのやり方を教えるには、当然ながら親子のコミュニケーションが必要です。親子の会話が増え、子どもとより親密になれる機会となるでしょう。

お手伝いをさせることに失敗してしまう原因

叱る

お手伝いに時間がかかったり、失敗したりすると、つい子どもを叱ってしまうことがあります。

また、お手伝いをやろうとしない態度にイラッとしてしまうことも。しかし、親に叱られると、子どもはお手伝いをする気がなくなってしまいます。

賞罰を使う

子どもが何かいけないことをした罰としてお手伝いをさせると、子どもはお手伝いに対してネガティブなイメージをもち、お手伝いがキライになってしまいます。

これとは反対に、ごほうび(賞)をあげてお手伝いをさせようとすると、ごほうびがなければしないようになります。両方とも、自分から進んでやっていることではないため、お手伝いは長続きしません。

では、子どもに進んでお手伝いをやってもらうにはどうしたらいいでしょうか?

すんなりお手伝いをするようになるコツ

いきなり「洗濯物をたたんでね」「食器を洗ってね」と言っても、子どもはどうやったらいいのかわかりません。次のようなステップで少しずつ進めていくとよいでしょう。

たとえば、「洗濯物をたたむ」というお手伝いを例にしてみます。

1.最初は親と一緒にやってみる

四角いハンカチやタオルなど、簡単にできそうなものを選び、親が見本を見せながら一緒にたたんでみます。

2.次に、子どもだけでできそうな部分をお願いしていく

たたみ方を覚えたものは、子どもだけでやってもらうようにします。ここで大切なのは、無理強いをしないこと。

たとえば、「助かる」「うれしい」という言葉を使ってお願いしてみましょう。かける言葉に気を配ると、無理やり感がなくなります。

今日は○○ちゃんがタオルをたたんでくれるとうれしいな

昨日覚えたタオルの洗濯物折り、○○ちゃんだけでやってもらえると助かるな

3.お願いする範囲を広げていく

簡単なものができるようになったら、くつ下、下着、洋服など、少しずつお願いする範囲を広げていきましょう。

これをきっかけに、洗濯物折り以外の別のお手伝いにも挑戦していけるといいですね。

お手伝いが終わったら、「ありがとう」と感謝の気持ちを伝え、「上手にできたね」などとほめてあげましょう。

お手伝いは楽しくやることがポイント。無理なく、「子どもに協力してもらう」という心構えで進めてみてくださいね。

この記事を書いたライター

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佐藤麻依子さん

大学院3年生と大学2年生の男児2人の母。子育て&中学受験カウンセラー歴18年。「子育て3ステップ会話法®」を考案。著書『男の子のための魔法のこえかけ 3ステップしつけ法』。独自のコーチング講座や子育て心理学協会の「ココロ貯金®」講座を提供。イヤイヤ期・思春期・反抗期・受験期の悩みを解決します!

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