共働き夫婦が増えている現代、産後ママの働き方はどう変わっているのでしょう。正社員や派遣にパート。中には家事・育児に専念されるママもいます。厚生労働省が実施した「第15回出生動向基本調査」をもとに産後ママたちの働き方を見ていきます。

出産して一度仕事を辞めるママ達

下表は左が「今後子どもを持つ予定のある家庭の妻の就業状況」、右が「第一子が一歳時点での妻の就業状況」を示しています。

妊娠前はおよそ78%の女性が何らかの仕事をしているのに対して、第一子出産後は仕事をしている女性が31%に減っていることがわかります。

正規の職員やパート・派遣などの働き方に関係なく、子どもが生まれると仕事を辞め、一度は家庭に入る人が多いことがわかります。

共働きが増えてきているとはいえ、子どもがまだ幼いころは仕事をせずに育児に専念したい、次の子を出産するまでは仕事を休みたい、保育園に入園できず職場復帰を諦めた、などのさまざまな理由で仕事をしていないママは多いのではないでしょうか。

ママ達が望む働き方

こちらは今後仕事をしたいけれども現在は働いていないというママが、今後どのような形で仕事をしたいと考えているかを示したものです。

仕事をしたいママ達のなんと87.5%の人たちがパート・派遣などとして働きたいと考えているようです。

これは比較的時間に融通が利きやすい働き方をすることで、育児とのバランスをとるためだと考えられます。

また、下表は子どもがいる女性が働こうと思う最大の理由をまとめたものです。

教育費、生活費、貯蓄など目的はわかれますが、およそ52%という半数以上の人が経済的理由で仕事をしたいと考えているようです。

経済的理由の中でも特に多いのは教育費・生活費のためという理由でした。

子どもひとりを大学まで進学させた場合、小学校から大学まで公立学校だとすれば1000万円、すべて私立学校であれば2000万円とも言われています。

まずは子どものため、毎日の生活のために必要なお金を稼ぎたいというママが多いのも納得の結果ですね。

子どもの年齢別にみたママ達の就業状況

では、ライフステージ別に産後ママ達の就業状況についてみていきます。

ある程度育児に手がかからなくなってから仕事復帰することを考えているママも多いと思います。では、世の中のママは子どもが何歳くらいになったら仕事に復帰しているのでしょうか。

今後出産を予定していない女性の就業状況を末子の年齢別にみていきましょう。

末子が2歳以下の場合、仕事をしている女性は47%に留まっていますが、子どもの年齢が上がるにつれ就業率も上がり、末子が9歳以上になるとなんと78%の女性が仕事をしていることがわかります。

また、正規の職員および自営業で働く人の割合は、子どもの年齢関係なく同じ割合で推移していますが、パートや派遣として働く人の上昇が顕著です。

これは、先ほどみたママ達が希望する働き方とも合致して、多くのママが希望通りの働き方をできているようです。

ライフスタイルに合った働き方の選択

仕事が好きで仕事をしながら育児をしているママ、生活費のために子どもが家にいない時間のみ働いているママ、自営などで家族で仕事をしながら家族で子育てをしているなど、家族の数だけ違ったライフスタイルがあり、それぞれのライフスタイルに合った働き方を考えて選択をしていくことが必要になります。

とはいえ、保育園に入れたくても入れない、育児と仕事の両立ができずに毎日生活に余裕がない、正規の職員として働いていても時間の融通が利かず苦労している、など日々それぞれの環境で戦っているのではないでしょうか。

これからもっと子育て世代が働きやすいように、選択肢が広がる世の中になってくれるといいですね。

この記事を書いたライター

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いたみゆきえさん

2017年9月に元気すぎる一卵性の双子ボーイズを出産。都内の金融機関に勤めるワーママ。焼肉とドラマ鑑賞が好きな理系女子。

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