時短で、賢く、楽しく子育て。働くママでも毎日たった5分からできる!知育や子どもの心と体を育てるノウハウを、SakuraEdu代表の荒井聖子さんに教えてもらいます。今回のテーマは「先に言わない、やらない大切さ」について。

先に言わない、やらない大切さ

たくさんの親子に接していると、たまに気になることがあります。

言葉が出始めた子どもが大人、特にお母さんと居るときに、ほとんど言葉を発さずにコミュニケーションを取る様子です。

観察してみると、子どもがして欲しいことやしたいことを伝えようとすると、お母さんが「これ取って欲しいの?」「お靴脱ぐのね?」と聞いていて、子どもは首を縦か横に振るだけで用事が済んでしまうのです。

私もそうでしたが、子どもの要求は以心伝心でお母さんに伝わることが多いですよね!ですから、このように先回りして聞くだけでなく、子どもの首が縦に動く頃には、親の手がさっと動いて既に要求を叶えている、と言った場面にもよく遭遇します。

もちろん、忙しいときには仕方のない場合が多々あります。ただ気を付けたいのは、時間短縮のために「先に言う、先にやる」が常態化すれば、子どもの方は「首を振って、やってくれるのを待つ」という習慣が付いてしまうこと。

座ったまま指で示せばお母さんが持って来てくれるので、興味のある物を自分から見に行かない子どももいます。

私は、「子育てのレッドカーペット」と勝手に名付けていますが、先回りして道を作ってしまうことはとても危ういと思いませんか。

いずれ「できないーママやってー!」「ママーこれどうすればいい?」と1つずつ指示をあおぐようになってしまうかもしれません。

自由画を描くときに「ここ青で塗っていい?目を黒で描いていい?」と聞く子、教具を使うときに「これでいい?次は?」と聞く子、挑戦前から「できないから先生やって!」と言う子も少なくありません。

共通しているのは、依存心がやや強く、やりたいことへの意欲が薄く、失敗を嫌う様子です。

指示をよく聞く子は育てやすいでしょうが、失敗したときによく考え、工夫をこらして事態を変えていく力が育ちにくいのではないでしょうか。

言葉の発達においても、聞くだけでなく言葉を発することが重要だと言われています。ぜひ、子どもがつたない言葉や動作で伝えようとするコミュニケーションをしっかりと受け取っていきましょう!

子どもの自立には、「自分で考えて、言葉にして伝えて、実行する力」が欠かせません。「先に言わない、先にやらない」がもたらすことは、今すぐではありませんが、生きていく上で一番大切な力を育んでいくのです。

この記事を書いたライター

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荒井聖子さん

SakuraEdu代表、コドモンテワークショップ主宰。資生堂に勤務後、目黒区民講座講師、幼児教室のコンサルティング等をしながら、通算百回以上の企画開催。日本モンテッソーリ教育綜合研究所教師、NPO日本食育インストラクター1級などの資格を生かし子育て支援活動を行う。

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