question独身先輩女性からの風当たりが強い

「早く帰れる人はいいね。こっちは毎日残業しているのに」と言われ…、仕事量は減らさず結果は出しているのに。
[東京都・32歳/フルタイム勤務/子ども2歳]

answer「幸せな家庭のママ」を感じさせず、「テキパキ仕事を片付ける人」の印象に

残業ができないのに仕事の結果を出しているとのこと、とても頑張っていますね。「私はちゃんと結果を出していますから!」と言い返せれば気持ちがいいのですが、現実としては賢明な方法ではありません。イヤミを言われても、「すみません」程度に、さらっと流しましょう。

仕事と子育ての両立の大変さは、どれだけ説明しても経験者でなければ、理解するのは難しいもの。自分の状況を理解してもらうことはあまり期待せず、イヤミを自分のストレスにしないための受け流し方や、ストレス解消法を見つける方がお勧めです。

また、コミュニケーションの改善には「相手の気持ち」を考えることも大切。その独身先輩女性の不満は「自分の残業時間」ではなく、「あなたには幸せな家庭がある上に、残業免除で給料がもらえてずるい。不愉快だわ!」である可能性もあります。

そうだとすれば、家族旅行のお土産を配ったり、子どもの行事で休んだり、「幸せな家庭のママ」を感じさせてしまうと、風当たりは強まるかもしれません。

ですから、年上の独身女性からの風当たりが強い場合、職場では家庭や子どもの話をできるだけ控え、ママであることを感じさせないようにするのが得策。周囲の人から子どもの話を振られても、最低限の回答にとどめ、話を膨らませないようにしましょう。

雑談のネタにも注意が必要。独身女性との会話に困ったら、「女子的」な話題を探してみてください。ママは美容やテレビなどの流行に疎くなりがちなので、「教えてください!」というスタンスで話すといいでしょう。

そうするうちにママの雰囲気が薄まって、「テキパキ仕事を片付けて、残業しないで帰る人」になれば、風当たりは弱まるはずです。

アドバイザー

上田晶美さん

キャリアコンサルタント。20年以上に渡り、多くの女性の就職や転職、再就職の相談を受ける。ハナマルキャリア総合研究所代表。

※この記事は、2019年11月発行の「ぎゅって首都圏版」に掲載した記事を再編集したものです

illustration NAGANO Mami