/ 2020.04.23

2014~2019年に育休を3回取得した私。この5年を経て感じるのは育休者をめぐる環境が劇的に変化していることです。育休取得者や育休者向けサービスも増えています。キャリアを意識して育児以外にも取り組んだ3回の育休について紹介します。

1回目の妊娠&出産は焦りと不安

最初の妊娠が発覚したとき、私は29歳でした。仕事はこれからだと思っていた矢先の妊娠発覚。そのころ、近いキャリアの先輩や同僚で子どもがいる女性はおらず、うれしいことのはずなのに、素直に喜べない部分もありました。

出産して5カ月くらいは育児に必死でしたが、ある程度落ち着いたころ、不安に襲われました。「私は1年間育児だけしていていいのだろうか」「この1年のマイナスを少しでも減らせないだろうか」

その当時、ワーキングマザー向けのサービスは今ほどありませんでした。「ぎゅって」もありませんでしたし、ワーキングマザー向けの情報も少なかった時代です。

育休中の資格取得

その中で、育休をマイナスにはしたくないと、形に残せるものと思って私が取り組んだのが、資格の取得でした。産後6カ月~1年の間に手あたり次第勉強し、資格を4つ取得し、英語のオンラインレッスンにも取り組みました。

そして子どもを認可外保育園に預けて復職したものの、会社の時間の速さについていけない自分にがく然としました。そしてそんな状態で資格など全く評価されません。

当時は「子供がいるんだから育児を優先すること」という上司のやさしさ(!)もありました。このままではまずいと思い、何とか奮闘するものの、もやもやしたまま第2子の妊娠を迎えました。

自分のために時間を使う2回目の育休

今回は目先の不安のためではなく、将来的なスキルアップのために時間を使うと決め、中小企業診断士資格の勉強を通じて経営について学びました。

一度復職を経て、子どもが小さいうちに働きながら自分へ投資する時間の確保は困難だと痛感していたので、将来のことを考えるなら育休中の今しかない、と。また、この頃になるとワーキングマザー向けのサービスが増えてきており、知識やスキルを伸ばすために以下の2つを利用しました。

育休プチMBA®

育休中の平日昼間に、赤ちゃん連れで復職に必要な思考技術を学ぶ勉強会。育休者の身近に起こりうるケースを育休者と一緒にディスカッションするので、自分にはない視点を学べたり、情報交換もできたりするのが有意義です。

公式サイト:https://ikukyumba.wordpress.com/

日本ワーキングママ協会

「女性が自分らしくリーダーとなる社会を作る」をビジョンに掲げ、不定期にイベントを開催しています。講演内容は多彩で、自分のキャリアやスキルを上げたいと思う人にオススメです。

公式サイト:http://wm-univ.com/

育児と仕事の時間の流れの速さはかなり異なります。なので、知識のインプットができたこと以上に仕事の時間の流れを一時的にも感じられたことが復職後の練習になりました。これらの活動があったおかげもあってか、2回目の復職は比較的スムーズに戻れたと思います。

なぜ育休中に自分のキャリアアップを目指そうと思ったのか

私が最初に妊娠した30歳前後は、自分で仕事ができるようになり、おもしろくなってきた時期でした。

しかし、産休・育休を経て、今までは頑張ればなんとかなったキャリアが頑張りだけでは何ともならなくなりました。一方で、その間に夫や同僚がどんどんやりがいのある仕事を任されて出世していくのを目の当たりにしました。

今、ワーキングマザーと言われる人たちは、実はかなり細分化されています。自身のキャリアをより大切にする「バリキャリ」もいれば、仕事は適度に、子どもとの時間を大切にする「ゆるキャリ」もいるし、その中間の「フルキャリ」と呼ばれる人たちもいます。

そして、得られるサポートによって、どれだけ仕事ができるかも変わってきます。その事実自体、5年前はあまり明確にされていませんでした。しかし働き方改革もあり、働く親に風は吹いています。

私が感じるキャリアへの不安感や喪失感はまだ一般的ではないかもしれませんが、さまざまな働く親に対するサービスも増えています。私は今3回目の育休中ですが、そんなもやもやを抱えた人に対して少しでも役立てばと思い、育休プチMBAの運営メンバー(上記参照)&育休後カフェファシリテーター(下記参照)として活動をしています。もやもやしている人は活用を考えてみるのも手だと思います。今回紹介した以外にも、子連れ留学やMBAなどもあるので、自分に合うものを見つけられるといいですね。

ちなみに、子どもを預けることや自分への投資に罪悪感を感じる必要はありません。子どもは「あなたのために好きなことができなかった」といわれるより、親がいきいきとしていることがなによりもうれしいはずですから。

自分のスキルを世の中で生かしたい人へ

ママボノ

育休中や離職中の子育て女性たちが、非営利団体(NPO)などに対し仕事のスキルや経験を生かしてチームで支援することで、社会課題解決に貢献します。約2カ月の短期間で参加できます。

公式サイト:https://mamabono.org/

mog(ママリブラなど)

ママのためのキャリア支援プログラム提供や、転職支援をしています。育休者向けの就業体験プログラムも開始しています。

公式サイト:https://www.mog-career.co.jp/

知識やスキルを伸ばしたい人へ

WSIプチMBA

こちらは育休プチMBA®(前述)と同じ団体が主催しておりますが、より経営知識に特化したものです。ディスカッションを通じて、経営学の専門知識の獲得と思考の訓練を行います。

公式サイト:https://workshift.co.jp/service/individual/wsimba/

前向きに有意義な時間を過ごしたい人へ

育休後カフェ®

育休後のいきいきとした働き方を考えるワークショップを開催しています。仕事と家庭の両立、小1の壁などさまざまなテーマが設定されています。

公式サイト:http://1995consultant.com/individual/1995cafe/

育休コミュニティ「MIRAIS」

オンラインを中心とした産・育休中のメンバーのコミュニティで、「なんとなく育休」をなくそうをミッションに活動を行っています。オンラインなので、地方在住でも参加できるメリットがあります。

https://ikukyu-community.amebaownd.com/

この記事を書いたのは

みさっちさん( ぎゅってブロガー1期生)

フルタイム勤務をしながら、都内で5才娘と3才、0才の息子を育てている30代ママです。 こどもたちの「ママ大好き♪」に癒されながら、毎日バタバタ過ごしてます。