子どもとの約束を守れなかったとき、親はどうすればいい？

たとえば、「今週の日曜日に動物園に行こうね」という約束をしていたのに、急な仕事が入って行けなくなってしまったときなどです。

わざとではないとはいえ、約束を守ってもらえなかった子どもは、悲しい気持ちになってしまうかもしれません。ときには、「ママのうそつき！」と言われてしまうかも。

実は、このようなケース以外にも、親は知らず知らずのうちに子どもとの約束を破っていることがあるのです。

「○○したら、△△してあげる」の声かけに注意

• 「ごはんを全部食べたら、お菓子を食べてもいいわよ」
• 「おもちゃを片づけないと、捨てちゃうからね」
• 「休まずスイミングに通ったら、ゲームを買ってあげるね」

よくこのような言葉を口にする人もいます。「○○したら、△△してあげるね」や「○○しないと、△△してあげないわよ」という声かけは、親が子どもに条件を提示して約束を交わしていることになります。

ここでもし、ごはんを全部食べていないのにも関わらず、子どもに大泣きされて、結局お菓子を与えてしまったらどうなるでしょう。親は約束を破ることになり、子どもは「約束を守らなくても欲しい物は手に入るんだ」ということを学びます。

逆に、子どもがごはんを全部食べるという約束を守っても、親がお菓子を与えるのを忘れてしまったらどうでしょうか。これも親は約束を果たさなかったことになり、子どもは「親がうそをついた」と感じてしまいます。

親が約束を守らなかったときの子どもへの影響

たとえそんなつもりはなかったとしても、上記のように親が子どもとの約束を守れなかった場合、子どもにはどんな影響があるでしょうか。

• 子どもを悲しませたり、怒らせたりする
• 約束は守らなくてもいいものだということを教えてしまう
• 子どももうそをつくようになる
• 親の信頼を失う

親が約束を守れなかったときの対応

親だって人間ですから、すべての約束を完ぺきに守るということは難しいもの。子どもとの約束を守れなかったときは、次のように誠実に対応してあげましょう。

素直に謝る

親が悪かったところを認めて、素直に「ごめんね」と謝りましょう。そして、なぜ約束を破ってしまったのかを説明します。

「仕事が入って動物園に行けなくなってしまった」「本当にうっかりして忘れてしまった」など、正直に理由を伝えます。誠心誠意気持ちを込めて謝れば、子どももわかってくれるはずです。

子どもが落ち着くまで共感する

親が謝ったとしても、まだ反発して気持ちが落ち着かない場合は、子どもの心が落ち着くまで、子どもの気持ちに共感します。

「ママに○○してほしかったのね」「約束を守ってもらえなくて悲しかったんだね」など、子どもが発する言葉や感情を受け止めてあげましょう。

アイデアを出し合って解決策を決める

それでもまだ子どもが納得していないようなら、どうしたらいいか親子で話し合ってみましょう。「○○ちゃんはどうしたらいいと思う？何かいい考えはあるかな？」と切り出し、子どもにも解決策を考えてもらうのです。

自分も話し合いに参加し、自分で選択した解決策であれば、子どもも納得しやすくなります。子どもがアイデアを出すのが難しそうであれば、ママがアイデアをいくつか提案し、お互いが納得する解決策を選びましょう。

子どもとはいえ、約束を破られたことは意外と心に残っているもの。親が約束を守れなかったことをごまかしたり、うやむやにしたりせずに、誠意をもって対応していきましょう。