questionママだけを噛む

抱っこのときや甘えるとき、私のことだけ噛むことがある1歳の息子。「寂しい気持ちの表れだったら」「お友達を噛んでいたら」と悩んでしまいます。やめさせるにはどうしたらよいのでしょうか。(東京都・はるママ)

answerママを噛むのは甘えから。やさしく抱きしめてあげて

1歳くらいの子どもは、まだ言葉での意思疎通ができません。でも、ママとは授乳を通じてコミュニケーションを形成しているので、その延長で舐めたりかんだりしてしまうことも。

これは寂しいからではなく、甘えたいという気持ちが起こす行動です。噛んできたときはママの愛情を感じたいとき。我慢できないほど痛いのでなければ、無理にはやめさせず、やさしく抱きしめてあげてください。

一方、ママを噛むのと友達を噛むのは別の話。まだ言葉が出ない子どもにとって、噛むことは自己主張の手段でもあります。自我が出てくると、友達のおもちゃが欲しかったり、嫌なことをされたりしたとき、とっさに噛んでしまうこともあるでしょう。

でも、それは社会性や情緒の発達に大切な過程。言葉が出るようになれば自然に収まりますし、保育園の先生もトラブルにならないようサポートしてくれるので、心配しなくて大丈夫ですよ。

アドバイザー

小野寺敦子先生

臨床発達心理士。目白大学教授。専門は発達心理学。プリスクール「NYこどものくに東京」理事、新宿区特別支援巡回指導チームリーダーとして子どもたちと触れ合う。

※この記事は、2019年12月発行の「ぎゅって首都圏版」に掲載した記事を再編集したものです

illustration HAYASHI Yumi