questionキャリアアップ、いつできる?

責任のある仕事を任せてもらえず簡単な仕事ばかりで、キャリアアップもなし。どんどん後輩に抜かれて悲しいです。
[東京都・34歳/フルタイム勤務/子ども2歳、4歳]

answer上司との面談で自分の希望を伝えつつ 長期視点でのキャリア形成も大切に

時短勤務をしていたり、残業ができなかったりすると、他の社員より業務量を減らされることは想定内。ですが、育児中だからといってキャリアアップを諦める必要はありません。

ママのキャリアプランニングのカギになるのは「上司とのコミュニケーション」です。上司の多くは、育休から復帰した女性部下をマネジメントした経験が少ないもの。「無理させないように」と気遣い、必要以上に仕事を軽減してしまうケースも見られます。

マネジメント経験がある上司でも「ワーキングマザー」をひとくくりに考えていて、子育ての状況が家庭によって違うことに気付いていないケースも。そこで大切になってくるのが相互理解です。上司に面談の機会を設けてもらい、「キャリアアップしたい」という自分の希望を伝えてみましょう。

面談できちんと話し合えば、キャリアアップに必要な要素や、育児と両立する中で何ができるか見えてくるはず。子どもは日々成長していくので、働き方も短期スパンで見直せるように、3カ月~半年に1回、定期的に面談してもらうとベストです。

一方で、長期的な視点も重要です。「◯年後には子どもが小学生なる」「◯年後に祖父が退職するから面倒を見てもらえる」など、今すぐでなくても数年後に仕事のギアを上げられるという見通しも立てて、上司に伝えておきましょう。

夫婦でお互いのキャリアプランを相談することも必要。キャリア形成の時期や仕事量の緩急と、家事育児の分担をすり合わせて、「ママがキャリアアップを目指すタイミング」も作れるといいですね。長期視点でのキャリアアップが具体的にイメージできれば、今の焦燥感もやわらぐはずですよ。

アドバイザー

藤崎葉子さん

株式会社サクセスボード取締役、Women’s Career事業部長。女性労働協会認定講師として、企業で働く女性のキャリア支援などを行う。

※この記事は、2020年1月発行の「ぎゅって2月号」に掲載した記事を再編集したものです

illustration NAGANO Mami