忙しい毎日、子どもの寝かし付けにイライラしてしまうママも多いですよね。NPO法人赤ちゃんの眠り研究所代表理事の清水悦子さんに、ママも子どももハッピーな寝かし付けのポイントについて教えてもらいました。

お話を聞いたのは

清水悦子さん( NPO法人赤ちゃんの眠り研究所代表理事 )

女児を出産後、壮絶な夜泣きとその改善体験をきっかけに保育士資格を取得。2010年から夜泣き専門保育士として夜泣きのサポート活動を始める。2014年任意団体「赤ちゃんの眠り研究所」を設立し、2016年にNPO法人化。著書に「赤ちゃんにもママにも優しい安眠ガイド」(かんき出版)などがある。

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赤ちゃんや子どもが寝付くまでの所要時間は平均約30分!

子どもの寝かし付けでストレスを感じているママは読者アンケートによると、約7割。「なかなか寝てくれない」「寝かせるのが遅い時間になる」「一緒に寝落ちしてしまう」「寝ぐずりがひどい」という声が多く挙がりました。

しかし、子どもはエネルギーが有り余って活発で、大人のように義務や習慣では寝られません。人が寝付くまでの所要時間は、大人で平均約18分、赤ちゃんや子どもでは平均約30分です。意外にも時間が必要なことが分かります。

寝る寝ないに関わらず 寝んねの準備は万端に

0~6歳の子どもに必要な睡眠時間は、夜間睡眠で9~11時間。プラスお昼寝になります。必要な昼寝の時間は個人差が大きく、その子によります。

「朝なかなか起きない」「昼間ボーっとしている」「日中極端に長く不機嫌」などの様子が見られた場合は、睡眠が足りていない可能性が考えられるため、注意が必要。睡眠不足は子どもの慢性疲労症候群の原因にもなります。逆に4~5歳になり、園のお昼寝が長すぎて、夜なかなか寝ない場合は、先生に相談してみるのもいいですね。

親としては、子どもが寝ないとイライラしがちですが、まずは寝るための準備をちゃんと整えることを考えましょう。その後、子どもが寝たらラッキー、寝なくても今日は仕方ないか…くらいのおおらかな気分で寝かし付けができるといいですね。

ハッピーな寝かし付け、5つのポイント

  1. 寝る1時間前にはゆったりした雰囲気を作って寝る準備
  2. 休日も平日も同じ時間に寝かし付ける
  3. 家事が途中でも中断して、一緒に布団に入る
  4. 寝落ちはダメじゃない!寝落ちOKと自分に許可する
  5. 寝かし付けは時間がかかるもの、とおおらかに受け止める

清水さんからのメッセージ「そんなに焦らなくても大丈夫!!」

「子どもが寝なくてイライラ」…ママならそんな経験は誰でもあります。そして、子どもがママの言うことを聞かないなんて、日常茶飯事のこと。子どもが寝るか寝ないかで自分を評価するのは今すぐやめましょう。

焦らなくて大丈夫です。ママは子どもが寝るためのお膳立てをしっかりやって、寝る環境を整えてあげられたら、それでひとまずはよしとしましょう。

子どもの寝付きのためには、パパの協力も必要かもしれません。「21時~22時の間は帰宅しないで」などと伝えることも一つの方法。

また、スマホや蛍光灯などの明るい光は寝んねのためのホルモン「メラトニン」の分泌を抑制。敏感な子どもは眠りにくくなってしまいます。夜は子どものためにも照明を暗めにしておくことが効果的です。

※この記事は、2017年9月発行の「ぎゅって10月号」に掲載した記事を再編集したものです