今年はなんとテレビの地デジ化から10年。ということで、家電量販店でも「買い替え」を意識した売り出しが行われていますね。子育て世代におすすめのテレビを家電コーディネーターの戸井田園子さんに教えてもらいました。

教えてくれたのは

戸井田園子さん(家電コーディネーター)

「株式会社INTECO」代表。家電を上手に取り入れることで、時間を産む=『時産』を提唱する家電コーディネーター。
大手住宅メーカーのインテリア研究所・商品企画部を経験後、インテリア&家電コーディネーターとして独立。
情報ポータルサイトAll Aboutはじめ、雑誌・新聞・テレビ・ラジオなど幅広いメディアで情報発信中。家電業界出身ではない中立的な立場と消費者目線での分製品評価や、製品を実際に使った分かりやいい解説が得意。
株式会社INTECO公式動画「Manjuの家電ch」

question地デジ化から10年、本当に今がテレビの買い替え時?

2020年は、テレビの買い替えが家電量販店で推奨されている印象がありますね。最適な時期はやはり今なのでしょうか。

answer買い替えのメリットは実は思っているよりもたくさんあります!

4K放送が本格的にはじまり、今までよりキレイな高画質映像が楽しめるようになりました。また、4Kにすることで、同じ視聴距離でもより大きな画面で見られるように。

テレビのフレーム(ベゼル)もこの10年でぐっと薄くなり、42型のスペースでも49型くらいまで置けるようになったこと、4Kチューナー内蔵型のテレビが増え、別でチューナーをつけなくて良いようにもなりました。

また、チューナー内蔵で配線周りがとてもスッキリし掃除がしやすくなったこと価格が10年前よりかなり手頃になっていることなどなど、たくさんの買い替えのメリットはあると思いますよ。

questionテレビにも流行の型などはあるの?今注目している機能は?

家電にもさまざまな流行があると思いますが、テレビにも流行の型や機能はあるのでしょうか。また、戸井田さんが注目している機能があれば教えてください。

answer録画のしやすさは重要!

録画がしやすい機能やインターフェイスです。特に録画がたくさんできるようになっているので、録画のしやすさは重視したい部分ですね。

例えば、パナソニックのテレビだと、テレビや録画したコンテンツが家でどこでも観れる機能「お部屋ジャンプリンク」、また、どのメーカーにもスマートスピーカー対応のテレビも増えているので注目しています。

question共働き家庭におすすめの機能は?

共働きの子育て家庭が、今テレビを購入するなら重視した方がいいポイントがあれば教えてください。

answer転倒防止に配慮した製品がおすすめ

画面が大きくなっているので、転倒防止に配慮がある製品はおすすめです。例えば、パナソニックの「4K液晶テレビ GX855シリーズ」を例に、どんな仕組みなのかご紹介しましょう。

パナソニック 4K液晶テレビ「ビエラ GX855シリーズ」
パナソニックの4K液晶テレビ「ビエラ GX855シリーズ」のみに採用されている「転倒防止スタンド」 画像提供:パナソニック

また、ネットのコンテンツを大画面で見られるのも良いかと思います。

お子さんが、ネット動画を見たいと言い出したときに、タプレットやスマホではなく、テレビでならOKというルールを決めれば、視聴のしすぎや、よくないコンテンツを見ていることがわかりやすいので、親として上手にコントロールできるのが良いかと思います。

スマートフォンの動画や写真、ウェブを画面で見たり共有できる「TVシェア」も、おすすめ。

家族で出かけたときの写真や、子どもが自分たちで撮った画像を一緒に観ることができたり、ウェブの画面を一緒に見られるので、楽しくネットとの付き合い方を教えられると思います。

今は、かなり小さい子どもでもネットコンテンツはみたがるので、ネットの正しい使い方を教えられるTVがおすすめだと思います。

「時産」家電を取り入れて家族の時間を大切に

家事は2つのタイプに分けられると考えています。

掃除や洗濯のような、マイナスになったモノやコトを元の状態に戻す=現状復帰するタイプの家事を「リセット家事」、料理のように、クリエイティブでその家の文化やその人の個性が出る家事を「プラス家事」と呼んでいます。

リセット家事

「リセット家事」は、完成形がわかりやすいので、誰がやっても結果が一緒になりやすく、家電にアウトソーシングしてもらいやすい家事です。

プラス家事

一方「プラス家事」は、人により完成形が違うので、個々のスキルの差が出やすく、家電に完全には任せにくい家事。

「リセット家事」を家電に任せた分の時間を、個性が発揮できる「ブラス家事」や、子どもとの時間に回せば、生活が豊かになり、自分も家族にもゆとりが出るはず。

なので、家電に頼ることを罪悪感や贅沢と思わず、できる範囲でどんどん家電に任せられることは、任せてみましょう。時間を産んでくれる「時産」家電を、上手に取り入れて産まれた時間で、家族みんなで楽しい時間を過ごしてほしいと思います。