/ 2020.05.01

わが子が小学校に入学! うれしい気持ちが大きいけれど、ママとしては「うちの子、ちゃんと授業についていける?」と心配になることも。

うちの息子は小学生に向けて、遊びの中で数や文字に触れてきました。具体的には、年中の冬から家庭用通信教材にも入会し、少しづつ準備をしてきました。

その後、入学して授業に慣れていきひと安心。しかし半年以上たったある日「算数はつまらない」と言い出し、すっかりやる気をなくしてしまったのです。そのワケは…。

今回は、息子が算数嫌いになったワケと、そこから私が学んだことをお伝えします。

出典:あんふぁんWeb

順調に自宅学習の習慣ができたはずが、サボりがちに

外遊びが大好きで、好奇心旺盛な息子。すぐに目の前のしたいことで頭がいっぱいになってしまうので、小学生になってからの約束として、毎日の宿題と通信教材は必ず帰ってすぐに終わらせるようにしていました。

宿題と通信教材の国語と算数を1ページずつやっても10分程度。友達と遊ぶ約束があっても、サッと終わらせてから行くように。

本人はそれをイヤがることはなく、「もう終わったよ。遊びに行ってきまーす!」と得意気なくらいで、いい習慣ができてきたと感じていました。

毎日の宿題の様子や、授業参観で見た様子からも、授業内容にもついていけているようで、ひと安心でした。

「算数はつまらない、やりたくない」と言い出した

しかし秋ごろから少しずつ変化が。

進んでやっていた宿題を、「宿題は?」と声を掛けられてから始めたり、「通信教材は後でやる」と言ったりと、イヤイヤやるようになりました。字も雑になり、計算問題のミスが多くなりました。

ついには最低限の学校の宿題をやったら、通信教材に手をつけることがなくなり、教材が溜まるようになりました。

年中からそれまではずっと、とても楽しんで取り組んでいました。しばらく教材を溜めてしまうことがあっても、教材のご褒美や付録を目当てにがんばっていたのに、「全部いらないから、やりたくない」と言うようになり、すっかりやる気がなくなってしまったのです。

そして特に、「算数はつまらない、やりたくない」と言い、算数の宿題が出た時には、やらせるのに時間がかかり、大変になってしまいました。

息子が算数嫌いになったワケは

このままではよくないと思い、息子に改めて「どうして算数イヤなの?」と聞いてみると「だって本当につまらないんだもん」と不機嫌に答えるだけでした。

そこで私なりに考えて、授業の内容が進んでわからなくなってきたのではと思い、その時やっていた引き算の問題の数字を変えていくつか出題してみると、難なく解けました。

イヤになってしまった理由が分からず、算数の教科書やワーク、返されたプリントを見てみると、「足し算・引き算」の単元が続いていることに気がつきました。

最初は数図ブロックを動かして、次は図に書いて、式の言い回しを変えて…など。式を解く前に図を書く問題も多くありました。

出典:あんふぁんWeb

「もしかして、同じことをずっとするのがつまらないってこと?」と聞くと、「そう!」と大きくうなずいた息子。

どうやら、式の答えが分かっているのに、改めて図に書いたり、似たような問題が続くことが苦になっていたようなのです。

学校の授業に加え、通信教材で予習復習をすることでその作業が増えて、さらにつまらなく感じていたのでした。

私としては、自信を持って授業に参加できることがなにより大切だと思って、予習の意味合いで学ばせていたのですが、息子にとっては授業の中で新しい発見や学びが必要なのだと気づかされました。

意欲が持てるように工夫したこと

息子の勉強への意欲が戻るように、まず通信教材はやめることにしました。

その時すでに1か月先の教材が届いていて、息子は「これはどうしよう…」と心配していましたが、このまま予習復習を続けては逆効果と思い、未開封のままにすることに。

すると「やらなきゃいけないもの」がひとつ減ったことで、気持ちがラクになったようで、宿題を雑にこなすことは少なくなりました。

また、私が宿題のプリントを見て、「あ~また同じような問題だね」と共感するようになり、以前のように「イヤがらずにやらなきゃダメ」という責めるような声かけをしなくなったことも、息子にとってよかったようです。

声かけを変えて、予習をやめてみたら

そして時には「何分でできるか計ってみよう」「最高にきれいな字で書いてみて」などと声かけをしました。

同じような問題に飽きてしまっているとはいえ、繰り返し定着するような問題を解くことは大切なので、息子には同じような問題の中にも自分なりの課題を見つけることを伝えていきました。

そうして算数嫌いになった気持ちをなんとか繋ぎつつ、過ごしていると、授業が「大きいかず」の単元に進みました。

今までと違い、予習をまったくしていないので授業が新鮮に感じたようで、しばらくして「最近、算数楽しくなってきた!」と言うように。

それからは、宿題に進んで取り組むまじめな息子に…というような理想的な姿に変わることはなく(笑)、「は~、めんどくさいなぁ、でもやるしかないか!」といった感じに。

とはいえ、算数が本当に嫌になってしまった以前の様子と比べると、勉強への意欲はかなり上がりました。

その子にあった勉強方法を

私は今まで、子どもの勉強は少し先取りをして、自信を持たせることが大切と思っていました。

しかし今回のことで、予習復習をしたことで、学校の授業との繰り返しになってしまい、苦になってしまうこともあるのだと知りました。

特に1年生の勉強は基礎基本の繰り返しが多いこと、挑戦することが好きな息子の性格も関係していたのかもしれません。また、宿題が苦になってしまっている時に、責めるような声かけをしても、余計にやる気をなくさせてしまうだけということも学びました。

本来、新しい発見や学びがある勉強はどの子も楽しいはず。簡単すぎたり、難しすぎたり子どものペースと合わなくなった時に、「つまらない」と感じるのだと思いました。

たくさんさせていれば安心ということではなく、勉強への向き合い方は、その時々でその子にあったやり方を見つける必要がありそうです。

これからも、子どもが何につまずいているのか様子を確認しながら、学校の授業を楽しめるよう見守っていきたいと思います。

<文・写真:ライター nicoai>