2020.08.27
人と頻繁に会ったり、話したりすることがしにくい状況が続いています。ただでさえ孤独になりがちな育休中のママたちは、この状況のなか、どのような出産を経て、育休を過ごしているのでしょう。リアルな声を聞きました。後半です。
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今までに経験をしたことのない働き方、生活が求められている今。さまざまな変化のなかでも、妊娠・出産を経て生まれたての赤ちゃんと日々を過ごしているママ・パパたちがいます。
ただでさえ、外の世界と断絶され、孤独になりやすいといわれる育休時間。このような状況のなか、どのような出産を経て、子どもたちとの日々を過ごしているのでしょうか。4人の育休中のママたちに聞きました。今回はその後半です。
【前半はこちらから!】
▶立ち合い出産NG、押し寄せる不安…コロナ禍でどう過ごす?育休ママのリアル
子どもたちの成長を夫婦で間近にみれた
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- いしーちゃんさん(32歳)
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[家族構成]夫(32歳)、長男(4歳)、次男(0歳)
[仕事] 美容広告の営業
コロナ禍で起こった一番の変化は、夫への理解
コロナ前まで、朝仕事に行き、夜9時過ぎに帰ってきてはゲームをして、土日も昼過ぎまで寝ているような夫。家での態度から勝手に仕事ができない想像をしていました。
…が、在宅ワークが始まると、数回しか休憩を取らず、仕事部屋からは真面目なトーンで会議をしている夫の声が聞こえ、お昼休憩ではうれしそうな顔を息子たちにむける夫の姿があり、正直びっくり。夫の頑張っている姿を知ることができて、もっと応援したいと思えるようになりました。
「ママ毎日怒らないで…」と息子に言われて
4月の2週目から、長男の自宅保育がスタートしました(その後2カ月続く)。最初の3日間は、精神的にもきつかったです。
家のことも進まず、長男に家の中を散らかされて、おもちゃで足場の踏み場もない状態。次男はずっと泣きっぱなし。とにかく気持ちの余裕がなくて、「片付けなさい!早く食べなさい!いいから早くやりなさい!」と怒ってばかり…。長男に泣きながら「ママ毎日怒らないで…」と言われてはじめて四六時中怒っている自分に気づいたのです。

家族の絆が深まった時間
長男の言葉に反省をした私。「今のこの状況だからこそ、長男と一緒に何ができるか?」の視点で考えるようにし、長男と一緒に楽しめる時間を作りました。
遊び盛り、わがまま盛りの長男。毎日、自転車やひらがな遊び、色水遊び、工作、パンお菓子作りなど長男が楽しめるように工夫。特に自転車は、補助輪なしで乗る練習を始め、とても熱中しました。
在宅ワーク中の夫が、お昼休憩に長男と一緒に練習をする姿を、次男を抱っこしながら見守る日々。厳しい夫の指導に「途中で嫌になるのでは…」と心配しましたが、父親と過ごせる時間が嬉しかったようで、転んでも毎日「自分からやりたい!」と夫を誘っていた長男。成長を感じました。
また、オンラインも普及し始めたので、ほぼ毎週、オンラインリトミックやオンラインヨガに参加をしました。また、怒ってばかりだったので「もっと子どもを褒めたい…」と思い、【息子たちの頑張ったこと一言日記】をつけ、実際に褒めたりもしました。
子どもたちと自由に楽しんだ日々
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- はーちゃんさん(38歳)
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[家族構成]夫(43歳)、長女(8歳)、次女(6歳)、三女(0歳)
[仕事]大学病院でリハビリテーションに従事
気ぜわしさから解放された時間
「○時に○○へ行く」という予定がなくなりました。そのため、気ぜわしさから解放され、自由に日々を過ごすことができました。世の中これだけ休業していても、まだまだ楽しむ方法を作り出すことができ、普段どれだけ外から「モノ」や「コト」を与えられているのか思い知りました。
時間の縛りがなかったので、子どもたちと思いつくままにその日その日を楽しみました。「シャボン玉やりたい!→でも液がない!→よし作ろう!→液が2リットルできた→家中の物で飛ばすのを試そう!」最後は飛ばすためのアイテムでなぜか人形劇が始まったり…。
また、ベランダで野宿したり勉強したり、花を育てたり、公園めぐりをしたり。 自粛期間でも楽しむことができました。

不安なことは夫に相談し軌道修正を
「毎日家族一緒に休み!」という、人生で2度とないかもしれない貴重な日々を自由に楽しく過ごしたいという気持ちの反面、報道やママ友の話題は学習のことばかりで「自分のやり方が間違っているのかも」と感じ不安になったこともありました。
日々の過ごし方の方針が揺らぐことがあったら、夫にすぐ相談をしました。大事にしたいことを夫婦で共有することで、気持ちの軌道修正が出来たように思います。
もう2度とないかもしれない時間をどう過ごすか
妊娠が分かったとき、今のこの状況を誰が予想できたでしょう。それでも子どもはお腹のなかでぐんぐん育ち、この世に誕生してくれました。
楽しみにしていたことがなくなったり、頼りにしていた人・ものに頼ることが難しくなったり…。厳しい環境のなか、試行錯誤しながら本当にがんばっている育休中のママたち。
新しい環境は試練も与えているけれど、家族の普段見れない姿を垣間見られたり、時間を気にせず子どもたちと思う存分遊んだり…2度とないかもしれない「時間」を大切に過ごす2人の育休の過ごし方が印象的でした。
今、育休を過ごすママ・パパたちの参考になればうれしいです。
協力いただいたのは
- 育休コミュニティ「MIRAIS」
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「なんとなく育休をなくしたい」をミッションに、全国各地及び海外からの参加者も在籍。それぞれがキャリア、子育て、自身の成長などジャンルを問わず育休中のテーマを設定し、未来にこう在りたい自分の姿をかたちにするために活動しています。
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