「あんふぁん」と姉妹誌「ぎゅって」では、12/11(金)・12(土)に、 ひと足先におうちクリスマスを盛り上げる「あんふぁん・ぎゅってタウン クリスマスオンラインイベント」を開催。そのワークショップに絵本作家のまつおりかこさんが登場します。

今回、まつおさんに子どもがあこがれる絵本作家への道筋や、ママへの読み聞かせのアドバイスについて聞きました。読者プレゼントもありますよ!

「好きなものを仕事にしよう」と一念発起

― 小さい頃はどんなお子さんでしたか?

母に聞いたところによると、幼稚園に行きたがらず玄関で泣いていたそうです。幼稚園を休むわけにはいかず通っていましたが(笑)。

友達と遊ぶのは好きなのですが、集団生活だと緊張する引っ込み思案な性格。絵を描くことや、物づくりが好きで、家にいる方がリラックスしていていました。そのまま大きくなって、学生時代も時間さえあれば落書きをしていましたね。

―そのまま絵を描く仕事をしようと思ったのですか?

まつおさん:高校生で将来の進路を考えた時、子どものころからの性格で会社員は向かないなと思いました。

好きなことを生かした仕事をしたいと思い、当時の趣味がお絵描きとお菓子作りだったので、まずはケーキ屋さんでバイトをしました。でもパティシエの仕事を間近に見たらすごく体力仕事だなと…。作ること自体が好きじゃないと無理だな、私は作って、食べることを含めての「好き」だったので、向いていないなと思って。

そこで次に考えたのがイラストレーター。ケーキ屋さんでのバイト代を美大の専門予備校の頭金に充てました。

―偉いですね!

まつおさん:お菓子と同じで自分に向いているかまだ分からないから、自分のお金だったら途中で諦めてもいいかなと思って。親のお金だと辞めにくいし、辞めたときに申し訳ないので自分で保険をかけたんです。美大には無事に合格することができました。

―はじめはイラストレーターだったのですね

まつおさん:そうなんです。絵本は好きでしたが、お話を自分で考えたことはなかったので、将来は作画の仕事をしたいと思っていました。ところが、大学でお話込みで絵本を作る課題があって。締め切りまでに何とか捻り出して作ったことで、「自分でもできるかも」と感じたんです。その後、卒業制作でも何冊か作るうちに、どんどん絵本にはまっていきました。

―そのときの絵本を出版社に持ち込んだ、ということですか?

まつおさん:大学卒業後すぐにイラスト中心の個展をして、そこに絵本を展示しました。いろんな出版社に案内を送ったところ、岩崎書店の方が来てくださり、その後こちらから持ち込みをしまして、絵本作家としてデビューすることになりました。

―引っ込み思案といいつつ、好きなことには積極的ですね

まつおさん:確かに、好きなことには一生懸命ですね(笑)。そうなれたのは親の影響が大きいと思います。両親は私が絵を描くたびに褒めてくれました。それが嬉しいのもあってずっと絵を描き続けましたね。その延長上に今があると思います。

難しい言葉や具体的ではなくても例えば「かわいい!」だけでもいいと思うので、ぜひ読者の皆さんもお子さんを褒めて自信を付けてあげてほしいと思います。

また、私は父から言われた「好きなことは宝物だよ」という言葉も、ずっと心に残っています。小さい頃からなりたいもの・好きなものがあるのはすてきなことです。人から「好きになれ」と言われてなるものではないので、好きなことがあるならその気持ちを大切にしてほしいと思います。

経験したことを好きな動物で楽しく伝えたい

―まつおさんのお話を伺っていると、お絵描きをしたり、お菓子作りが好きだったりと、絵本「たからもののあなた」と通じるところがありますが、経験を入れることを大切にしていますか?

まつおさん:そうですね、創作のお話もあるのですが、自分が体験したことだとより強く表現できると思います。自分の体験の中から伝えたいことを拾っていっています。

いろんなお話が次々と浮かぶタイプではないので、落書きなどで手を動かしていて自然と描いたキャラクターの表情や、シチュエーションを元に作り上げていきますね。

―まつおさんの作品は動物が主人公ですが…

まつおさん:自分が描いていて楽しいのが動物なんです。ちょっとかわいい顔が描けるとうれしいですね。「レトリバーきょうだいのケーキやさん」(PHP研究所)も私が犬好きだからですね。

「いつつごうさぎのきっさてん」(岩崎書店)も性格やテーマカラーなど作っていて楽しかったです。

―読み聞かせをするママへアドバイスはありますか?

まつおさん:ワークショップ等で私も経験があるのですが、読み聞かせって難しいですよね。上手に読もうと思わず、ママも楽しみながら読んでもらえるとうれしいです。

それから絵本は一冊で作品として完成しています。お話だけでなく、表紙から背表紙までじっくりと堪能してくださいね。

子どもの今の感性を大切に、親子で楽しんでほしい

―今回のオンラインワークショップではクリスマスカードを作りますね。考える際にこだわったポイントはありますか?

まつおさん:今は人と人とが、直接会える機会が減っているので、相手への気持ちを乗せられるものにしようと思いました。

台紙とクリスマスの線画のテンプレートを用意しているので、切り取って貼るだけで完成します。線画はぬりえ感覚で自由に色を塗ったり、柄を描いたりして、唯一無二のカードを作ってください。

上手に作ろうと思わなくても大丈夫。子どもって思いがけないものを描くことがあるので、その時だけの感性を楽しんでもらえたらと思います。「おうち時間」が長い今だからこそじっくり楽しんでくださいね。

あんふぁん・ぎゅってタウン クリスマスオンラインイベント 12/11(金)・12(土)に開催

まつおさんが登場する親子向けワークショップのほか、子育てにまつわるトークショーや親子でうれしいキーワードプレゼントなど2日間のお楽しみがいっぱい!

事前の申し込みなしで、当日参加OK。公式ホームページをチェックしてね。見逃した人や当日参加できない人のために、12/25(金)までアーカイブ配信もされます。
当日参加は公式HPから

事前参加申し込みでイベントがもっと楽しめる!

さらに!下記URLから、参加申し込みが可能です。事前に参加申し込みをした人には、抽選でスペシャルプレゼントをお届けします!
事前参加申し込みはこちらから
<応募締め切り:11月30日(月)まで>

まつおりかこさんのサイン入り著書を3人にプレゼント

まつおりかこさんのサイン入り著書を抽選で3人にプレゼント。希望の絵本を選んで応募してください。
A:「たからもののあなた」クリスマス特別装丁(岩崎書店)
B:「いつつごうさぎのきっさてん」(岩崎書店)
C:「にらめっこしましょ あっぷっぷ!」「いっしょにあそぼうはい どうぞ」(永岡書店)2冊セット

応募はこちらから
<応募締め切り:12月25日(金)まで>