家事に子育て、仕事…目が回るほど忙しい毎日も、労いや気遣いの一言で報われたり、ちょっとした気分転換でまた頑張ろうという気持ちになれたりするものですよね。身近なプチ贅沢で気分転換、いつもより少しゴージャスなご褒美パンはいかがでしょうか?

File 6. 丸の内「パレスホテル東京」

今年も年賀状が発売を開始しました、一気に年末感が漂っています。

プライベートもビジネスも、年越しはやはり慌ただしいものです。うっかりすると、夏の疲れが取れないままに次の年に突入、なんてことにもなりかねませんね。

こんな時こそ、いつもより念入りに自分を労わりたいもの。美味しいパンを手に入れられるだけでなく、ゴージャスでラグジュアリーな雰囲気も味わえるパン屋さんに行ってみませんか?

そこでおすすめしたいのが、丸の内の「パレスホテル東京」、大手町駅直結の入り口のある地下一階にあるペストリーショップ「Sweets & Deli」でホテルの厨房で焼き上げたパンが購入できます。

2012年に3年間の建替え期間を経てオープンしたパレスホテル東京

数あるホテルのベーカリーの中からパレスホテル東京を選んだおすすめポイントを3つピックアップしました。

  1. 雰囲気抜群、背筋が伸びるアプローチ
  2. メニュー一新、流行と伝統が共存
  3. リピートしたくなる、季節やイベントに対応した限定商品

TOKYOが世界に誇る優雅で高雅な雰囲気

JR東京駅丸の内駅舎復元で再オープンした東京ステーションホテル、明治23年開業から125年以上の歴史がある帝国ホテル、そして「パレスホテル東京」と、名だたる国内ブランドのラグジュアリーホテルが集中する丸の内界隈。

「パレスホテル」は開業から半世紀を目前にして2009年2月に閉館し、約3年かけて全面改築、リニューアルを超えた「建て直し」を行い2012年5月に生まれ変わりました。

昼過ぎのペストリーショップ「Sweets & Deli」、生ケーキや焼き菓子も人気です

10階建てから23階建てへ、見た目にも大きく変化しましたが、なによりも変わったのは、空間設計。現在の宿泊や宴会へのニーズにこたえ、元々評価の高かったサービスもあいまって2016年には「フォーブス・トラベルガイド」のホテル部門において5つ星を獲得。一躍最も世界から注目されているホテルとなったのです。

TOKYO随一のホテルには凛とした空気が流れ、特別感を運んでくれます。ホテルのベーカリーは“パンを買う場所”としては街のパン屋さんに比べて認知度が低いかもしれませんが、駅からショッピングアーケードを抜けるアプローチの段階から満ち足りた気持ちになれることでしょう。

継承と脱皮、新生ベーカリーのメニュー構成

販売場所となっているペストリーショップの正面から向かって左側がパン及びパンと楽しむジャムやオイルのコーナーです。真ん中に設置された平台には旬の野菜や季節の果物を使った色彩豊かな惣菜パンやヴィエノワズリーが陳列されています。

2009年の閉館前に比べると、内装以上にラインナップがぐっとモダンになっており、正直驚きを隠せませんでした。

バゲットやカンパーニュを焼き上げる工房はショールームよりも多様な機械があるという充実ぶり

一部、1961年の開業当時のままのレシピで提供するパンもありますが、そのレトロ感の醸し出し方がイマドキに感じてしまうから不思議です。世界からのお客様を迎えるレストランのパンを賄っている厨房で丁寧に作られた美しいパン、まずは視覚的に食欲を刺激してくるのも「ホテルメイド」ならでは。


焼きたての惣菜系フォカッチャとデニッシュ

通路に面した前面に惣菜系や菓子パン系の小型パン、奥にバゲットや食パンなどのお持ち帰り用食事パンといった買いやすさに配慮されたレイアウトにも、半世紀培ってきたホテルのサービスマインド、ホスピタリティーを感じます。食べて味覚的に美味しさを味わう前にこれほど満ち足りたきもちにさせてくれるところが「街のパン屋さん」とは一味違うところかもしれません。

2017年冬の限定商品、魅惑的なラインナップと価格設定

伝統を守りつつ、トレンドを取り入れたパレスホテル東京のベーカリーの大きな魅力はイベントに合わせた限定メニューの充実ぶりです。

ちょうどこれから、冬のパーティーシーズンに向けた商品が順次発売になっていきます。

昨年好評だったシュトーレン(2700円)は、9月下旬から焼成し始め、熟成期間を経て12月1日から店頭に並びます。

ドライフルーツたっぷりの定番から、栗と豆を包み込みきな粉をまとった「ボーネン・シュトーレン」(2700円)、「加賀ほうじ茶のシュトーレン」(2700円)、限定100個の「黒ごまシュトーレン」(3000円)とシュトーレンは全4種。

焼きたてのシュトーレン、窯から出た後すましバターを通してたっぷりのグラニュー糖をまぶします。

サラミを模した「ベラヴェッカ・アン・ソシソン」(1200円)、イタリア伝統の菓子パン「パネトーネ」(1800円)にもドライフルーツがたっぷり、販売期間は12月25日(月)までとなりますのでお見逃しなく。

この他にも、ホテル特製のシチューを詰めたデニッシュや、キューブ型のブリオッシュなどパーティーにぴったりの冬限定商品や、トリュフを模したひと口サイズのポン・デ・ケージョを瓶詰めにした遊び心のある商品が販売予定。

まるでトリュフ、もどきパンです

さらに…。嬉しいのが価格です。ホテルのパンはキレイで美味しくて高いという今までの私たちの概念を払拭してくれるお手頃価格設定なのです。大手町に勤務する人々がランチを求めてやってくるのも納得、限定商品でもそれは同様です。

蛇足ではありますが、厨房焼き立てパンが食べられる朝食ブッフェは、クオリティとコストパフォーマンスの高さから人気があります。勤務先が近いというママは、まず朝ごはんからパレスホテル東京で上質な時間を過ごしてみられてはいかがでしょうか。

店名 パレスホテル東京(ペストリーショップ「Sweets & Deli」)
所在地 東京都千代田区丸の内1-1-1 地下1F
電話番号 03-3211-5315(ペストリーショップ直通)
営業時間 10:00~20:00
定休日 無休

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福地寧子さん パンコーディネーター

1日3食、年間1095食以上パンを食べ続けて四半世紀。そんな小麦まみれの生活の中で見つけたキラリと光るパン屋さんをご紹介します。

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