家はオール電化で光熱費を下げ、平日はお弁当で節約と、しっかり者のママ。子ども2人の中学受験は無理かな…という迷いに、お金のプロがアドバイスします。

家計簿 Check!

月間収入(手取り)
パパ
400,000円
ママ
190,000円
月間支出
住居費
90,000円
保育料・教育費
45,000円
保険料
70,000円
水道・光熱費
13,000円
食費(外食費含む)
80,000円
通信費
20,000円
車費
25,000円
ママお小遣い
5,000円
パパお小遣い
30,000円
レジャー費
20,000円
月々の貯蓄
現金・つみたてNISA
192,000円
ボーナス時収入(年間)
パパ
800,000円
現在の貯蓄
貯蓄
7,500,000円

ミニアドバイス1

学費の目処がついたら、可能な範囲で繰り上げ返済を。下の子が大学に入ったら、老後資金も貯めましょう。ママが時短勤務でなくなれば収入も増えますし、繰り上げ返済や老後資金作りもそう苦しくはないはずです。

ミニアドバイス2

食費のうち外食分は4万円とのこと。食材は週1万円で、平日はお弁当も作っているそうですし、他にムダ遣いもないので、このくらいの外食はOKでしょう。

advice 1中学受験の可否は塾代や学費を年収から出せるか

私立中高に通わせられるかどうかは、「大学の学費をある程度確保した上で、塾代と中高6年間の学費を収入から捻出し続けることができるか?」で判断しましょう。

中学受験のための塾代は年間約100万円。私立中学の学費は年間約140万円、高校は97万円。これは文部科学省調査の全国平均額なので、都心の私立ならもう少し高めに見積もりましょう。これらの金額を年収から出せれば大丈夫。現状、年約230万円を貯蓄できる家計になっていますから、塾代や学費を捻出していくことは可能。2人分かかる年でも貯蓄から補えるでしょう。

advice 2大学の学費は今が貯めどき。投資で積み増しも

大学の学費は、長男が中学受験の塾に通い始めるまでが貯めどきです。今掛けている学資保険に加え、貯蓄のうち10万円を教育費として積み立てておきましょう。4年間で1人当たり240万円を上積みできます。

この家計は、ムダ遣いがなくてきちんと貯蓄ができていることに加え、保険、貯蓄、投資の3つを考えている点も◎。投資は「つみたてNISA」を始めたばかりとのことですが、3000円と少額から始めたのも良いですね。仕組みに慣れたら増額していくと、さらにバランスが良くなり、教育費の積み増しもできるでしょう。

家計にムダなし
あえて削るなら通信費の見直しを

result手堅い家計を続ければ2人とも私立は可能

とても手堅い家計です。年収が高くても出費が多いご家庭は、私立中高に入れて家計が破綻することがありますが、M.T さんの場合は大丈夫でしょう。「中学受験で上の子でお金を使いすぎたから、下の子はダメ」とならないように、計画的に2人分の教育費を確保していってください。

診断してくれたのは

氏家祥美さん( ファイナンシャル・プランナー )

女性のためのお金と仕事の相談室「ハートマネー」代表。個人相談やメディアを通じ女性の活躍を支援。著書に「北欧式 お金と経済がわかる本」(翔泳社)他

※この記事は、2021年1月発行の「ぎゅって2月号首都圏版」に掲載した記事を再編集したものです

illustration AKIBA Akiko