/ 2019.11.22

師走に向け忙しさが増す時季に、追い打ちをかけるがごとく課せられた年賀状作成ミッション。時間と労力はかけられないけど、テンプレートの印刷だけでは気が引ける、という人におすすめの簡単ひと手間!「消しゴムはんこ」プラスアレンジをご紹介します

index目次

用意するものは?

手軽にトライできる「消しゴムはんこ」。いざ作ろう!と思ったときに必要なものは…。

  • 消しゴム
  • 彫刻刀(シンプルな図案ならカッターナイフで可)
  • はさみ
  • 鉛筆
  • 彫りたい図案(イラスト集などもOK)
  • トレーシングペーパー(コピー用紙でもOK)
  • スタンプインク(絵の具と筆でもOK)

はんこ作りに使う消しゴムは、文房具として普段使っているものでもOKです。本格的なものを目指したい人には、専用の「消しゴム」が100円ショップなどで手に入ります。

こちらは、はんこ作り用消しゴム(使いかけの状態)

専用の消しゴムは十分な大きさで彫る面に色がついているなど、初めての人でも扱いやすい工夫がされています。文具用品の消しゴムと比べ、削りやすさが格段にいいのでおすすめです。

パッケージの裏側に、「消しゴムはんこの作り方」がとてもわかりやすく載っているものもあります。

どんな図案がいい?

最初に図案を考えます。複雑な図案や削る部分が多い(=インクがつかない、白抜きする部分が多い)図案、スタンプ自体のサイズが大きい図案は削るのが大変です。手軽に作りたい人はシンプルで削る部分が少ない、小ぶりな図案がいいかもしれません。

例えば、同じ雪だるまのハンコを作る場合でも、以下のように図案次第で手間が全く変わってきます。

  • 白い雪だるま(白抜き)
    輪郭を残しながら雪だるまの中を全て削り取る必要が…。
  • 赤い雪だるま
    だるまの外側を削り取り赤いインクでスタンプすればOK!

上記の2つでは「赤い雪だるま」の方が削る部分が少なく、削るのも簡単なので手軽に作成できます。シンプルな図案でもスタンプすると独特の風合いが加わり、かわいいですよ。

また、干支や年号にとらわれない、お正月モチーフを図柄にすると、次の年にも利用できて活用の幅が広がります。

年賀状用に作った、消しゴムはんこ。写真の雪だるまのように、削っていない面が多いはんこは、薄い色のインクを使うとキレイに仕上がります

作り方【1】図案を消しゴムに写す

今回は2018年の干支「戌」にちなんで、足跡のハンコを作ることにしました。

ネット上のフリー素材で見つけた足跡のイラストを印刷し、トレーシングペーパーに写し取ります。

足跡が印刷された紙の上にトレーシングペーパーを重ねます。

鉛筆で足跡のラインをなぞりながら、トレーシングペーパーに写し取ります。

写し終えたトレーシングペーパーを、ひっくり返してから消しゴムの上に載せます(鉛筆でなぞった面が、消しゴム側にくるようにします)。

トレーシングペーパーの上から、先ほど写し取った線を、鉛筆の背の部分でこすると…

消しゴム側に、鉛筆の線がつきました!

図案を写さずに、直接消しゴムにペンなどで描き込んでもOK!その場合は上記の転写は必要ありません。

はんこなので、図案は「反転」してスタンプされます。特に文字や左右の向きがあるものは、気を付けてくださいね。

作り方【2】消しゴムを削る

転写した図案を元に、消しゴムの表面を彫刻刀やカッターナイフで削っていきます(今回は簡単な図案なのでカッターナイフで削ります)。最初にラインに沿って切り込みを入れていくと削りやすいです。

切り込みを入れるとき、カッターナイフの刃の角度は、図案の外側になるようにしてください。
こんな感じ↓で切り込む

以下のように、カッターナイフの刃を、垂直または、図案の内側に入り込むような角度で切り込むのはNG!

ラインに沿って切り込みを入れます。

作業がしやすいように、はんこの部分だけを消しゴムを切り離します。ハサミでもカッターナイフでもOKです。

次に白抜きしたい部分を、カッターナイフで削り取っていきます。表面が削れていればOKなので、あまり深く削り取りすぎないように。また、先ほどの「刃を入れる角度」を気を付けながら削り進めます。

こんな感じ↓で削れました

作り方【3】スタンプする

消しゴムはんこにインクをつけて、スタンプします。今回はスタンプインクではなく、絵の具を使いました。

ほんの少し水に湿らせた筆に絵の具をつけ、消しゴムはんこの表面(削っていない部分)を塗ります。水分が多いとベチャッとなり、きれいにスタンプできないので、水分は少なめにします。

スタンプする紙にペタッと押し当て、上から全体的に軽く押さえます。

ゆっくりとスタンプを外すと、かわいい足跡がくっきりとスタンプされました!!

スタンプインクを使うと絵の具や筆・パレットなどを準備する必要がなく、水分量などの調整も不要なのでとても手軽に作業できます。

スタンプインクは100円ショップでも売っています。カラーバリエーション豊富で、とてもきれいにスタンプできます!

おすすめアレンジ

そうは言っても、消しゴムはんこだけで年賀状を完成させようとするのは、なかなか大変です。背景や文字はフリー素材を使って、ポイントに消しゴムはんこをプラスするのも手です。

私は「キヤノンクリエイティブパーク(Canon Creative Park)」の年賀状特集をよく利用しています。

こちらのサイトでは、年賀状の背景や文字、イラストなどのパーツが無料で提供されています。

たくさんのテンプレートの中から、好きなパーツを選んで組み合わせ、年賀状のベースを作りプリンターで印刷します。

キヤノンクリエイティブパークで提供されているパーツを組み合わせて、ハガキのベースを印刷

その後、消しゴムはんこをペタペタとスタンプします。

完成です!

印刷したハガキのベースに、足跡の消しゴムはんこをスタンプ!
背景と文字を印刷した上に、松・竹・梅の消しゴムはんこをスタンプ!

郵便局のホームページにも、年賀状作成のためのフリーツールがありました!

ほかにもネット上にはたくさんのフリー素材やツールが掲載されているので、いろいろとみてみると、お好みのデザインのものがきっと見つかると思います。

消しゴムはんこ活用術

いくら手軽に作れる消しゴムはんことはいえ、何個も作るとなると時間がかかります。そこで、1つの消しゴムはんこを、最大限活用するアイデアを紹介します。

繰り返し使って模様に

何個もスタンプすることで「模様」のようになります。シンプルな図柄なら特にこのアレンジが生きてきます。

例:ただの丸い図案を何個もスタンプして、水玉模様にする

色を変えて華やかに

1つの消しゴムはんこを、色を変えてスタンプすることで、華やかにできます。

例:花の図案を色を変えていくつかスタンプすると、カラフルな花束やお花畑に

などなど、工夫次第で素敵なデザインを無数に作ることができますよ。

まとめ

消しゴムはんこでスタンプした陰影は、一つとして同じものがありません!かすれたりにじんだりするのも手作りの風合いとなり、印刷のみの年賀状とは違ったあたたかみを感じる、新年のご挨拶状になります。

シンプルな図柄でも、ワンポイントだけでもOK!ほんの少し、心を込めた手作りをプラスすると、作った自分もなんとなくほっこりとあたたかい気持ちになれますよ。

この記事を書いたライター

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又多 実千恵さん
プラチナライター

手芸などのハンドメイドが大好きです。手軽・短時間・ローコストをモットーに、「手抜きアイデア」を模索しながら、物づくりを楽しんでいます。

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