「ありがとう」は、心がぽかぽかする魔法の言葉。「ありがとうが言える子どもに」と願うパパ、ママも多いでしょう。身の回りのささやかな出来ごと、身近な人々、見守り支えてくれるすべてのものに、心をこめて...「ありがとう」の絵本をご紹介します。

教えてくれたのは

東條知美さん

絵本コーディネーター・学校司書・ライター・〈絵本の百年と未来研究会〉主宰。活動のモットーは「子どもに絵本を。大人にこそ絵本を。」
-Blog「僕らの絵本」「絵本の100年と未来研究会

ごあいさつ

なかえよしを 文、上野紀子 絵
(ポプラ社、2014年)

朝起きてから眠るまでの、ねずみくんの一日。「おはよう」「こんにちは」「いただきます」「ごちそうさま」「おめでとう」「ありがとう」「おやすみなさい」…いつも言える子に育ってほしいですね。丈夫な厚紙、本の角が丸まっているので赤ちゃんに安心の一冊です。

おはなをどうぞ

三浦太郎 作
(のら書店、2009年)

メルシーちゃんは、お母さんのためにたくさんの花を摘みます。ところが「おすそわけ」を繰り返すうちに、お母さんの分は1本も無くなってしまいます。しょげ返るメルシーちゃんに、お母さんがかけた言葉とは…?シンプルだけどとても温かく、優しい絵本です。

ありがとうのえほん

フランソワーズ・セニョーボ 作、なかがわちひろ 訳
(偕成社、2005年)

フランソワーズの絵本は、どれも砂糖菓子みたいにふんわり可愛くて、気持ちを優しくさせてくれます。「にこにこ おひさま」に、「おりこうな いぬ」に「わたしの おうち」に…お子さんと一緒に、いろんな「ありがとう」を探してみてはいかがでしょうか♪

パパのしごとはわるものです

板橋雅弘 作、吉田尚令 絵
(岩崎書店、2011年)
★表紙をクリックして中面のぞき見!

パパの仕事は、悪役の覆面プロレスラー。正義の味方にやっつけられるのが、「わるもの」のパパの役目。それを偶然知ってしまった「ぼく」。みんなのためにがんばるパパと、それを理解するようになる「ぼく」。父と子のありがとう!がじんわりと伝わってくる物語です。

はっぴぃさん

荒井良二 作・絵
(偕成社、2003年)

願い事を聞いてくれるという「はっぴぃさん」に会うため、それぞれ山の上を目指す、あわてんぼうな「わたし」とのんびり屋の「ぼく」。「はっぴぃさん」は、いったいどこに…?あたたかい光に包まれるような絵本。大切な人に、「ありがとう」の想いを込めて。