question順位や賞状にこだわる

5歳の娘は運動会などに頑張って取り組むのですが、目的は賞状や順位…。賞状がもらえなくても「頑張ることに意味がある」ということを分かってほしいのですが、どう伝えたらいいのでしょうか。(愛知県・HYまま)

answer「頑張ったことがうれしい」と伝わる褒め方を続けて

幼児期は「ご褒美」がやる気につながる時期。順位や賞状にこだわるのが普通で、「頑張ったから賞状をもらえた」という喜びを感じるのはいいことです。幼児期はまだ時間的なプロセスを把握する力が未熟なので、「頑張る過程が大事」ということを理解するのは難しいでしょう。年月をかけて伝えていくことが必要です。

過程の大切さを感じてもらうには、褒めるときの声掛けにコツがあります。「1番ですごいね」などと言い続けると結果にこだわるようになるので、「すごく頑張ったから、上手に跳べたね」など、「あなたが頑張ったことがママはうれしい」ということが伝わる褒め方をしましょう。これを続けていくと、ママの思いが子どもに伝わり、行動に結び付いていきます。子どもが成長すると、テストや受験など結果が目に見える場面が増えますが、それでもぶれずに、頑張った過程を認め続けてくださいね。

アドバイザー

渡辺弥生先生

法政大学文学部心理学科教授。専門は発達心理学、発達臨床心理学。「子どもの『10歳の壁』とは何か?–乗りこえるための発達心理学」(光文社)など著書多数。

illustration HAYASHI Yumi