2022.03.19
昨今、台湾メシが大人気ですね。「おうちで子どもと台湾気分を楽しみたい!」という方に。フードスタイリストの田村佳奈子さんに、子どもも喜ぶ魯肉飯(ルーローハン)のレシピを紹介してもらいます。
甘辛くトロトロに煮込んだ豚肉をご飯の上にどーん。八角などのスパイス香る台湾の屋台グルメの定番「魯肉飯(ルーローハン)」。お店や各家庭によって味は違うそうですが、基本は台湾醤油・酒・砂糖・油葱酥 (揚げた赤ねぎ)・八角などの香辛料と豚肉を煮込み、それをごはんの上にかけて食べるもの。甘辛の味付けが一般的ですが、スパイスが効いていたり甘みが強いもの、さっぱり、こってり…とさまざまです。
豚肉以外にも、卵や野菜などを一緒に煮込むこともあるようで、トッピングには煮卵がのっていることが多いです。そのほか、茹でた青菜やたくあんのようなお漬物が添えられていたりします。
今回紹介するレシピは、いり卵が好きではなかった3歳の娘がモリモリ食べてくれた組み合わせ「魯肉飯の3色ごはん」。子どもも一緒に食べられるよう、スパイスや味付けは控えめですが大人も満足できる一品ですよ。
ポイントは五香粉(ウーシャンフェン)と油葱酥(ヨウツォンスー)。
五香粉(ウーシャンフェン)とは?
五香粉(ウーシャンフェン)とは主に中国や台湾などで使われる「5種以上」の香辛料をブレンドしたスパイス。肉や魚の臭み消し、香り付けに使われ「四香一辛」のブレンドが基本とされています。地域やメーカーにより配合は違うようですが主にシナモン、クローブ、ちんぴ、花椒は共通して使用されており、芳香系スパイスとして中国の南の方では八角が用いられることが多く、それ以外の地域ではフェンネルが用いられることが多いようです。ちなみに日本のスーパーで手軽に手に入る五香粉は八角入りでした。
台湾料理は八角を用いることが多く、魯肉飯を炒めるときも八角を使っていますが、八角単体だとちょっとクセが強めなので私は五香粉が好きです。これさえ入れれば本格的な台湾料理になると思います。
油葱酥(ヨウツォンスー)とは?
本場の魯肉飯には油葱酥(ヨウツォンスー)という揚げたエシャロットや赤ねぎを入れるのが定番です。カルディや業務スーパーで見かけたことがあるので、もし手に入る方は試してみてくださいね。これを入れるだけで味にコクと深みが増し、グッと本物の味に近づきます!余裕があれば自分でエシャロットや玉ネギを揚げたり、じっくり炒めるもよし。
とはいえそれもひと苦労なので、今回はカルディのフライドオニオンで代用します。フライドオニオンはハンバーガーの具材に混ぜたり、ドライカレーやサラダのトッピングなどにもおいしいので持て余すことはありませんよ!
魯肉飯の3色ごはん
材料(2~3人分)
- 豚肩ロースブロック…300g
- フライドオニオン…大さじ2~3
- ニンニク…1かけ
- ショウガ…1かけ
- ゴマ油…小さじ1
- きび砂糖…大さじ1
- A:紹興酒または酒…大さじ2
- A:りんご酢(米酢、穀物酢などなんでもOK)…大さじ1
- A:しょうゆ…大さじ2
- A:水…1/2カップ
- B:オイスターソース…大さじ1/2
- B:五香粉…小さじ1
- ごはん…適宜
<いり卵>
- 卵…1個
- きび砂糖…大さじ1/2
- 塩…小さじ1/3
- サラダ油…少々
<インゲンの塩茹で>
- インゲン…1束
- 水…500ml
- 塩…小さじ1
作り方
- 豚肩ロースブロックを1cm角に、ニンニク、ショウガはみじん切りにする
- フライパンにニンニク、ショウガ、ゴマ油を入れて中火にかけ、香りが立ったら豚肉を加え軽く焼き色がつくまで炒める
- フライドオニオン、きび砂糖を加え、全体が馴染んだらAを加えてアクが出たら取り除き、沸騰したら弱火にして5分ほど煮る
- とろみが出たらBを加えて更に5分弱火で煮たら火を止める
- フライパンにサラダ油を入れて熱し、ボウルに卵、砂糖、塩を入れて混ぜ、フライパンに流し入れる
- 手早くさい箸を動かし全体を混ぜ、ポロポロになったら火を止めバットなどに移し粗熱を取る
- インゲンのヘタを軽く折り下に向かって引き筋を取り、先端側も同様に筋を取る
- お鍋またはフライパンに湯を沸かし、沸騰したら塩を入れインゲンを2~3分茹でて冷水に取る。水気を切って食べやすい大きさに切る
- ごはんをうつわに盛り、それぞれの具材をのせる
<いり卵>を作る
<インゲンの塩茹で>を作る
五香粉は初めから入れるより仕上げに加えるほうが風味良く仕上がります!分量は小さじ1としていますが、お好みで加減してくださいね。
この記事を書いたライター
ライター一覧- 田村佳奈子さん
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フードスタイリスト、フードコーディネーター、フードアナリスト。Web、雑誌、ドラマなどのレシピ開発やスタイリング、フードコーディネーターとして活動中。