赤ちゃんが夜通し寝るためには、夜間断乳が必要と耳にすることがあるかもしれません。しかしこれには注意すべきポイントがあります。乳幼児睡眠のプロが、夜間断乳で勘違いされがちなことについて解説します。

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そもそも夜間断乳は必要なもの?

夜間断乳とはその名の通り、夜間だけ断乳することです。つまり、日中には授乳はするものの、夜間(就寝〜起床)には授乳をしないということです。これをするメリットは、夜中の授乳習慣がなくなり、授乳のために起きることがなくなることです。

しかし全員に必要なことではありません。夜間断乳と称して、夜中に泣いても飲ませない!という練習をしなくても、月齢と共に自然と起きなくなる子もいます。

一方で「何カ月になったら絶対に起きなくなる」という保証がないのも事実。だからこそ、「いつまで授乳しなければいけないのだろう?」と悩む人にとっては選択肢の1つになってきます。

夜間断乳はいつからできる?

一般的に生後6カ月ごろまでは夜間授乳が必要とされていますが、個々の成長発達度合いの差も大きいものです。そのため「隣のあの子は3カ月で朝までぐっすりだったらしい」という話を耳にすることもあるでしょう。一度にたくさん飲めたり、日中の哺乳量が多かったりする子どもの場合は、そのようなこともありえます(体重増加に問題がないかは必ず確認しましょう)。

生後6カ月をすぎて、医師や専門家から問題がないとされれば、夜間授乳をやめていくことも視野に入ってきます。9カ月ごろを過ぎれば、おおよその子どもが夜間授乳をしなくても栄養的に問題がないと考えられています(だからといって、やめなくてはいけないということではありません)。

夜間断乳で勘違いされがちなポイント

1.夜間断乳をすれば朝までぐっすり

夜間断乳をしたからといって、必ず朝までぐっすりになるわけではありません。なぜなら、夜中に赤ちゃんが目を覚ます理由は空腹以外にもたくさんあるからです。例えば日中の睡眠量が少なく、疲れすぎで眠りが浅くなってしまっているケース。もしくは、部屋が暑くて目を覚ましてしまっているケース。または、部屋の中の光が目に入って覚醒してしまうケース、などが考えられます。

つまり、そういった生活リズムや睡眠環境の要因もクリアしたうえで夜間断乳を行うことで、朝までぐっすりが目指せるということになります。

2.一度夜間断乳をすればもう夜中には泣かない

一度朝までぐっすりになったからといって、金輪際夜中に泣くことがない、ということではありません。体調不良だったり、旅行などで刺激が多かったり、生活リズムが崩れたりした場合、普段はしない夜泣きをしてしまうこともあります。

「朝まで寝る子だったのに…」とショックを受けてしまう人も多いのですが、そんなときこそ冷静に、なぜ泣いてしまったのかの原因を考えて、対策をしていきましょう。しっかり対応していけば、またぐっすり習慣を取り戻して解決していけますよ!

夜泣き対応は本当に大変ですが、月齢によっては夜間断乳も選択肢に入れながら、ママやパパもぐっすり眠れる方法を模索してみてくださいね。

この記事を書いたライター

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ねんねママさん

乳幼児睡眠コンサルタント(CISA/米国IPHI資格)。個別コンサルテーションやねんね講座の他、運営する「寝かしつけ強化クラス」では月間200問以上の睡眠に関する質問回答を行っている。日本初の乳幼児睡眠を専門に学べるYouTube「寝かしつけ専門学校 ねんねママちゃんねる」を立ち上げ、運営。その他にもInstagramやVoicyなどのSNSでも寝かしつけに悩む親向けの情報を発信中

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