子育てに自信のあるママなんて、どこにもいない!家庭教師・塾講師、東大生・早大生を育てた母であり、子育てセミナーを主催する楠本佳子さんに教わる連載コラム「能力をのばす子育て」。28回目は「きちんとできる子ども」について。

学力よりもまずは“しつけ”

塾長をしていると、学力だけでなく子どもの性格がよく見えてきます。特にきちんとできる子どもと、そうでない子どもは、はっきりとわかります。

教室へ入ってくるときの靴の脱ぎ方から始まり、ノートやプリントなどの扱いなどすべてに現れます。

最近、月謝は銀行振り込みになっているところが多いと思いますが、あえて生徒に持ってきてもらうことがあります。

銀行で振り込むと生徒が、自分の塾のためにどれだけ多くのお金を使っているのか全く把握できません。自分の学習態度が悪ければ、お金を無駄にしているという感覚もわからなくなります。

この月謝の出し方で、きちんとしているかどうかが一番わかります。

月謝袋がぐちゃぐちゃになる、提出するのが何週間も遅れる子どもは、宿題も忘れる。持ってくるものも忘れる。塾の曜日が変わるとすっぽかす。など、すべてにおいてだらしなくなります。

反対にきちんとしている子どもは、全てにおいてきちんと管理できており、プリントの整理もできていて宿題や忘れ物もめったにありません。

それは当然ながら勉強にも差がでてきます。探したいものがすぐ見つからない、プリントもぐちゃぐちゃ、問題集の答えもどこにいったかわからない。勉強以前の問題です。

もうぐちゃぐちゃにならない!すぐに親子で身につけられるある習慣

月謝を次の週できちんと持ってくる子どもにどうしているのかと聞いたところ、

毎日家に帰るとカバンの中身を全部出す

と言いました。お母さんから言われてやっているの?と聞いてみると親から言われたのではなく自然に自分でやっているとのこと。

学校、塾、など関係なくとにかく家に帰ったらカバンの中身を全部出しているそうです。そしてお母さんに渡すものは渡し、プリントはプリントの箱に入れる。だからプリントをなくすこともありません。

昔配ったものも、整理してあると探せばすぐに見つかります。子どもですが、そのようなやり方をしている子はとても信頼することができます。

ちなみに家に帰ると、カバンの中身を全部出すというのは、仕事で成功している人がやっていることだと聞いたこともあります。

私もやっていなかったので、早速始めました。子どもから学ぶこともたくさんあります。

保育園や幼稚園でも、家に帰ったら、カバンの中身を全部出すということからやってみてはどうでしょうか。

この記事を書いたライター

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楠本佳子さん

こどもみらい塾(岡山)」塾長。自身の子育てや教育経験を活かし、ママを対象としたセミナーや個別相談も行っている。著作に「12歳までに勉強ぐせをつけるお母さんの習慣」>ホームページはこちら

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