/ 2018.05.01

1年前にしまった節句人形の箱を開けるときの緊張感って独特ですよね。桃の節句や端午の節句に欠かせない、ひな人形や五月人形について大きな勘違いしていませんか?今さら聞けない節句人形との付き合い方を日本人形協会の倉片さんに伺いました。

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教えてくれたのは

倉片順司さん

(社)日本人形協会副会長兼広報委員長。同協会は、節句人形をはじめとする日本人形に関わる全国の製造業・卸売業・小売業を中心に約400社が加盟する団体。協会ウェブサイトは、http://www.ningyo-kyokai.or.jp/

代々伝わる節句人形を子どもにも使っているのは大丈夫?

人形はその子の厄災を引き受けてくれるもの。だからこそ、1人につき1つの人形が必要

「日本には、その家庭に女の子が生まれればひな人形、男の子が生まれれば五月人形を用意して、初節句を祝う文化があります。大病をせず、幸せに育ってほしいという願いから、1人につき1つの人形が必要です。

人形は、人の形と書きますが、この人の形が生まれてきた子どもの厄災を引き受けてくれるとされているからです。

代々とは言わずとも、自分のひな人形を娘に譲りたいという相談を受けますが、これは間違いです。お母さまのものはお母さまの厄災を引き受けてくれるのですから、娘さんには新しいものを用意して、お母さまの人形と娘さんの人形を並べて飾り、ひな祭りをするのが正しい祝い方です。
本当に代々受け継がれるひな人形は、並べて飾られているはずです。」

きょうだいについても同じことが言えますか?

「姉妹の場合も、それぞれの人形をならべて飾ってあげましょう。ひな人形の場合、女びなは本人の姿、男びなはお内裏様で将来の旦那さま。一対で飾るのは、未来の婚礼の姿です。菱餅やひなあられをお供えをして、五穀豊穣、子孫繁栄を願います。成長し、嫁ぐ際にも持参することから“一生飾り”と言われています。

兄弟の場合、五月人形として、かぶとや甲冑などが主流ですが、こちらも子どもの人数分人形を並べます。ただ、2人目、3人目の男子には、桃太郎や金太郎、牛若丸などのおとぎ話のヒーローたちの人形も人気があります。

いずれにしても、人形を飾りながら、生まれたときの様子や、人形を買ったときの祖父母や親戚、両親の思いを伝えることが大事なんです。小さいころに親に話してもらったことを、子どもは意外にも大きくなってからも覚えているものなんですよ(笑)。」


時間をかけて飾ったひな人形を子どもたちが触って、壊してしまうこともしばしば。ついつい、触っちゃダメ〜と言いがちなのですが…。

「人形は、子どもの厄災を引き受けてくれるのですから、年に一度、飾ったときにやさしく手で触れさせてあげてください。赤ちゃんのときは、大人が手を持って、お人形をなでるように触らせてあげましょう。表情豊かな人形たちや珍しいお道具に興味を持たないわけがありません。

一緒に飾りながら、たっぷりと人形たちと触れ合うことができれば、触って壊すことも減りますよ。」

節句人形、いつまでも保管していていい?

飾らなくなったときが、役目を終えたとき。人形は、手放すことができます

子どもの分は飾っても、いざ自分のものとなると、スペースがなくて…。そんなときは、どうしたらいいのでしょうか?

「そういったご相談は実は非常に多いんです。10年間押入れにしまったまま、30年実家に置きっ放しなどはよくある話です。本来は“一生飾り”ですから、ずっと並べて飾ってもらいたいものですが。

目安としては3年飾らなかったら、人形も役目を終えたとして、手放すことも考えましょうとお伝えしています。手放す際には、神社やお寺で供養してもらうのが正しい手放し方です。くれぐれも、粗大ゴミにはしないでくださいね。」

できるだけ早く片付けないといけないですよね?

片付けるのは、湿気の少ない天気のいい日を選んでしまいましょう

「確かに、節句が過ぎて、いつまでも人形を出しっぱなしにするのはよくないのですが、やみくもに早くしまえばいいものでもありません。片付けるなら、湿気の少ない天気のいい日を選びましょう。
人形にとって、大敵なのが湿気です。加湿器などのある部屋に飾っていた場合は、特に風通しのよい場所で陰干しをしてからしまいます。」

早くしまわないと婚期が遅れるって都市伝説?

「かつて明治時代は、女性にとって婚期が遅れるのは家の問題でした。今とは時代が違いますが、しつけのひとつ、いわば親の“脅し文句”のようなものでしょう。時代は変われども、ひな人形も五月人形も共通して、その子の厄災を引き受けてくれるものなのですから、しまう前にも人形に触れ、年に一度のお片づけを一緒に楽しんでみてはいかがでしょうか。」

しまうのはどんな箱がいい?

「入れ物は、吸湿性の高いダンボールや桐箱などが良いでしょう。しまう前に、人形は毛ばたきでホコリを払い落とし、お道具やかぶとの金属部分などに手あかが付いている場合は柔らかい布で皮脂を拭き取ります。

収める際には、それぞれの箱に防虫剤を入れましょう。防虫剤は、同じ種類のものを使っていくことをおすすめします。人形の素材も変化してきているので、防虫剤の成分が混在するのを避けるためです。」

  1. 雛人形・五月人形は、子に譲らない
  2. 人形は役目を終えたら手放すこともできる
  3. 湿度の少ない晴れた日にしまう

なるほど!これなら、これからも節句人形とのいい付き合い方ができそうです。

節句人形の保管方法は?「わらべ」シリーズリニューアル

倉片さんのお話にもあったように、節句人形には、子どもたちへの成長への願いがこめられているもの。だからこそ、毎年飾って、お祝いをしたいものです。いつまでも大切にするための秘けつは、人形のしまい方にあることがわかりました。

1年後も穏やかな気持ちで人形たちと対面するために頼もしいのが、1978年の発売から40年間、たくさんの人に愛用されている白元アースの「わらべシリーズ」。今回、この人形用防虫剤の定番アイテムがリニューアルしました。

三段飾り以上なら「ニオイがつかない わらべ」

ニオイがつかない防虫成分で、大切な人形やお道具類をせんいの虫から守ります。8個入り。

ニオイがつかない わらべ
「ニオイがつかない わらべ」の詳細はコチラから

一段・二段の親王飾りなら「ニオイがつかない わらべ親王飾り用」

親王飾りにかぶせるだけの立体形状の防虫カバー2枚とお道具の収納に使える防虫剤2個が入ったセットです。

ニオイがつかない わらべ親王飾り用
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一体一体丁寧に包みたいなら「ニオイがつかない わらべシートタイプ」

キズやほこりから人形たちを包んで守るシート形状。5枚入り。

ニオイがつかない わらべシートタイプ
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顔のひび割れ対策に「人形用調湿剤わらべ カビと乾燥対策」

人形にとって最適な湿度に調整してくれることで、人形やお道具のカビ、顔のひび割れを予防。気になるカビ臭や湿気臭を消臭する成分も配合。5包入り。

人形用調湿剤わらべ カビと乾燥対策
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