子育てに自信のあるママなんてどこにもいない!家庭教師・塾講師、東大生・早大生を育てた母であり、子育てセミナーを主催する楠本佳子さんに教わる連載コラム「能力をのばす子育て」。35回目は「上の子どもへの愛情表現」について。

お兄ちゃん、お姉ちゃんの気持ちは?

二人目の子どもができると、お母さんはどうしても下の子に手がかかってしまいます。上の子はどんどん自分のことが自分でできるようになるけれど、下の子がまだまだ小さいと、どうしても気にかけてしまいます。

その上、周りの大人も両親だけではなくおじいちゃんやおばあちゃん、近所の人まで、下の子どもに目がいきみんなで可愛がります。

だからこそ、上の子どものことをより考えなくてはなりません。

下の子は甘え上手になる!?その反面、上の子は

上の子がそれまでお母さんの愛情を独占していたのを下の子ができた時点で奪われた、と感じます。また下の子は上のお兄ちゃんやお姉ちゃんを見て育つので、大抵要領がよく甘え上手になります。

そして下の子どもが甘えて来たら大人はそちらに対応してしまうので、なおさら上の子は拗ねてしまいます。その思いを伝えられず苦しい感情を抱いている子どもがたくさんいます。

怒られてでもいいから、親にかまって欲しい。そんな思いから悪さをしたり、わざといけないことをしたりする子もいます。そこまでしてお母さんに振り返って欲しいのです。

下の子は放っておいても誰かが可愛がってくれます。そもそも手がかかるのですから普通でも下の子にかける時間の方が長くなります。だからこそ、上の子に気を遣いましょう。

下の子に分からないように抱きしめてあげたり、下の子が眠ったら話を聞いてあげたり、さりげなくタッチをしてあげるといった愛情表現が必要です。

自分だけのものだったお母さんが、ある日突然自分だけのものでなくなる。そしてみんな下の子に夢中。何も言わなくても、上の子は寂しさを募らせているかもしれません。

上の子に気を遣うときは、下の子に分からないところで、というのがポイントです。

この記事を書いたライター

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楠本佳子さん

こどもみらい塾(岡山)」塾長。自身の子育てや教育経験を活かし、ママを対象としたセミナーや個別相談も行っている。著作に「12歳までに勉強ぐせをつけるお母さんの習慣」>ホームページはこちら

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