/ 2017.07.18

「つい叱りすぎて自己嫌悪…」というのはママの悩みの代表格。そこで興味が湧くのは、“保育のプロ”である、園の先生たちのテクニック。長年、保育現場に携わる若盛清美先生に、言いがちな“叱りワード”の上手な言い換え方を教えてもらいました。

お話を聞いたのは

若盛清美さん

わかもりきよみ/埼玉県で初となる認定こども園「こどものもり」副園長。園長である夫とともに40年以上にわたって保育に携わる。「すくすく子育て」(NHK Eテレ)にも出演。

index目次

言いがち叱りワード 先生はこう言い換える!

1.ダメ!/やめなさい! → ママはイヤだな

「ダメ」は口をついて出やすい言葉ですが、本当にやってはいけないことは、実はそれほど多くないはず。「ママはイヤだな」「◯◯してほしいな」などと言い換えれば、禁止の言葉はぐっと減らせます。

2.早くしなさい! → ◯分までに着替えてね

「早く」は、子どもにとってはあいまいで理解しにくい言葉です。アナログ時計を見せて「◯分までに着替えてね」「針がここに来るまでに食べられるかな?」など、作業ごとにリミットを予告する習慣を。

3.いい加減にしなさい! → ママ困ってるんだ

子どもには「いい加減にする」という言葉の意味は分かりません。この言葉が出るのはママがイライラして困っている状態ですから、ストレートに「ママ困っているんだ」と伝えてみましょう。

4.もう知らない/勝手にしなさい! → 向こうにいるからやっておいてね

ママが激怒して心の余裕がなくなっている場合は、冷静さを取り戻す必要があります。「ママは向こうのお部屋にいるから、お片付けしておいて。5分たったら戻るから」などと伝え、子どもから少し離れて落ち着きましょう。

イライラしたら鏡をチェック

叱るときに難しいのはママ自身の感情コントロールですが、感情的になったら「負け」です。イライラしたら鏡をチェック。自分の怒った顔を見れば客観的になれるでしょう。

鏡がなければ、深呼吸して6秒数えてみて。冷静になれば、「これは叱らないで、教えればいいんだ」と気付けることも多いはずです。

普段つい言いがちなワードばかりで、今日からでもまねができそう。短い親子時間だからこそ、親子の笑顔をできるだけ多くしたいですね。

※この記事は、2017年1月発行の「あんふぁんぷらす 2月号」に掲載した記事を再編集したものです