子育てに自信のあるママなんてどこにもいない!家庭教師・塾講師、東大生・早大生を育てた母であり、子育てセミナーを主催する楠本佳子さんに教わる連載コラム「能力をのばす子育て」。37回目は「みんなが持っているものを欲しがったらどうする?」

「みんなが持ってるから!」は買ってOK?

幼稚園・保育園や学校のみんながゲームを持っているなか、1人だけゲームを持っていない、というのは子どもにとって非常に辛い状況です。

家庭の状況で仕方のない場合や子どもがそれを何とも思っていなければ話は別ですが、欲しくてたまらないと思っているときは、我慢させるのではなく、買ってあげていいと思います。

私自身親が大変厳しく、テレビを見せてもらうことができませんでした。学校に行けば友達が昨日のテレビの話をしています。それに1人だけ、ついていけないのです。だんだん友達との輪から外れていく疎外感。今でも子ども心にあのときの辛さを覚えています。

子どもの世界は残酷です。世界が小さければ小さいほど、世の中には多種多様な人がいて、たくさんの価値観があるなどと考えません。

自分の世界しか見ていないし、ましてや友達も皆同じことをしていれば、していない人は異質なものに映ります。そこから仲間外れが始まるかもしれません。

自分の子どもには、そんな思いを絶対にさせたくはありません。だから、みんながやっていて、子ども本人がやりたいことはさせていました。

ルールは一緒に考え、“親が”必ず守ること

そこで子どもに買い与えたゲームなどは、最初にルールを決めておかないといけません。例えばゲームは1日1時間にする。それを破った場合は、1週間ゲーム禁止、というのはどうでしょう。

ルールを決めたら、必ずそのルールを守ってください

子どもの手の届くところに見つかるところに隠すなんて、甘いことをしてはいけません。子どもは悪知恵だけは発達しています。すぐ見つけ出して、コソコソとするのは日常茶飯事。

絶対に分からない場所に隠す。もしくは、仕事場にお父さんがゲームを持って行くくらいやってもいいと思います。そこは徹底しないといけません。もちろん、このようなルールでなくてはならない、ということはありません。家庭によって千差万別。

自分の家庭に合った約束事を親が一方的に決めるのではなく、必ず子どもと一緒に決めましょう

この記事を書いたライター

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楠本佳子さん

こどもみらい塾(岡山)」塾長。自身の子育てや教育経験を活かし、ママを対象としたセミナーや個別相談も行っている。著作に「12歳までに勉強ぐせをつけるお母さんの習慣」>ホームページはこちら

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