子育てに自信のあるママなんてどこにもいない!家庭教師・塾講師、東大生・早大生を育てた母であり、子育てセミナーを主催する楠本佳子さんに教わる連載コラム「能力をのばす子育て」。38回目は「子どものものを片付けるときの注意点」について。

子どもの遊びと集中力

子どもは遊んでいると絶対に散らかします。だから、とてもきれい好きなお母さんはヒステリックになりがちです。子どもが夢中になって遊んでいればいるほど、周りは散らかっていきます。

目の前のままごとやブロックに集中しているので、片付けるということに意識が向きません。

子どもが夢中で遊んでいる時間は、子どもが集中している貴重な時間です

だから、子どもが遊んでいる最中に「片付けなさい」などと言うのはやめましょう。散らかさないように遊ぶ、遊びながら片づけるのは無理です。もちろん決められた時間がくればそれは別ですが。

集中しなさい、と命令しても集中力などつくわけがありません。それを常に「片付けなさい」と言っていると、集中力を無くすことに繋がります。

子どもには子どもなりの考えがある

例えばうちの息子はプラレールが大好きでしたが、プラレールも大きなものを作っていくとなると1日では終わりません。毎回全部を片付けていると小さい作品しかできなくなります。

大作を数日かけて作る、というのも子どもにとっては創意工夫をする大切なことではないでしょうか。そのため1日が終わったらすべて壊して片付けるのではなく、散らかったものだけを片付けて製作途中のものは取っておいてあげてください。

そして、片付けるときは子どもによく聞いてみましょう。子どもに聞かずに作っているものを壊したり片付けたりするのは、子どもの想像力や創作意欲を潰すことになります。(掃除するのは大変ですけどね)

子どもにも子どもなりの考えがあり、勝手に片付けられたり、捨てられたりすると嫌な気持ちになるものです。

捨てるときは必ず子どもに聞いてから

最近は“断捨離”が流行ですが、子どもが遊ばなくなっても、おもちゃを勝手に捨てるのはやめましょう。

私は娘が中学生になって、全く遊ばなくなった「シルバニアファミリー」を近所の子どもに勝手にあげると、それはそれはものすごく怒られました。未だに言われます。

最近全く興味を示さないから、年齢も合わないから、と思っていても子どもは大事に思っている場合があります。必ず子どもに聞いてから捨てるようにしましょう。

この記事を書いたライター

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楠本佳子さん

こどもみらい塾(岡山)」塾長。自身の子育てや教育経験を活かし、ママを対象としたセミナーや個別相談も行っている。著作に「12歳までに勉強ぐせをつけるお母さんの習慣」>ホームページはこちら

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