わが子には「得意なことを身に付けて自信を持ってほしい」と思うのが親心。でも習い事をさせる時間がない…と感じている人も多いようです。この連載では、筑波大学教授の徳田克己さんをアドバイザーに迎え、親が子どもにできることを考えていきます。

question幼児期の英語力はどう身に付けさせればよい?

将来は、親世代以上にグローバルな社会を生きる子どもたち。小学校での必修化もあと3年と迫る中、「英語力を身に付けさせたい」親もどんどん増えています。幼児期に気を付けたいポイントはどこでしょうか。

advice英語の音、雰囲気に慣らし、学びの土台作りを!多様な人種・言語があることを知るのも大事

教えてくれたのは

徳田克己さん

筑波大学医学医療系教授。筑波大学発ベンチャー企業子ども支援研究所所長、教育学博士、臨床心理士。東京の私立幼稚園の先生や大学内保育所の責任者の経験も

まずは英語の音、雰囲気に親しみを

大前提として、日本語を母語とする人が〝ものを考える〟ときに使うのは日本語です。だからこそ、まずは日本語の語彙(ごい)を増やして、思考の幅を広げていくことが幼児期には大切だと思います。

けれど成長するにつれ、英語力は必要になってくるもの。文法や単語の暗記など、学校の授業で英語嫌いになる子がいることも事実なので、幼いころから英語に親しみを持たせることは事前学習の一つとして有効な手段といえるでしょう。

方法として最も大切なのは、英語の〝音〟と〝雰囲気〟に慣れること。最初はアニメや歌を見聞きして英語の存在を知り、さらには外国人と出会って、〝世界にはいろいろな人がいる〟ということを学ぶのもいいですね。アルファベットやフレーズを覚えたり、正しい発音を身に付けることは、ぜひその次のステップで。