習い事のメリットは世界が広がること。保育園以外のお友達ができ、違う世界を知ることで社会性も育ちます。でも、他の子との比較はNG。こんなときはどうすればいい?という習い事の悩みに徳田さんが答えます。

お話を聞いたのは

徳田克己さん( 筑波大学医学医療系教授 )

筑波大学発ベンチャー企業子ども支援研究所所長、教育学博士、臨床心理士。専門は子ども支援学、子育て支援学、気になる子どもの保育。東京の私立幼稚園の先生や大学内保育所の責任者を務めた経験もある。

習い事のメリットは世界が広がること

「ぎゅって」読者のアンケートでは、子どもに習い事をさせたいと考えるママが多い結果に。実際に習い事をしているのは4割弱で、している数も「1つ」が多数。働くママが子どもに習い事をさせるのは、送迎や、平日に通う時間がないなどの理由からハードルが高いようです。

習わせたいというママの気持ちも分かりますが、「保育園時代に習い事をさせなきゃ」と焦る必要はありません。おうちでママ・パパがキャッチボールやお絵描きなどの相手をしてあげれば、特に習い事をしなくても子どもの可能性は十分に広がっていきます。

習い事をする一番のメリットは「子どもの世界が広がること」。保育園以外のお友達ができ、違う世界を知ることで社会性も育ちます。でも、他の子との比較はNG。比べる場合は過去の子ども自身の姿と比べ、上手にできたら褒めてあげましょう。スモールステップで「できたら褒める」を繰り返せば、子どもは満足しながらどんどん伸びていけるでしょう。

習い事の悩み「こんなときはどうすればいい?」

question習い事に子どもが関心なし!日常でできることは?

子どもはモデリングといって、親の真似をして物事を覚えます。パパがサッカー好きで週末に練習していたら、それを見て自然とサッカーをしたがるでしょう。子どもに興味を持たせるにはモデリングが一番効果的ですが、焦る必要はありません。

question土日で習い事をしているが一緒に過ごす時間をもっと優先させるべき?

もちろん、土日の朝から晩まで習い事を詰め込み過ぎるのはいけません。どちらを優先するかではなく、子どもも親も楽しく過ごせているなら大丈夫。一緒にいる時間が減っても、密度の濃い時間にすればOKです。

questionきょうだいで習い事の内容や数に格差が出ないようそろえるべき?

内容や数より、ママのエネルギー配分を同じにすることを心掛けましょう。上の子ばかりに力を入れて下の子には抜く、というのではなく、数をきっちりそろえなくても同等に扱ってあげたいですね。

question家での練習時間がとれない!ちゃんとやらせないとダメ?

家で無理に練習をする必要はないですよ。練習スケジュールに子どもを組み込むようなやり方には賛成できません。もっと気軽に遊び感覚で楽しんでやってみては。楽しければ、子どもは時間がなくても勝手に練習するでしょう。

question習わせたいけれど、金銭や時間の面で悩んでいます…

保育園時代に習い事をさせなければ、と焦る必要はありません。親子でのボール遊びなど、一緒に遊ぶことでさまざまな感覚は伸びていきます。人と比べずに伸び伸びと、いろんな体験をさせてあげましょう。