夢のマイホームを建てて、6年間で住宅ローンを完済したわが家。住宅購入から完済までのコツを、4回の連載でお伝えします!第1回目の今回は「マイホーム購入まで&購入前の家計公開」。ファイナンシャルプランナーのアドバイスも参考にしてくださいね。

アドバイス頂いたのは

佐藤益弘さん

All About「不動産にまつわるお金」ガイド。独立系FP事務所 株式会社 優益FPオフィス代表。CFP®資格認定者(J-90032758)、宅地建物取引士、住宅ローンアドバイザー(一財住宅金融普及協会)、日本学生支援機構認定スカラシップ・アドバイザー (平成29年9月認定)

index目次

賃貸か?持家か?

新築の友人宅に招かれたり、モデルハウスを見たりすると「うちもそろそろ!?」とテンションが上がりますよね。常に言われる「今が買い時!」のセールストークに、冷静に考えられなくなることも。

とはいえ、転勤があるか、故郷に戻る予定があるか、などの事情で賃貸にするか、持家にするかは変わるもの。

わが家はどちらの可能性もなく、子どもが生まれ、住んでいた賃貸では手狭になってきたこと、間取りを好きな形に変えたかったこと、泣き声や生活雑音に気を遣い続けるのは負担であること(ピアノを習わせたい思いもあった)などから持家を選択しました。

ちなみに、賃貸だと「引っ越ししやすい」「住宅ローンの負担がない」というメリットがある一方、「老後の家賃負担」や「内装を変えづらい」というデメリットがあります。ご家庭の勤務状況などから、どちらが良いかよく考えてみることをおすすめします。

物件選びで重視したこと

マイホームを購入する際の優先順位は何か。土地の広さ、交通アクセスの良さ、商業施設までの近さ、学区、静けさなど、優先順位は家庭によって違うでしょうし、夫婦によっても意見が分かれることもあるかもしれません。

悩ましいのは、「交通アクセスの良さ」を求めると「静けさ」を諦めなくてはならなくなるなど、全ての条件を満たした理想の物件はないということです。

また、いくつもの条件をクリアした物件ほど高くなってきます。「どの条件は譲れるけど、どの条件は譲れないのか」家族でよく考えて話し合っておくと、決めやすくなると思います。

私たちは、ほどよく自然があって、落ち着いた学区で、実家にも帰りやすい場所にしたい、と考えました。

point!経済面で抑えておくべきはこの3つ

私が考える、マイホーム購入にあたって金銭面のポイントは次の3点です。

  1. とにかく頭金を貯める!
  2. 身の丈に合ったマイホームを選ぶ(ローンに頼り過ぎない)
  3. マイホームを買う前に住む賃貸は、最低限度のランクのものにする

詳しく説明します。

1.とにかく頭金を貯める!

例えば、4000万円の物件があるとします。Aさんは、頭金をまったく貯めていなかったので、35年元利均等ローン(金利1.8%)で全額ローンで買ったとします。この場合、毎月の返済額が12万9000円。総返済額は5395万円になります。実に利子だけで、1400万円近くも払うことになるのです。

一方、Bさんは頭金を1000万円用意していたため、同じ物件を3000万円の住宅ローンを組んで購入しました。毎月の返済額は9万7000円になり、総返済額は4046万円となります。頭金で払った1000万を足しても、Aさんと比べて349万円も浮くのです!

1000万円貯めておくと、結果的に349万円のお得になる訳で、頭金を少しでも多く貯めた方が良いということがわかるはずです。

住宅ローンにはさまざまなものがありますが、わが家はフラット35年(全期間固定金利型)を選択しました。頭金をしっかり貯めていたこともあって、すんなり審査も通りました。

2.身の丈に合ったマイホームを選ぶ(ローンに頼り過ぎない)

「広い土地で、便利な場所」という物件は、やはり値段も高いです。魅力的ではありますが、しっかりと優先順位をつけ、受け入れられる点は受け入れ、分相応なマイホームを選ぶことが大切です。よく言われる「住宅ローンは年収の5倍程度まで+頭金で買える物件」などを意識すると良いと思います。

身の丈に合わないマイホームを選んでしまうと、返済がきつくなり、本来の生活が劣悪な状況になり、最悪の場合は自宅を手放すことになります。また、自分より年収が高いご近所さんと付き合う羽目になり、子どもの持ち物や習い事に見栄を張って苦労する、などのデメリットも聞かれます。

長く住む家なので、分相応な物件を選ぶことで、自分と近い経済状態のご近所さんと付き合えることも、ストレスになりにくくおすすめです。

3.マイホームを買う前に住む賃貸は、最低限度のランクのものにする

1にも書いたように、少しでも頭金を貯めるためには、「現在払っている家賃」は少しでも抑えた方が賢明です。多少不便でも「マイホームのため!」と思うと、貯金へのモチベーションもアップします。私たちは、新婚時代は公団住宅に住み、ガッツリ頭金を貯めました。

頭金を貯めていた頃のわが家の家計公開!

マイホーム購入前の家計
月収
26万円
支出
家賃
6万円
食費&日用品費
3万円
水道光熱費
1万3000円
通信費
7000円
レジャー費
1万円
特別費
1万円
夫こづかい
5000円
妻こづかい
0円
新聞代
3300円
NHK・保険料
年払い
貯蓄
先取り貯蓄
8万円
残し貯め
約4万2000円

夫婦のこづかいが合計5000円とは、今思えばやり過ぎでしたが、これにボーナスを加えて、1年間で200万円貯めていました。

次回は「マイホームを建ててからの繰り上げ返済&やりくりのコツ」について書く予定です。興味があったら、また読んでくださいね。

この記事を書いたライター

ライター一覧 arrow-right
マミーさん

2児の母。住宅ローン(新築)完済のやりくり上手。「合理的」「簡単」大好き!家事や節約に役立つアイテムなどをご紹介☆

マミーさんの記事一覧 v-right