お腹の中で生えたフワフワの胎毛って、なんとも言えない感慨深さがあります。髪を切って、そのまま処分するのはもったいない!そう思い、今回娘の髪を「赤ちゃん筆」に変身させました。一連の流れ、そして届いた赤ちゃん筆の触り心地をレポします。

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「赤ちゃん筆」って?

赤ちゃんの髪は柔らかくて細くて、大人の髪の毛とは全然違いますよね。一度も切っていない毛先は、胎児のうちにお腹の中で生えてきた、初めての毛です。それを使って筆にしたものを、一般的に「赤ちゃん筆」といいます。一生に一度の貴重な毛髪です。

筆ができあがるまでに親がすること

では、どうやって作るのか?もちろん筆職人に依頼し、筆に仕上げてもらうのですが、その前に準備が必要です。私の場合は、このような流れでした。

  1. 赤ちゃん筆を取り扱っているショップを探す
  2. ショップ(または職人)にどんな筆にしたいかなど相談し、必要な毛髪を確認する
  3. 子どもの髪を切る
  4. 注文し、毛髪を送り、支払いをする
  5. あとは届くのを待つだけ

お店は熊野筆の産地、広島県安芸郡熊野町にある「北斗園」さんに依頼しました。北斗園さんではいろいろなタイプの筆を扱っています。赤ちゃん筆といえば「書道筆」と思っていた私。北斗園さんのWebサイトのラインナップを見て、

「化粧筆」という手もあるのか!

と目からウロコが落ちました。娘の成人式や結婚式に、これでメイクしてあげたい!と思い、作ることにしました。

今回、選んだコースは「彩コース」。価格は1万2000円(税別)です。筆のコースは定番の書道筆や、リップスティック調などさまざま。毛量の少ない子の場合も相談に乗ってくれます。

子どもの髪を切る!

お店に必要な毛量を確認したところ、親指くらいの太さで、長さ5~6cmくらいあればOKとのこと(できるだけ多い方が良い)。美容室に行って、カットする場合もあるようですが、今回の娘の髪は自宅で切りました。

用意したものは

  • ヘアカット用ハサミ
  • すきバサミ
  • くし
  • 新聞紙
  • ティッシュ

女の子なので、切った後は「ざんぎり頭」というわけにはいかないということで、筆に必要な毛髪を確保しながら、少しずつ切り取っていきました。ティッシュの上に、向きをそろえて髪を置いていきます。子どもが散らかさないように、少し離れたところに置いておくと良いです。

娘が切っている間、じっとしていてくれるか、というところが一番の肝でしたが、あらかじめ好きなテレビ番組を録画しておいて、イスに座らせて観せたところ、大人しく髪を切らせてくれました。

左:カット前/右:カット後。ばっさりショートヘアに

髪を切ったら、いよいよ注文!

お店のネット注文フォームから、依頼しました。生まれたときの情報を箱などに記してくれるので、ここで入力します。そばに母子手帳があるとスムーズです。

後日、振込で料金を支払い、切った毛髪をティッシュに包み、レターパックで郵送しました。念のため、記録や追跡できる送付方法がベター。北斗園さんからは到着のメールも送ってくれます。

待つこと2カ月

娘の毛髪でできた筆が完成しました!さらさらのフワフワです。

娘は髪を切ったとたん、毛先がチクチクする剛毛っぷりに変身。だから、筆を触った瞬間、

ああ、懐かしい…!

と、たった2カ月前に切った胎毛に感動してしまいました。でも、手触りは確かに娘の毛髪。産まれてから、毎日洗って乾かしてなでていた髪が、目の前の筆に変わったなんて、なんだか不思議な気分でした。

髪の主である娘に、筆でなでてあげると、にんまりと笑って「もっとやってー」と手を出してきました。自分のメイクにも使ってみたい気持ちをぐっとこらえ、娘の晴れの日のために大事に取っておくことにします。

これからファーストカットを予定している人は、一生に一度の胎毛で赤ちゃん筆を作ってみては?

この記事を書いたライター

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すうぴいさん

夫とこどもと3人暮らし、共働き家庭です。家事を楽にして、睡眠を確保することばかり考えています。目指せ8時間睡眠!とはいっても、夜泣き怪獣がそれを許してくれません

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