2018.08.12 / 2018.08.14
家事に子育て、仕事…。目が回るほど忙しい毎日も、労いや気遣いの一言で報われたり、ちょっとした気分転換でまた頑張ろうという気持ちになれたりするものですよね。身近なプチ贅沢で気分転換、いつもより少しゴージャスなご褒美パンはいかがでしょうか?
File 15. 恵比寿「俺のBakery&Cafe 恵比寿」
夏も中盤。自らを振り返って思いますが、暑い昼間に家族で冷たいそうめんを食べるために熱いお湯を沸かしたお鍋の前で奮闘していられるのもごくわずかな期間です。
そう思えば毎日の山のような洗濯物も楽しく洗えるように…。なるかどうか(笑)。今回はそんな日常をちょっとワクワクさせてくれる絶品の食パンをご紹介します。
「俺のBakery&Cafe 恵比寿」は原価率60%とも言われる「俺の」系列の一員として、コストパフォーマンスに優れた食パンとその食パンを使ったカフェメニューを提供していますが、その根底にあるのは「毎日の食卓に乗せるパンとして、選んでもらえるものを作る」という想いです。
2016年11月のオープン以来、連日たくさんのお客が訪れ、銀座、京橋、新宿に支店ができた今も人気は衰えません。私が特筆したいポイントはこの3つ!
- 常に前進!進歩・進化をやめない店
- パンを売るだけじゃない、パンの食べ方を売る店
- ドリンクなどパン以外にも手抜きなし、トータルで満足感の高い店
もっとキレイでおいしく、が作った新商品
「俺のBakery&Cafe」は食パンを販売する“売店”と、その食パンを使ったメニューが食べられる“カフェ”とで構成されています。
その主力商品であり、欠かせない材料であるのは食パン。開店前から商品開発にはたっぷりと時間をかけ、うまみが濃い「キタノカオリ」、山路酪農でのびのびと育った「なかほら牧場の牛乳」などの厳選素材を産地を訪れたりしながら選択。
レシピばかりではなく機材まで考え尽して、あの「俺の」系列という前評判を裏切らない、こだわりが詰まった食パンが誕生しました。
一番人気は「俺の生食パン 香」。開店当初からある北海道産国産小麦「キタノカオリ」を使った角食パンです。
店の看板メニューとして開発され、開店当初から大好評。現在では1日平均2000本(1本=2斤)を売り上げる人気商品です。
そんな「俺の生食パン」には「香」と「夢」の2種類があります。2種が誕生したのには、さらなる進化を目指した改良のための試作から生まれたのだそう。
味が濃くてふんわりと柔らかい食パンは、焼き立てのまだ熱い状態で売れていくため、持ち歩くと形が崩れてしまいやすいのが難点でした。
工夫を凝らす中で、主原料の小麦粉を「キタノカオリ」から「ゆめちから」に変更してみたところ、よりしっかりと形を保てるようになったのです。そこで「夢」の食パンが誕生しました。
味わいはコクがあり甘みを強く感じる「キタノカオリ」製とはむしろ逆で、スッキリ、あっさりとしたものでした。こちらも決して悪くなく、むしろこちらを好む人もいるかもしれないという声もあがるほど。
発売数カ月で「夢」はメニュー別投稿サイトの食パン部門で最高の評価を得るなど出足好調。販売数ではまだまだ「香」に及びませんが、コアなファンを獲得しているようです。
期間限定商品にワクワクさせられる
定番のプレーンな食パンと共に楽しみなのが、「季節限定商品」。6月から8月現在は「黒ごまとクリームチーズ」が発売中です。
黒ごまに加えて黒ごまあんを生地に練りこみ、そこに濃厚なクリームチーズを巻き込んだリッチな食パン。
レモン果汁でさっぱり爽やかな後味、夏にごまと思われたかもしれませんが意外にも爽やかな夏向きのパンに仕上がっています。
これまで「チョコレートとアーモンドの食パン」、「ホワイトチョコとマカダミアナッツ」、「3種の味噌とピーナッツ」などと、記憶に残るメニューばかりなのが「季節限定商品」です。
開店当初からある「マスカルポーネとハチミツの食パン」の派生で、もともとプレーンな食パンだからこそできるアレンジを楽しむシリーズとなっています。
基本的には期間限定です「チョコレートとアーモンドの食パン」のように、販売期間終了後もニーズが高く、少量ながらずっと焼き続けられることになったものもあるのです。
今後もそんなヒット商品が生まれる可能性があると思うとワクワクします。
最新作の「黒ごまとクリームチーズ」はアレンジレシピも紹介してくれています。店頭に置かれたペーパーとFacebook上で見ることができますよ。
レシピは食事系とデザート系の2種、そのまま食べて十二分においしいものにひと手間かけることで楽しみ方の幅が広がります。
カフェメニューもこだわりの数々
食パンのおいしさをぐっと引き立てるカフェメニューの数々。メニューは大きく分けて以下の3部門あり、それぞれに人気のメニューが存在します。
- TOAST(トースト)
- SANDWICHES(サンドイッチ)
- DESSERT TOAST(デザートトースト)
トースト人気は「4種チーズのトースト」
カリッと焼き上げた食パンの上にたっぷりのチーズ、それをハチミツで甘じょっぱく仕上げています。
構成としてはチーズとハチミツとくるみなので、自宅でも「日常」的に真似できそうなところも好印象なメニューです。
開店以来の人気メニュー「厚焼きたまごサンドイッチ」
サンドイッチ部門では、開店以来の人気No.1メニューである「厚焼きたまごサンドイッチ」。
そして、最近イベリコ豚から国産豚肉に変更してますます好調の「国産豚ヒレカツサンド」。
テッパンの組み合わせを贅沢に味わう「小倉と有塩バターのトーストサンド」など、定番ながらひと工夫されていて“ここでしか味わえない”メニューばかり。
好評を受けて、箱詰めされた持ち帰り用を売店で置き始めたところ、なんと毎日100食を超す販売実績があるようです。
持ち帰り用に仕上がりが異なるメニューも
デザート部門で言うと「フルーツサンドイッチ」はカフェと持ち帰り用で仕上がりが異なるのです。片方を食べるともう一方が気になります!
「俺のフレンチトースト」、「マシュマロトースト」などの定番の他に季節メニューもあり、夏は柑橘系の香りが爽やかな「ココナッツとオレンジのトースト」となっています。
脇を固めておいしさ倍増、総合力でファン獲得
カフェの人気はフードメニューだけではなく、ドリンク類の充実度も貢献しています。
ソフトドリンクは自家焙煎コーヒー、自家製レモネードなど定番は自店で手間をかけ、なかほら牧場の自然放牧乳や松木農園が造るリンゴジュースなど目利きで厳選したものも加えて魅力的なラインアップ。
そしてアルコール類も終日提供。週末のランチでは昼からキンキンに冷えたビールといった贅沢も可能です。
ロゴの入ったマグカップや牛乳瓶など、提供ツールにもこだわりを感じます。アルコール類には季節商品もあり、夏季限定で「トロピカルモヒート」が登場中です。
また、恵比寿では週末はテラスで、アコーディオンの生演奏が楽しめます。ガーデンプレイスの時計広場という開放的な立地を生かした演出、他の支店にはないスペシャルイベントです。
他店でも、壁におおきく牧歌的なペイントを施すなど雰囲気作りは抜群。買う、食べる、居る…訪問の動機が多く、リピーターが多いのも納得です。
カフェに来た人は席で食パンを注文できるのも嬉しく、ゆっくり座って食事やデザートの時間を過ごした後で確実にレジで受け取れるので安心です。
カフェはメニューも雰囲気も「日常」に少しエッセンスを加えた「非日常」空間、そしてカフェで食べ比べて持ち帰り用を選んだり、カフェで味わったチーズトーストを翌朝作ったりといった形で「日常」への入り口でもあります。
ここでの「非日常」は「日常」をより充実してくれそう…。「日常」に寄り添う食パン、色々な意味で活用度が高そうです。
店名 | 俺のBakery&Cafe 恵比寿 |
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Webサイト | http://www.oreno.co.jp/restaurant/bakery_cafe_ebisu/ |
所在地 | 東京都渋谷区恵比寿4-20-6 恵比寿ガーデンプレイス 時計広場 |
電話番号 | 03-6277-0457 |
営業時間 | カフェ 8:00~21:00(L.O.20:00)、食パン販売 10:00~21:00 |
定休日 | 不定休 |
この記事を書いたライター
ライター一覧- 福地寧子さん パンコーディネーター
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1日3食、年間1095食以上パンを食べ続けて四半世紀。そんな小麦まみれの生活の中で見つけたキラリと光るパン屋さんをご紹介します。