先日、念願の北欧旅行の夢がついに叶い、スウェーデンへ行ってきました!今回はひとり旅でしたが、ストックホルムのユールゴーデン島には、子連れで行きたいスポットが盛りだくさん。中でも未就学児には特におすすめな「ユニバッケン」を紹介します。

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ユニバッケンとは?

スウェーデンを代表する児童文学作家、アストリッド・リンドグレーンの童話の世界が思いっきり楽しめる、子ども向けミュージアム「ユニバッケン(junibacken)」。

14の島々からなる、スウェーデンの首都ストックホルムの中心付近に位置する、ユールゴーデン島にユニバッケンはあります。標識が指す方向へと向かうと、

標識巨大なバナナがぶら下がった木と同時に、親子連れで賑わう様子が見えてきました。

バナナの木建物の前では、飼馬を持ち上げてしまうほど、力持ちな女の子「長くつ下のピッピ」の等身大パネルがお出迎え。

「長くつ下のピッピ」や「ちいさいロッタちゃん」、「やかまし村の子どもたち」といった、数々の物語を生み出したリンドグレーンの作品は、世界70カ国語以上で翻訳され、多くの国で出版されているそうです。

2015年に導入されたスウェーデンの新紙幣、20クローナ札にはピッピのイラストと共に、彼女の肖像画が描かれています。

 リンドグレーン
アストリッド・リンドグレーンの銅像

また、スウェーデンでは街中あちこちでピッピのグッズを見かけました。アストリッド・リンドグレーンやピッピは、それほどまでにスウェーデンで大きな存在となっているのだと知りました。私もつい子どもたちへのお土産に、いろいろ購入してしまいました。ほら、傘なんてすごくかわいいでしょう?

ピッピグッズちなみに、リンドグレーンの故郷ヴィンメルビー(Vimmerby)には「アストリッド・リンドグレーン・ワールド」というテーマパークがあるので、いつかまたスウェーデンに訪れたら、そちらにも行ってみたいです。

施設内はどうなってるの?

日本で言うところ、「アンパンマンミュージアム」や「三鷹の森ジブリ美術館」のスウェーデン版、といったイメージでしょうか。館内は子ども連れの家族でいっぱいで、子どもたちは思い思いに遊んでいました。

男の子も女の子も、それぞれ楽しめるような作りとなっていて、見ているだけでワクワクが止まりません。例えば、飛行機技師の家があったり、

乙女心をくすぐるカフェでごっこ遊びができたり、

木の陰に隠れる怪物の足元には宝箱があったり、

映画「長くつ下ピッピの冒険物語」で登場する、プロペラ機も。

プロペラ機子どもたちの遊び場を抜け、ギャラリーの部屋に入ると、リンドグレーンの資料やスケッチなどの展示がありました。

リンドグレーンの仕事部屋でしょうか?

部屋の内部まで、興味深く観察してしまいました。

トイレのドアには、ピッピの姿が。

「その奥にある、リンドグレーンの物語を巡ることができる「ストーリートレイン(日本語ガイドあり)」を降りると、自動的に2階に到着。ここでは「長くつ下のピッピ」の劇などが常時上演されており、絵本そのままの「ごたごた荘」を見ることができて感動!

ごたごた荘全景
ピッピの住む家「ごたごた荘」
 ピッピ洗濯物
ロープにはいろいろなものが吊るされています

スウェーデン語だったので、何を言っているのかは理解できませんでしたが、歌あり&ダンスありでとっても楽しめました!

ユニバッケンは、6歳の息子と3歳の娘にはうってつけの場所だったので、連れて行けなかったのが残念でした。

エンターテイメント要素たっぷりのレストラン

施設内のレストランは、凝った作りの内装で本当にかわいかったです。

ティーサーバーの上部には、ちょこんとカラスがとまっていました。(もちろんニセモノです)

カラス料理はバイキング形式。

スウェーデンではキャンディが売られているのをよく見かけましたが、ここユニバッケンでもロリポップやドロップが。

絵本好きにはたまらない!北欧の児童書専門店

子ども向けの本屋「CHILDREN’S BOOKSHOP」では、アストリッド・リンドグレーンの作品をはじめとした児童文学書や絵本、グッズなどが数多く取りそろえられていました。

本棚には児童書がびっしり!

ピッピのグッズも種類が豊富!

ここでは、ピッピなどスウェーデン語で書かれた絵本を、いくつか購入しました。

スタジオジブリ宮崎駿監督とリンドグレーンの関係

実はその昔、1971年に30代という若かりし日の宮崎駿監督が、今は亡き高畑勲監督やキャラクターデザイナーの小田部羊一氏と共に、テレビアニメ化しようとしてイメージボードまで作り上げたのに、未発表に終わったというのが「長くつ下のピッピ」。

幻の作品となってしまったのは、今となっても残念な話に思えますが、このピッピの企画は「パンダコパンダ」や「アルプスの少女ハイジ」といった、後の作品に大きな影響を与えたそうです。

しかしながら、宮崎監督の息子である宮崎吾朗監督によって、リンドグレーンの作品「山賊のむすめローニャ」が2014年にテレビアニメ化されています。

ブックショップには、ローニャ関連の本もしっかり置かれていました。私はこのアニメ作品をまだ観たことがないのですが、DVDを借りて子どもと観てみようかなと思っています。

屋外に出てリフレッシュ!

レストランやブックショップを抜けると、遊具のある庭に出られます。

レストランで購入した料理や、屋外のショップで販売されているパフェなどのスイーツを、海辺のテラスで食べることもできるようです。パフェの種類も豊富で、子どもと一緒に選ぶのも楽しそう!

都会のオアシス、ユールゴーデン島

スウェーデン語で「動物の庭」を意味するユールゴーデン(Djurgården)は、世界初の国立都市公園で、森林も多く緑で満ちあふれています。

その辺に鴨がたくさんいます
何時間でもいたくなるような自然豊かな公園
ひときわ目を引くブローポルテン(Blå porten)

「水の都」ストックホルムには至るところに港がありましたが、ユールゴーデン島でもあちこちで船が見られました。こんなところで毎日、海を見ながらのんびり過ごせたら…。

ユールゴーデン島は、博物館や美術館、遊園地といった施設も多く集まる、まるで夢のような島でした。

男の子ならヴァーサ号博物館はマスト!

男の子を連れてのスウェーデン旅行であれば(そうでなくても)、必ず訪れていただきたいのが「ヴァーサ号博物館(Vasamuseet)」。ユニバッケンのすぐ側にあり、北欧で多く来場者を誇る人気の博物館です。ここでは、世界で唯一現存する、17世紀のスウェーデン海軍の戦艦「ヴァーサ号」が見学できます。

ヴァーサ号その全長62mに及ぶ、船体は迫力満点!かっこ良すぎる!沈没から333年後に、ほぼ原型をとどめたまま引き上げられた、というのだから驚きです。

船アップ全体に施された彫刻は圧巻!一見の価値ありです。中央にはスウェーデン王家の紋章が掘られています。

船体彫刻船って本当にロマンがありますよね。男の子ならきっと、冒険心がくすぐられることでしょう。昔から無条件に船や港に惹かれてしまう私が、世界史で最も好きだったのは、もちろん大航海時代。前世はきっと、海賊か漁師であったに違いない!

施設情報(アクセス・サービスなど)

名称 ユニバッケン(junibacken)
公式サイト https://www.junibacken.se/en
※最新の情報はこちらでご確認を(英訳あり)
おすすめ年齢 0歳~10歳
料金 大人 179SEK、子ども(2~15歳)149SEK、2歳以下無料
営業時間 10:00~17:00(7/2~8/12は10:00~18:00)
※時期によって変動あり。12/24、12/25は休館
アクセス Galärvarvsvägen 8, 115 21 Stockholm, スウェーデン
+46 8 587 230 00
市バス67番かトラム7番で「Nordiska museet/Vasamuseet」下車、徒歩5分
サービス おむつ替えスペースあり / 鍵付きロッカーあり / レストランに子ども用椅子あり

この記事を書いたライター

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yucaさん

お出かけ大好き、好奇心旺盛な3歳差兄妹のママ。広告系グラフィックデザイナー、コスメメーカー企画職を経て、WEBクリエイターエキスパートの資格を取得。現在はPR会社で勤務しながらフリーランス活動中。
北欧への関心が高く、2018年夏にスウェーデン一人旅を果たす。都内で話題のスポットや子供と楽しめるアートについても発信。

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