/ 2019.02.24

アナフィラキシーを見たことがありますか?

お疲れ様です。三姉妹保育園育児に手こずっている母です。

我が家の三女。0歳のときに卵アレルギーがわかり、ただいま食事負荷治療中。上2人はアレルギーがなかったこともあり、きっと大丈夫だろうと油断していましたが、アナフィラキシーはある日突然やってくる。

なんとなく名前だけ聞いたことがある食べ物アレルギー反応が、いざ目の前の我が子に起こると、親はどうなるのか。あのときの自分大バカモノめ。という戒めを込めてアレルギー発生の経緯を時系列で。心の声とともにご報告します。

あ、やばい。とはすぐわかるが、、

【経緯】
◆0歳8ヶ月。離乳食、ゆで卵卵黄スタート。何にも問題なし。これで調子に乗ってしまった私。(やっぱりうちの子アレルギーないんじゃん)

◆その1週間後。ここからアホなことをたくさんやらかします。1週間たったから、今度は卵白を初めてあげることにする。

✳︎11時台→卵白投与0分
(上の子を登園させてからゆっくりあげよう。まだ午前中だし平気だよね)
ゆで卵卵白(15分加熱)を小さじ1あげる。

✳︎投与5分後
口の周りがあかくなる。(赤い?かな?様子見)

✳︎投与10分後
泣いて暴れ出す。体をかきむしる。頬にも赤み。(あれ?機嫌悪い?これ以外あげないで様子見てるからお腹すいたのか?)

✳︎投与15分後
あまりに泣くので、お腹すいた?と思い、ミルクを哺乳瓶であげようとするも、くわえたがらない。一瞬で噴水のように嘔吐。ギャンギャン泣きが始まる。いつもなら抱っこすれば泣き止むのに抱っこしても落ち着かない。もだえている。(あ、やばいこれ。。まさか。。)

✳︎投与17分後
吐いて汚れたので着替えさせるため服を脱ぐと、全身にポツポツ発疹をみつける。ギャン泣き。(あーやばいこれ。絶対アレルギーだ)

✳︎投与20分後
やばい絶対病院だ!気道に症状が出たら呼吸困難のリスクもあるから!と、時計を見たら、12時に近い。近所の小児科は軒並み昼休み間際。

まずいまずいまずい!と急いで2件の小児科に電話。午前診療までに来れるならきて、無理なら午後から来て。と受付さんに緊張感なく言われる。今から行っても、、間に合わない。(午後診療は3時から。もはや絶望。3時までもつ?なぜ11時台にあげたんだ!?私!)(ただ、ここで躊躇ったらいけなかったとあとからきづく。)

✳︎投与21分後
小児救急相談に電話。解決しないとわかってても誰かに相談したいのが親心。タスケテ!!と思って電話すると、「症状がひどいなら救急車呼んで。大丈夫そうなら午後診療が早めにあく小児科を教えるからそこに午後診療でかかってください」とこれまた模範解答をいわれる。

ひどくなったらってなに?!どの状態がひどいの?!結構私的にはすでにやばいとおもうけど、なにが大丈夫なのかわかんない。と。解決しないとわかっていたけど憤慨してしまう。

ここら辺からちょっとテンパり出します。
※救急相談は、あくまでも相談で、診断はできないので、どうするかの判断は親に委ねられることが多い。

この間、こどもギャン泣き。

✳︎投与30分後
よしとりあえずまず落ち着こう私。オムツ替えよう。仕切り直そう。と、ズボンを脱がせると、鼠径部に大量の湿疹。背中とお腹にも全身に湿疹あり。頬の赤みが最大。

(医学教科書に載ってる写真と同じだこれ。まって。午後診療開始が1番早い小児科で2時。今はまだ12時すぎ。あと2時間のあいだに症状がどこまで進行するかわからない。皮膚症状だけでとどまるなら、このまま様子見て午後診療で病院行こう。急変した場合、それを見逃したら怖いからバスじゃなくてタクシー使おう。午後診療が1番早いとこ優先。ていうか、いまもう救急いく?いやでもまだ夜間救急始まる時間じゃないし、大学病院とか行ったことないし、近所あいてないならどこいけばいいの?あーもうよくわかんない!)
結局、テンパりぜんぜん解決しない。

✳︎投与32分後
こどもギャン泣き過ぎて疲れてくる。かきむしる。泣きすぎなのか?嗚咽。(コホ?え?いまコホってした?たまたま?え?ま、、まさか、、呼吸困難の気配?やばいやつ?もうダメだ!)

と結局、救急車を至急呼ぶことにする。(救急車、救急車、、、え?待って待って。救急車って電話番号いくつだっけ?110?117?115?え?え?)

テンパりすぎて咄嗟に救急車の番号が思い出せない。急いでスマホで、救急車、と検索をかける。(本当にテンパると、ひとは何も思い出せなくなるとここで実感します)

【救急車に電話した時の会話】
・火事ですか?救急ですか?とまず聞かれる。
・救急です!というと、救急車を呼びますか?と聞かれる。はい!
・住所や目印、名前を聞かれる(住所?!えっと、、えっと、、、これまた子供の様子が気になって、自宅の番地が思い出せない。
慌ててそこらへんの郵便物を探して自分の家の宛名の住所を見ながら言う)
・どうされましたか?と聞かれるので症状を説明する。
→この時点で救急車は出動してくれる
・その後、通報者の名前や詳細を聞かれる

✳︎投与40分後
泣き疲れてこども寝る。(寝てるだけ?まさか失神?じゃないよね?息してる?念のため呼吸確認。息はしてる。首を触ってみる。うん脈もある。)

救急車到着。電話から8分くらい。(救急車到着時間の平均は8.5分だからここは平均通り)
(救急隊のかたが3人。えー!3人体制でやってきてくれるのか。急に申し訳ない気持ちになる。呼んでよかった?)

救急車到着したら、これが噂のたらい回しなのか?!

✳︎投与40分後
救急車到着。

こどものからだは、発疹だらけ。水泡もできている。顔も目の周りも赤くてむくんでパンパン。(救急車がきたら急に冷静になってくる。ああ医療書の写真に載ってそうな顔。皮膚が柔い粘膜系が特にひどい。やはり救急車呼んでよかった)

✳︎投与42分後
救急車の中に移動。症状や、通院先病院、出産先の病院を聞かれる。指にパルスオキシメーターを装着。SpO2は99%。酸素は循環してる。とりあえず安心。

【救急車に乗る時持参するもの】
何回か乗って思いますが、救急隊の方も、靴下、靴、上着、保険証もってねとは言ってくれます。でも、個人的には以下も考慮することをお勧めします。

上着、こどもの靴下、こどもの靴、オムツ、おしりふき、着替え、嘔吐用のビニール袋、着替え、母子手帳、保険証、医療証、お薬手帳、離乳食の記録をつけてるノート、スマホの充電器、小銭、パスモ、抱っこ紐、粉ミルク一本、哺乳瓶、食べられるお菓子

※ここで忘れがちなのが、充電器とこどもの靴と靴下とお金。
入院したら家族と連絡を取るので充電器は必ず。入院しなかったらそのまま電車で帰るのでお金とこども上着と靴と抱っこ紐は必ず。入院しなくてもお腹すくかもだから完全母乳じゃないなら哺乳瓶、ミルクは必ず。お湯は病院でもらえる。

✳︎投与45分後
「じゃあ出産先の病院に連絡してみましょう」といわれる。このときまだ日中。夜間救急対応病院は始まっていなかった。→救急隊が電話。受け入れ不可。がーん。

「このこ、あそこの大病院に別の病で通院してます!」と主張する私。

「あそこはねー小児の救急受け入れしてないからダメだね」と言われる。がーん。

「じゃあ、あそこにしてみるか」と救急隊のかたが電話してくれる。小児受け入れ不可。がーんがーん。

(これが世にいうたらい回し?!せっかく早くきてくれたのに行き先が決まらないから救急車が動かない、、)
※簡単に行き先が決まらないことはたぶんよくあることだとおもいますが、この時はテンパり中で被害妄想爆発中。そもそも午前診療中に行けない私が悪いのです。

「よし次じゃあここ!」と救急隊が連絡して、ようやく受け入れてくれる病院が決まる。(神さま、、、、、!)

救急外来の対応はあっという間!点滴様!

✳︎投与55分後
救急車の中では、救急隊のかたが親を励ましてくれる。こどもは寝ている。どんなに赤ちゃんでも抱っこはしないでベッドに寝かせてくれる。

ちなみに救急車の乗り心地は最悪です。トラックの荷台に乗ってるような。下を向いてると酔います。乗り心地を重視してないので、やむなし。

救急病院到着。
親は受付をするよう言われ、こどもだけ先に診察へ。。診察と点滴が始まったら、親が診察室に呼ばれる。

抗ヒスタミン薬とステロイドの点滴投与を受ける。こどもギャン泣き中。抱っこしてなだめる。ここで初めて頭皮にも湿疹と水泡が大量にできていることを知る。あーもう絶対これを自宅だ様子見は無理だった。

✳︎投与55分後+点滴1時間後
点滴中、疲れ切ってこども寝る。1時間後にもう一度診察。

やっと、むくんでパンパンだった顔の赤みが減る。あーよかった。さすがステロイド。顔のカサカサも消えた。疲れてお腹空いたのかミルクを飲んでスヤスヤ寝ている。哺乳瓶持参しといてよかったな。

その後、小児科救急外来の先生の見解は、、

アレルギー症状をなめてはいけなかった。。

【医師見解】
・アナフィラキシーとは、急速に進行する2つ以上のメイン症状があるとそう呼ばれるんだけど今回嘔吐は一度だからなあ、、

2つ以上の症状とは
・皮膚症状
・呼吸器症状
・循環器症状
・持続する消化器症状
・アナフィラキシー寄りの症状、てとこだね。重症度でいうと、中等度。
・救急車に乗らなくても良かったですか?とこわごわ聞くと、(次回同じ場面になった時、慌てないように毎回必ず聞く質問。)

うんまあ結果的には皮膚症状でとどまったからそうかもしれないけど、初めてだし、皮膚症状は中等度だし、どういう経過をたどるかわからないから来ても良かったですよ。と言われる。

(来なくて良かったとは言わない優しい先生、、でも臨床上の重症度的には、緊急度はまだまだだったようです。にしても自分の決断は遅かった。呼吸器症状にいかなかったのがせめてもの救い。)

(やっぱり最初にあれ?やばいと思った時点で遠慮しないで午前診察間際でも近所の小児科に無理やり頼み込めば良かったのかも。迷ってはいけなかった。)

その後、通院をどこでするか?と相談。このとき0歳8ヶ月。ここから、卵アレルギー治療が始まりました。

そしていま!絶賛卵アレルギー治療中!

現在1歳。卵アレルギー治療は、少しずつ食べられる量の卵白を与えて、体にちからをつけていく治療中。これを食事負荷。と呼びます。

こどもは、
・ゆで卵20分加熱 卵黄1/8
・ゆで卵20分加熱 卵黄1/4
・ゆで卵20分加熱 卵黄1/2
・ゆで卵20分加熱 卵黄1個
・Mサイズ全卵1個 卵焼き 1/32 ←イマココ。
1/32は、小指の第1関節ないくらい。1センチ角くらいです。

過去2回、卵焼き1/16をチャレンジしましたが、嘔吐で失敗。なかなか先に進めません。。

保育園に行きながらアレルギー治療は難しい!

ここで、働く親の壁にぶつかります。

【その1】
小児科医は、平日朝に週3あげてね。と言われる。何かあったら外来きてね。週末は人手が手薄だから避けてね。

保育園は、何かあると困るから登園前に卵はあげてこないでください。平日夜に帰宅後にあげるか、土曜にあげてください。

言ってることが真逆です。

2つの言い分を聞くと、1日もあげないことになる。どちらを信じて選べば良いのか。卵負荷を与えないと治療にならない。これ本当にこまる。看護師さんにこっそり聞くと、土曜日だけあげてるひともいたよ、と。とにかく、あげないよりあげ続けた方がいいらしい。

【その2】
こども自身が体調悪い時は、アレルギーが強く出るから負荷は休止してね。と指示がある。が。保育園にいるので、万年鼻水タレ子。ずっと風邪で、ぜんぜん負荷ができず。

もう、、ぜんぜんサクサク進まない。

まとめ。

我が家の教訓。

・初食材を11時台にあげてはいけない。
アレルギー発症のことを考えると11時台にあげて症状が出ても、小児科は軒並み昼休みになってしまう!よく、午前中にあげてねとアナウンスは受けるが11時台は午前中だとおもったらダメだった。

上2人を登園させて預けてから、と離乳食を朝一にあげられてなかったことも敗因。複数育児の壁でした。

・初食材のときはタイマーを使う。
初食材のときは、タイマーのカウントダウン機能ではなくカウントアップ機能を利用すれば、何分後に何が起きたからすぐわかる。

・皮膚ケアをこまめに。
皮膚からの感作が食べ物アレルギーの一因かもしれない、とも言われました。そういえば三女だけ頬の肌荒れがひどかった。もっとこまめにワセリン塗ればよかった!こまめに皮膚科行けばよかった!

・ゆで卵は20分加熱が最低ライン。
15分なんて論外ですよと先生に言われました。

・ひとはテンパると当たり前のことがわからなくなる。
咄嗟に、救急車の番号も自分の住所も思い出せなくて困りました。ネットで検索しないと自信が持てないくらい。

ふだんから小児救急相談の番号と、タクシーの番号は壁に貼ってあるのですが、救急車もしばらく貼っておこう。と心に決めました。
そして、昼間の救急外来の場所も調べ直しました。

そんなわけで親として猛反省の出来事でした。

以来、初めての食材は朝一で。離乳食期だけではなく、上の子が初めて食べる食材にも気をつけるようになりました。特にアレルギー反応が出やすいものは。

上の子に、初めて【いくら】【かに】【えび】や【そば】【マンゴー】をあげたときには、大人2人以上いるときを見計らってら本当にコワゴワあげるこのごろです。

食物アレルギーはないだろうと過信してはいけなかった!あるかもしれない、と思った方がいいのかも。

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へべれけさん

9歳、7歳、4歳の三姉妹育児をしている医療系ワーママです。医療。しごと。卵アレルギー治療。家庭学習。小学生と保育園生にぎゅうぎゅうに挟まれながらも日々戦いで頑張ってます!

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