陽だまりの春。手放しで喜べない理由は「ただ一つ」

こんにちは、薬剤師のkikoです♪
暖かい木漏れ日に誘われて、これからのシーズンはいちご狩りやお花見を計画する方も多いはず。陽気がいい日は外に出て、空気をめいっぱい吸い込んで『春、大好き!』って叫びたい!!

…みなさん、本当にそうですか?何か忘れてないですか?そう、今年も『花粉』は飛んできます。(やめてー!)

私、春のレジャー写真、すべてマスク姿だったことがあります。悲しすぎる。

『花粉症』は日本人にとっては身近すぎるアレルギー。でも、お薬だって日進月歩。その症状、しっかり抑えて春のレジャーを満喫する方法を一緒に考えてみませんか♪

憎き『花粉症』と闘うには装備が必要!

あなたが花粉症と診断されたとき、ドクターはカルテに「アレルギー性鼻炎」と書きます。または花粉によって目が充血しているなら「アレルギー性結膜炎」、皮膚の痒みが出ているなら「アレルギー性皮膚炎」。

つまり、場所は違えど、花粉に対して体がアレルギー反応を起こして何らかの炎症を起こしているということです。

炎症という言葉は便利で、広い意味も狭い意味もありますが、ここでは「赤みや腫れを伴って正常ではないこと」と考えると理解しやすいです。

炎症は自然におさまることもありますし、お薬で鎮める必要がある場合もあります。そのためアレルギーの度合いによって鼻用スプレーや目薬だけで済む人もいれば、飲み薬を飲まなければいけない人もいる。

万人にとってちょうどいい薬というのは存在せず、『自分の症状がおさまるだけの薬を装備する』というイメージを持つといいかもしれません。

「自分は花粉症ではない」と言い張る人がいます。

たまに「自分は花粉症ではない」と言いながら、花粉症シーズンにアレルギーの薬を貰いに来る患者さんがいます。こういった方は本当に花粉症ではない場合があります。

花粉症はあくまでも『季節性のアレルギー』の一種です。季節性の反対語にあたるのが『通年性のアレルギー』。つまり、ハウスダストや動物など季節に関係ない物質が原因のアレルギーもあります。

ここで面白いのは季節性と通年性、違うアレルギー物質が原因で来局された方に「同じ薬」が処方されるということ。

アレルギーの薬の多くは『原因物質にかかわらず』症状を改善する効果があります。簡単に言い換えるなら「原因がなんであれ、飲めば効きます」ということ。花粉症の薬と言うよりはアレルギーを抑える薬と言った方がしっくりきませんか?

自分の『アレルギー』についてはっきり知りたい!

アレルギーの原因物質を知りたいなら、血液検査などのアレルギー検査を受けることで明らかになります。原因物質を知ることは有効です。なぜなら原因の対象を『回避』しやすくなるから。

・春の花粉アレルギーだから春はマスクをつけよう
・動物アレルギーだから動物から離れよう
・この金属は合わないからアクセサリーを変えよう
アレルギー物質に感作しない(触れない)ことは症状を発症させない最大のコツです。

私もアレルギー検査を受けたことがあります。花粉の種類としてはスギ、ヒノキ、ブタクサ、ハンノキの4種類が陽性。つまり春から秋までずっと花粉症!私が安心して過ごせる季節は冬だー!と思ったら、動物アレルギーまで陽性で通年性でした。とほほ。

アレグラやアレジオンなど市販されている薬を購入するときの注意点は?

現在は病院からの処方箋がなくても、多くの薬が薬局やドラッグストアで買えるようになりました。その中には医科向けの薬が一般薬になったものもあり、同じ有効成分の薬を受診することなく手軽に買えるのは嬉しいですよね♪

注意したいのは処方箋を介さずに薬を購入する場合、保険が適用されないため、通常より薬の単価が高くなるということ。場合によっては受診料とお薬代を足した金額より高額になることもあります。

また、お薬には「規格」といって一錠あたりの含有量が違うものも複数あります。極端な例で言うと、例えばアレグラには30mgと60mgの錠剤があります。12歳の子が病院で処方してもらうのはどちらでしょうか?

普段飲んでいる薬を購入したい時は店頭で迷わないようお薬の情報を持参したり、店内スタッフさんに声かけをして正しい量を選ぶようにしましょう。

で、結局『どの薬が一番よく効きますか?』

「どの薬が一番よく効きますか?」薬剤師をしているとこの質問、すごく多いんです。患者さんもドクターの処方を疑っているわけではありません。『症状が辛くてわずらわしくて、どうせ飲むなら一番効果がある薬を飲んで、一発でスッキリしたい!』、そういう気持ちだと思います。

それを踏まえて私は「どれが一番効くかはわかりません」とお答えします。最初にお話した通り、アレルギーによる炎症の度合いは人それぞれ違います。薬の効果の現れ方も個人差が大きく、さらにアレルギーの薬に関して言えば、代表的な副作用の『眠気』が強くて効果が十分であっても継続が難しい場合もあります。

春服を選ぶのと同じように、アレルギーの薬も「まず試す」というのが薬剤選択の上で重要です。飲まない限りは合うか合わないかもわかりません。お試し期間中に確認するポイントをいくつか書いておきます。

★check!
・アレルギーを抑える効果は十分か
・内服だけで不十分な場合、外用薬併用でおさまるか
・1日2回以上服薬する薬は飲み忘れがないか
・決められた時間に服用できたか
・眠気などの副作用は強くないか
・毎日服用する上でお薬の形は問題がないか

初めての薬を服用する場合は効果と副作用のバランスをみて、無難な薬が見つかるまではいくつか薬を試すことが必要です。シーズンものの薬だからと初回から1ヶ月分もらうのではなく、まずは2週間ほど試してみて、その薬が自分に合いそうなら継続分をもらうとよいと思います。

盲点!その薬の飲み方、間違ってます!

症状がひどいときだけ薬を服用する人ー!!はっきり言いますが、これはあまり意味がありません。

アレルギーの症状は痒みや赤みが出現する手前でいくつものアレルギー反応やアレルギー物質の伝達があります。これら一連の流れのどこかを薬が断ち切る、すると反応が終点まで到達せずアレルギー症状は抑えられます。

多くのアレルギーの薬は今現在起こっている症状を止めるのではなく、これから連鎖を繰り返すアレルギー反応を断ち切るために服用します。飲み始めに効きが悪いと感じるのは、すでに放出されたアレルギー物質に関しては「手遅れ」ですぐには反応が止まらないから。

お薬を飲むと服用以降のアレルギー反応やアレルギー物質の放出が止まるので、しばらくすると効果を実感し始めます。

では、飲んだり飲まなかったりするとどうでしょう?それはいつまでたっても初回服用を繰り返すのと同じこと。アレルギーの薬の原則は「アレルギー物質に触れる間は服用を続けて、アレルギー症状を起こさない」ことであり、完治を目的とするものではありません。症状がひどくなくても、花粉注意報で飛散量少なめだとしても、毎日服用を続けるのが快適な生活への第一歩です♪

花粉症の薬、合ってますか?

お薬は成分によって特徴やそれぞれのメリットがあります。アレルギー性の鼻炎に強い、皮膚炎に強い、眠気が出にくい、1日1回で服用が済む。このようにブログとして多くの方に見てもらう場では、薬剤比較をしても利点が少ないと考えます。なぜなら「患者は処方薬を選べない」。

でも、服用するのは患者さん自身であり、アレルギーの薬などは自分に合うか合わないかが判断しやすい薬でもあります。ここで伝えられるのはごくわずかな情報です。もし効果や副作用などで困っていることがあれば気軽に相談し、薬を見直してみましょう。

今シーズンは症状が「ハジける前」に対策!春のレジャーを思いっきり楽しもう♪

この記事を書いたブロガー

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kikoさん

現役薬剤師。元製薬会社勤務。産休中にフィナンシャルプランナー2級を取得し、家計管理はきっちり主義。2歳の男の子を育てる、ママレード・ボーイ世代のアラサー主婦♪

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