/ 2019.11.15

長男34歳・次男31歳を迎える2050年の海は、ゴミまみれ?!

2050年までに海に捨てられるプラスチックごみの総重量は、海に生息する魚の総重量を超えると予想されています。環境省の調べによると、世界では毎年少なくとも800万トンものプラスチックごみが海に流出していて、そのうちの毎年2〜6万トンのプラスチックごみが日本から流出していると推計されています。

私たちの暮らしに身近なプラスチックは、ペットボトルやレジ袋、ストローがすぐに思い浮かびます。子供のオモチャもプラスチック製が多いですよね。これらと海はいまいちピンと結びつかないかもしれませんが、このようなゴミも、実は海へ流れ出ています。投げ捨てなどにより街に捨てられたゴミは雨や風とともに排水溝へと流れ、やがて川をつたって海にたどり着きます。

当然ながら投げ捨てなんてしないし、子供の目があれば尚更です。が、子供がオモチャを持ちながらベビーカーに乗っていて、気付かないうちにどこかに落としてしまったことがあります。また、風船が飛ばされてしまったり、子供に水分をあげている間にペットボトルの蓋やストローを見失ってしまったりという経験も残念ながらあります。故意でなく、知らず知らずのうちにゴミを道路に落としてしまっていることは意外に多いかもしれません。

そのようにして街から流れたものが、海洋ごみの8割を占めると言われています。

海洋ごみが完全に自然分解されるまでに要する年数は、なんと…ペットボトルやオムツは400年、発砲スチロール製カップは50年、レジ袋は1~20年かかるそうです。私たちが気軽に使っているプラスチックは、一度ゴミとなってしまうと容易に自然分解されず、その多くが数百年間以上も残り続けます。

ストーリーのあるものの選択

私の仕事にも関わってくるので、プラスチック問題の勉強も続けてますが、先日エシカルな出産お祝いを友人からもらいました。(※「エシカル」って何?!という場合、前回の記事をご覧頂けたらと思います。)

Green Toys (グリーントイズ) のタグボート、お風呂や水遊び用のオモチャです。

グリーントイズはアメリカのカリフォルニア生まれのブランドメーカーで、アメリカの家庭で不要となったミルクジャグ(プラスティック容器)を自主回収し、それを原材料に100%リサイクルして作られています。環境を汚染するBPA(ポリカーボネート樹脂)・PVC(ポリ塩化ビニル)・フタル酸エステル不使用・有害なものは一切使っていません。さらに、450グラムのミルクジャグを使ってGreenToysのアイテムを作ると、温室効果ガスの排出を削減するだけでなく、単四電池3,000本分のエネルギーをセーブできるそうです!

軽量で、デザインも色合いもオシャレで、遊び方次第で創造力も高められそうです。もちろん息子も大喜びで遊んでいます。

私がこうゆうエシカルなものが大好き・兄弟で一緒に永く遊べそうなど、色々と考えてくれた友人の気遣いにも胸が熱くなります。私は、エシカルなものには必ずストーリーがあると思っています。ものがどこで誰によってどのように作られたか。そして、なぜそれを選んだか。ただ「これ、プレゼント!」と言うだけではなく、そのものにまつわる話や想いを伝えたくなるのもエシカルの魅力です。もちろん、受け取った側は絶対に大事にしたくなります。

15歳の環境活動家グレタ・トゥーンベリさんの言葉

グレタさんのスピーチを全ての大人に聞いてほしい…と強く思ったほど、私の中で衝撃が走りました。昨年8月20日から、スウェーデンのグレタ・トゥーンベリさんが「学校ストライキ」という行動に出たこと、ご存知でしょうか。当時15歳。彼女は学校に行く代わりにスウェーデンの国会前に座り込み、スウェーデン政府がパリ協定に沿って行動するよう求めたのです。彼女が「気候正義」を求めて最初のストライキをした時は一人だけでしたが、その後、世界各地で若者たちが同じくストライキに参加するようになりました。その数は数万人にも及びます。子供たちのほうが未来の地球について真剣に考えている、切実かつ深刻な事態だと「自分事」にとらえています。

15歳の環境活動家・グレタさんは、ポーランド南部カトウィツェで開かれた第24回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP24)でスピーチをしました。その中の言葉が非常に印象的でした。

「 あなた方は、自分の子どもたちを何よりも愛していると言いながら、その目の前で、子どもたちの未来を奪っています」

子どもたちの未来のために、何ができるか

環境にまつわる問題は根深く多岐に及びますが、ここではプラスチックに着目したいと思います。なぜなら、私たちの生活に非常に身近だからです。
決して遠くない将来の海が、ゴミ>魚か、もしくは、魚>ゴミになるかは、今からの私たちの行動にかかってきます。何ができるを考えたとき、たとえば…
・レジ袋を断って、マイエコバッグを使う
・お店でプラスチック製のストローやカトラリーを断る
・カフェで飲み物を注文するとき、マイカップを使う(マイカップを持ち込むと、割引きする企業も増えてきています。一例として、スターバックス:20円引き、上島珈琲店:50円引き、タリーズコーヒー:30円引き、珈琲館:20円引き、ローソンMACHI CAFÉ:10円引き)
・外で出たゴミは家に持ち帰る、または、決められた場所やゴミ箱に入れる
・毎日の暮らしの中で、なるべくゴミを出さない生活や買い物を心掛ける
・プラスチック製ストローやカップを廃止した企業を応援する

以上、ざっと挙げてみました。

最近3歳になったばかりの長男にゴミの分別を教えています。彼が好きな魚肉ソーセージ・チーズの包装紙は、「プラスチック用のゴミ箱に入れてね」と。すると、お馴染みのゴミはしっかり分別して捨てれるようになりました。燃えるゴミか燃えないゴミか分からない場合は、ゴミ箱の前に立って、「ママ、これはこっち?」と、私に聞いてくれます。さらに、パパが間違ってプラスチックのゴミを燃えるゴミの箱に入れようとしたとき、長男から「それは燃えないゴミ!」と、私より先に伝えていました。プラスチックとか環境問題とか分からないのに、そんな息子の様子を嬉しく思います。

スウェーデンの消費者教育や環境教育は先進的だと聞いたことがあります。そして、グレタさんの親は家庭でどのような教育をしているのだろうかと思いを馳せながら、子どもたちの美しい未来のために出来ることを日々積み重ねていきたいです。

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エシカルマンマさん

家族:夫、息子2人(2歳・5歳)
宮城県仙台市出身、東京都在住。2011年の東日本大震災をきっかけに、エシカルな仕事をしたいと決意。2015年に一般社団法人エシカル協会の立ち上げから携わり、エシカル消費の普及啓発の活動をしています。エシカル子育てを日々考え、楽しみながら試行錯誤中。

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