平日は会社員、パラレルキャリアでぎゅってブロガー/ワーキングマザーの会運営をしている3歳児の母、うかたそです。

育休中は時間がたっぷりあったので、それなりに家も片付いていたのですが、復職し、子どもも大きくなってくるとゆっくり片付けをしている時間もありませんね。家がどんどん荒れていきます…。

そんなとき、人から紹介を受けて出合ったのがこの本です。

「ちょっと」どころの騒ぎではなく、えらい学びの深い本でした!!!

正直、タイトルだけ見ても全然興味を惹かれませんでした。でも、勧めてくれた方の審美眼を信頼していたので、「何かちょっとでも得るものがあるといいな」くらいの軽い気持ちで読み始めました。

そしたらもう!執筆者の方と貸してくれた方に謝りたいくらい舐めてました。びっくりするくらい学びの多い本でした。

「家族のチーム化」のためにおうちを最適化

この本では、子どものいる家庭にとって必要なのは、「家族のチーム化」だと謳っています。そのためにするべきことはふたつ。
・家事シェア
・家族の暮らしにお部屋を最適化させること
家事というのは、その8割ほどが「マイナスになった状態を0に戻す作業」だそう。

つまり、子どもが産まれると、マイナスにする人が増えるので、マイナスの分母も大きくなるということ。たしかに、子どもが産まれてから、家事は格段に増えました。

そして、そんな家事が増えたところで、どうすべきか立ち止まって振り返るのに必要な観点はこのふたつ。
満たされないのは
・「負担」が原因?
・それとも「不満」が原因?

「負担」が原因ならば、必要なのは仕組みづくり。
「不満」が原因ならば、必要なのは、パートナーにゆだねる気持ち。

「自分にしかできないという状況の人はエースのように見えますが、チームにとっては大きなリスクでしかありません」という本文中の言葉もぐさぐさと刺さりました。仕事も家庭もリスクマネジメントの考え方は一緒なんですね。

「『自分でやった方が早い病』は終わりにしましょう。チームであるということは、家族みんなが笑顔であること。他の家族がどれだけ楽に快適に暮らしても、自分自身が笑顔でいられないなら、それはチームではありません。」

ここまで読んで、この本はよくあるお片付けの本ではないな、と確信しました。巷で「チーム育児」が話題ですが、この本は、「チーム家事」の本なのだと思いました。

家族のコンセプトづくりから始めよう!

この本では、まず家族のコンセプトづくりをすることを推奨しています。そして、上がったコンセプトの中で優先順位を導き出すために、いくつかの質問を用意してくれています。

・いまの家での暮らしで困っていることは何ですか?
・「どの部屋」を「なぜ」改善したいですか?(部屋ごとに絞り込むこと。)

いまの家での暮らしで困っていることはパッとは浮かびませんでした。というのも、細かい部分で気になるところはあるものの、大枠ではいまの家での暮らしにとても満足しているからです。

ですが、本を読み進めていくうちに、そこに挙げられた例に「うんうん」と頷けました。そしてポロポロと小さな不満が浮き彫りになってきました。

【いまの家への不満】
1. zoomやオンラインレッスンに映る夫の部屋の見映えの悪さをなんとかしたい。汚くないし、散らかってはないけれど、すっきりしていない

2. 子ども部屋を作りたい。わが家は3LDKだけど、夫の部屋・私の部屋・寝室で部屋がかたまってしまっている。子ども部屋を作る余地がない

3. 洗濯物をしまう手間をなくすために使っている洗濯物かご。普段は各自の部屋にあるのだけど、乾燥機の元にいちいち持ってくるのが面倒

4. ダイニングテーブルの上にいつもものがあるが気になる。定位置を作りたい

5. 押し入れ。片付いていないし、ものの場所が決まっていないのが気になる

6. 洗濯機の横の扉。開け閉めするのが面倒なので思い切って扉を外してカーテンにしたい

7. 食洗機の音をもう少し静かにできないものか

出るわ出るわ、家への不満。でも、なんとなく気になっていたことが言語化できて、この時点でも少しスッキリしました。わが家は、問題が明確にすらなっていなかったようです。

課題が浮き彫りになったところで、次のステップへ

さて、そこからわが家が少しずつ変わっていったかというと、実はたいして変わっていません。でも「今年やりたいことリスト」に加えたので、今年中に手をつけ始めたいなと思っています。

そして本を読み進めていくうちに、「子ども部屋は作る必要はない」という、新たな知見に出合うことができました。「子ども部屋が絶対必要!だから3LDKじゃ狭い!」と思っていた私には目から鱗でした。

「ファミリー◯◯」という考え方

部屋数の少なさは、「ファミリー◯◯」という考え方で解決できます。

1. ファミリーワードローブ
たとえば、わが家の場合、夫の服は夫の部屋に、私の服は私の部屋にあります。これを、家族の衣装部屋=ファミリーワードローブ部屋を作り、一部屋にまとめてしまう!とのこと。
なるほど、行ったり来たりがなくなるし、部屋干しもその部屋に干す、というのもよさそうだなぁ。

2. ファミリーライブラリー
家族の蔵書を一箇所にまとめて、家の中に図書館を作るというアイディア。この柔軟な発想には、「その手があったか!」という感じ。家族間の蔵書を貸し借りすることで、興味の幅も広がりそう。

3. ファミリーシェアオフィス
このアイデアを使えば、子どもの数だけ部屋を用意しなくて確実によくなります!子どもの学習机は買う必要はない、シェアオフィス部屋を作り、親も子どももこの部屋で仕事や勉強や読書や作業をすればいいのでは?というアイデアです。

ここまで読んで、「あれ?3LDKでもよいかも?」と思えるようになりました。子どもの寝室、親の寝室、シェアオフィス部屋(デスクがあり、図書館部屋でもある部屋)にすれば解決です!

夫の部屋、私の部屋、子どもの部屋、洗濯干し部屋…と4LDK以上ないとダメじゃんと思っていたけど、そんなことないですね。

部屋数は少なくても、発想次第でいかようにも快適に暮らせる

そしてその発想は、なかなか自分では思い付かなくても、良書との出合いさえあれば、いくらでも知ることができるんだなぁと、この本を読んで目から鱗が何枚落ちたことか…。

いまの住宅環境に悩んでいる人には、全力でこの本をおすすめしたいです。

子ども部屋は、子どもの数だけなくてもいい!

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うかたそさん

会社員。夫と3歳娘と3人暮らし。都内在住。好きなものはお酒と旅行と絵を描くこと。「母になってもやりたいことを諦めない」「自分らしく生きる」がモットー。コロナ禍の心の支えは、スペイン語学習とバランスボールエクササイズです。

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