『コウノドリ』の次に読むマンガはコレ!

今回「ぎゅってWeb」より「プラタナスの実」1巻をプレゼントしてもらいました。産前にコウノドリを何度も読んだ人は、きっとこれを読んで泣くと思います。

家族に寄り添う小児科医の物語

この漫画は「すごい小児科医が出てきて、難病をこんな手段で救った!」「みんなが分からなかった病気を治した!」みたいなスーパー先生の話ではありません。

主人公はYouTube撮影(しかもおもしろくない)が趣味というちょっと変わった小児科医、真心(まこ)先生。真心先生が診た病気の子どもと、それをとりまくそれぞれの家族の思いを描いた、じんわりと心に響く物語です。

きっと働くママは1話で目頭が熱くなると思います。冒頭の写真もその1話の印象的なシーン。

子どもから病気を読み取る難しさ

子どもってしゃべれなかったら泣くだけだし、しゃべれるようになってもそもそもうまく説明できないし、嘘なのか想像なのかわからない話だってする。それなのに親が忙しそうだと体調が悪くてもでも「大丈夫」なんて隠してしまったりもする。

そんな子どもたちから重大な病気が隠れていないか見つける小児科医って本当にすごい。

1話で登場したのは症状が出たり消えたりする特性を持つ病気。

頭を下げて仕事を早退して来たのに、子どもが「もう治っちゃった」なんてけろっとしていたら、つい「わざとお腹が痛いなんて言ったのでは?」なんてママが思ってしまうのも分かります。

1話に出てくるママは夜間保育に預けてでも頑張らなきゃいけない時期で「お仕事今大変なのに!」と子どもに言ってしまいます。

そして子どもは翌日も腹痛が出てたのに「大丈夫」と我慢してしまって、病気の発見が遅れてしまうのです。

それは嘘をついたわけではなく親を思う健気な子どもの気持ち。様子が変だと気付いていたのに、と母親失格だと落ち込むママ。

そんなママに真心先生は、ママが息子くんがいつもと違う様子、違和感をきちんと記録していたから病気が発見できたのだと、こんな声をかけてくれたのです。

「息子くんを救ったのはお母さんです。何もできなかったなんてことは絶対にありません。」

私、号泣。親を思う子どもの気持ちもわかってくれるし、親の気持ちにも寄り添ってくれる、こんな先生いたら一生ついていきます!!1話でファンになりました。

真心先生の温かい言葉は他のエピソードでも…

第2話は、クリスマスの夜のお話。子どもにとっては特別な1日だけれど、ケーキ屋さんの親にとっては1年で一番忙しい日。

ママは夜一度様子を見に帰ってくるものの、姉と弟だけでお留守番することになったときに下の子に事故が起きてしまいます。

上のお姉ちゃんは責任を感じるし、もちろん両親はお留守番なんてさせるんじゃなかったと後悔します。そんなママにかけた真心先生の言葉は、

「それは違います。お姉ちゃんに任せたから弟くんは助かったんですよ。お姉ちゃんが守ったんです」

もう…そんな考え方ある!? 私、号泣。

そして子どもたちのところに行ったママは、お姉ちゃんに「弟くんを守ってくれてありがとう」と声をかけるのです。

私、また号泣!!

舞台は新たな小児科へ

小児科医診療の経営の難しさや、子どもが好きだけではやっていけない心のコスパの悪さといった問題に触れつつも、真心先生の不思議なキャラクターもあってか重くなりすぎずに読むことができます。

このあと真心先生は、

「小児科医は病気を治すことだけが仕事ではありません」
「子どもとそのご家族の心のケアまで考える必要があるのではないでしょうか」

と話しています。真心先生のこの言葉がこのマンガの根底なのだと思います。

産後のバイブル

妊娠中はお腹の中は2週間か4週間に1回のエコーでしか見えず、ちゃんと生きているのか、何か異常が起きていないか、その違和感を見逃していやしないか、次の検診までドキドキしながら過ごしていたものでした。

「ああ、赤ちゃんが産まれてきて、この目で見ることができればもっと分かるのに」そう思っていたけれど、産まれてきても何も分からなくて泣いてる理由も分からなくて毎日生かしておくだけで精一杯。

「この泣き方は大丈夫?」「熱が下がらないけれど様子見てて大丈夫?」「頭ぶつけちゃったけどこれくらいは大丈夫?」

何度「大丈夫?」と自問自答してきたでしょうか。下の子が入院したときには健康に産んであげられなくてごめん、と泣きました。

そうやって子育てで少しずつすり減ったママの心に、優しく寄り添ってくれる話で、この先がとても楽しみです。子育てのバイブルになりそうな作品です。

『プラタナスの実』2巻は3月30日に発売予定。気になる方はぜひ1巻を試し読みしてみてくださいね!

ママの新たな子育てバイブル、プラタナスの実

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はるこ*いとをかしさん

5歳と2歳の兄弟を育てる医療系ワーママ。定期的に温泉に行きたくなる病。 子どもを産んだら可愛すぎたのでインスタとツイッターで育児絵日記を描き始めました。 頑張らない日々の育児絵日記、子どもの医療や健康のお話、2人のバタバタ子連れ旅行のお話などを綴ります。

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