2021.06.03
プロレスの世界は厳しいです。
毎日過酷なトレーニングをして、楽しむというよりは無理やり胃袋に収める食事をして、ケガに悩まされながらも決められた舞台に立たなければいけません。
・・・というのは私の想像です。
私はプロレスのことをよく知りませんが、なぜかたいていの子どもはプロレスが好きです。
厳密には「プロレス」はprofessional wrestlingの略語なので語義的には「レスリングを主たる職業収入とする人が行うレスリング」となり一般人はプロレスできません。
そのため実際は「取っ組み合い」なのですが、それはまあそれとして。
わが家では寝かしつけは主に父の役割なので、私が頃合いを見計らって長女を寝室に誘い込みます。
布団に寝かせて静かに眠りにつけば理想的なのですが、そう簡単にはいきません。
毎日の寝かし付けの中で、しばしば長女(1歳半)が立ち上がれなくなるまでプロレスをすることになります。
今回は、寝かしつけ担当者の目線でその様子を実況します。ちなみに寝かし付け方法は日本式(寝付くまで添い寝)です。
欧米式(寝る前に親子が別れる)にはない、絶対に負けられない戦いが、そこにはあるっ!!!
寝かし付けは毎日の育児の最後の課題です
おもちゃの片付けとか、翌朝の準備とか、間接的な育児が寝かし付け後にあるかもしれませんが、直接的な育児としては、寝かしつけが毎日の育児のフィナーレです。
そして子どもが寝る時間はその日の活動によって決まります(大人もそうですが)。
例えば、起床時間、体調、昼寝の時間とタイミング、運動量、食事量とタイミングなどです。
1歳半の長女はまだ就寝時刻をコントロールできないので、その日の長女の活動によって親が寝かし付け開始時刻を決めます。
寝かし付け開始時刻の決定は意外と重要かつ難題です。早すぎると余計に時間がかかるからです。
早めに寝かし付けをせずに遊ばせておいた方が疲れて寝付きがよくなる可能性も考慮したいところです。
そして寝かし付け開始時刻の見立てを誤ると、プロレスをし続けることになります。
長女がプロレスラーになった週末のある夜
夕食を済ませ、風呂に入り、着替えと絵本の読み聞かせをして長女を寝かし付けする準備が整いました。
週末はだいたい夜8時までに寝入っていたので、この日も夜7時半に寝かし付けを開始しました。
しかし照明を暗くしても長女は元気です。隣室の影響で寝室は真っ暗にならないため、うっすらと周りの様子は見えます。
最初こそゴロゴロしていましたが、歌いながら起き上がってきました。この時点で嫌な予感がします。そして私の頭の中でゴングが鳴り響きます。プロレス開幕です。
長女はリング(布団)の上でこちらの様子を伺いつつ、部屋の奥から出口を目指します。
私はそれを阻止すべく、回り込んでくる長女を捕まえます。その光景はさながら、無言のカバディです。
長女を捕まえた後は、持ち上げてリング(布団)にそっと叩きつけます。
あくまで「そっと」ですが、プロレスでいうジャーマンスープレックス、アマチュアレスリングだと反り投げです。
これでダウンしたまま寝入る流れになればいいのですが、そう単純ではありません。
そう、子どもの思考が単純であるが故に、試合は単純に終わらせてもらえないのです。
圧倒的な力の差を見せつけてもゾンビのように立ち上がって寝室の出口を目指します。
しかも子どもはたいてい「高い高い」が好きなので、投げると喜んでケラケラ笑います。
そしてニヤニヤしながらまた起き上がってきます。ゾンビよりゾンビです。
加えてこういうときの子どもの体力はモンスター級です。
その繰り返しが1時間くらい続くと、ようやく力尽きてダウンしたままになります。
ここで数えるのは10カウントではなく、少なくとも120カウント(2分間)です。
目は閉じられ、軽くつついても目覚めない状態になって初めて試合終了です。
無限ではないのですが、いつ終わるか分からないゾンビモンスターとの戦いは、まさに無限を感じさせます。
結局、寝かし付けが終わったのは夜10時近くになった頃でした。
ただの寝かしつけと思って1時間続けるのは退屈ですが、スポーツや遊びに例えると楽しめる、かもしれない
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共働きおやじ研究所さん
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4歳と2歳の姉妹を持つ30代中盤の父親です。妻は2022年4月に職場復帰。祖父母サポートなし共働き家庭を続けていくために、父親育児の手法を研究しています。
研究成果を公開し、親父の地位向上を目指しています。
仕事と家庭と自己実現の三方良しが人生の目標です。