/ 2021.09.29

『息子のトリセツ』(黒川伊保子さん著・扶桑社新書)

最近この本を読みました。著者の黒川さんは脳科学・人工知能(AI)研究者で、その研究成果を元に『妻のトリセツ』『夫のトリセツ』(共に講談社)がベストセラーになり、すでに読んだ人も多いかなと思います。

二人の息子(5歳・2歳)がいる私としては、息子のトリセツを手にとりました。もちろん、『娘のトリセツ(小学館)』もあります♪今回は『息子のトリセツ』について、紹介したいと思います。黒川さんご自身も男の子の母親であり、説得力ある実体験や心温まるエピソード満載の一冊です。

わが家の悩み

ずばり、お片付け問題です。息子二人とも豪快におもちゃを出し、そのまま出しっぱなしで、お片付けが本当に苦手。小さな車やプラレール、細かいブロックが多いので、大人が踏むと地味に痛いです。

一方、テレビアニメを見ることも大好きなので、私が「テレビを見る前に少しは片付けよう」と言うと、長男は「何こ片付ければいい?3こ?5こ?」と聞いてきます。細かいブロック3〜5こ片付けたくらいで何も片付いてません…。

お片付けできたらものすごく褒める、お片付けできなかったら「テレビ見れない」・「おもちゃを保育園に寄付する」など、なにをいっても効果なし。

わが家のおもちゃスペースは、いつもこんな感じです…。

足の踏み場もない。家全体が散らかっているようにみえます。私が片づけてもすぐにほぼ全てのおもちゃを一気に出されるので、片付ける気にもなれず、慣れとは怖いもので、このくらいの散らかりようでは気にならなくなりました(笑)。

なんと、「息子のトリセツ」には「散らかし放題が男子の最高の英才教育である。部屋が散らかっているのを、人にとやかく言われても、『息子を天才にするため』と微笑んでおけばいい」と書いてありました!まさに今の私にとって欲しい言葉です!

その理由は、男性脳の得意な空間認知力を優先して使っているから。奥行き認知が得意で、距離感をつかんだり、モノの構造を見抜く力が幼くても驚くほど早く発達するそうです。大昔でいうと狩りに必須の能力であり、現代でいう理系力の源。カタチや構造が目でみて分かるものが、やや離れたところにあると興奮し、それが空間認知力の高さを生み、好奇心を育む、ということです。

私が息子二人によく言う「車のおもちゃを出して遊ぶ前に、まずは散らばってる細かいブロックを片づけて!」、こんな始末いいことをしていると、せっかくの空間認知力が弱体化する可能性もあるとのこと…!

男の子の子育て中は多少散らかっているくらいがいいのです。

「ぼんやり」タイム

さまざまな遊びを通じて刺激を受けた脳は、その経験を咀嚼してセンスに変える必要があり、それによって発見や発想の能力を高められます。脳内を整理する間、外界からいったん遮断するのが眠りの正体。そして、起きている間にも脳が必要性を感じたら、「外界から脳を遮断し、脳を進化させる」モードに入ることがあります。それが、はたから見たら「ぼんやり」に見えます。

小脳の成長が著しい8歳までの男の子は、このぼんやり時間が頻繁に訪れるそうです。また、多くの男性は、大人になってもこのぼんやり時間を必要としています。確かに、私の夫(理系出身)もソファーでぼうっとしている姿をよく見かけます。ぼんやりタイムは「頭が良くなっている瞬間」ととらえ、そっとしておくことが一番だそうです。

この本には子育てエッセンス満載ですが、今回は特にお片付けに着目しました。気になる人は是非お手に取ってみてくださいね^^

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エシカルマンマさん

家族:夫、息子2人(2歳・5歳)
宮城県仙台市出身、東京都在住。2011年の東日本大震災をきっかけに、エシカルな仕事をしたいと決意。2015年に一般社団法人エシカル協会の立ち上げから携わり、エシカル消費の普及啓発の活動をしています。エシカル子育てを日々考え、楽しみながら試行錯誤中。

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