妊娠した友人から必ず聞かれる出産への恐怖や体験談

妊娠した友人達から、妊娠中期くらいから高頻度で聞かれる質問が「出産が怖いんだけど、怖くなかった?実際どうだった?」という質問。

徐々に体も感覚も変わってどんどん実感してくるとより一層リアルに感じて、妊娠も出産も初めての経験だと凄く怖いですよね。でも、怖がらせるわけではありませんが、正直なところ何回経験しても恐怖心は変わりません。

妊娠初期から後期に向けてどんどん不安が膨らんでいく

私は二人出産していますが、初産の時よりも恐怖心が出てくるタイミングは少し遅れてやってきたものの怖いものは怖いし、直前には不安も緊張も初産と同じくらい、もしくは経験したことがある分、リアルな思い出をフラッシュバックし、むしろ初産の時よりもある意味恐怖心が芽生えました。

妊娠初期は、うれしい気持ちや今後どうなっていくのかなという不安が入り混じっていました。

でも、中期、後期と目まぐるしく変わる体調やつわり、そしてメンタルへの影響、全身の痛みや、寝る時の息苦しさなど、どんどんつらいことが増えてくる中、家事や仕事どころか日常生活をなんとか過ごすのがやっとです。

そこで出産がどんどん近づいてくることでネガティブな想像がたくさん出てきたり、どれだけ痛いのかななど、いろいろな想像が膨らんだりして止まらなくなることも。

そんな時に一番気持ちを理解して欲しいと思ったのが自分の場合は夫でした。

でも、横でどんなにつらそうな所を見ていて夫なりにサポートしてくれたり、マッサージしたり色々力になろうと努めてくれていましたが、体験しているわけではないからどこまでつらいか分からないし、結局産むのがどれだけ痛いか怖いかは想像してもリアル感がないと言われました。

確かに出産の痛みは分からないかもしれませんが、せめて恐怖心は少しでも理解して欲しいと思います。10カ月の間ずっと感じている恐怖心を持っている妊婦側としては、「つらいけれど、みな経験してることだし大丈夫!」と言われると、思いのほかショックと共にカチーンとしてしまいますし、妊娠中に言われたことは、ささいなことでもずっと記憶に残ってしまいます。

夫にも恐怖心を少しでも自分事として捉えてほしい

そこでどうしたら男女関係なく似たような感覚になって、怖さが伝わってくれるのかなと考えた時に思い浮かんだのが

◆つわり→終わりの見えないノロウイルス
(ウイルスは数日がピークだけどつわりは個人差で終わらない)

◆出産→絶対に避けられない交通事故
(出産は交通事故で全治3カ月などという例え話しが存在したため)

◆産後→寝られないくらい酷い激痛を伴う切れ痔
(塗ったりした後の痛みの近さ)

◆医師の話し→予言
(10カ月後に絶対に避けられないことが起きる)

という風に例えて伝えてみました。

避けられない運命だから我慢してねと言われたとしたら

出産は産むだけでは終わりません。産むだけでも大変なことですし、体力も使い果たし、自然分娩はもちろんのことですが無痛分娩といえど日本はほぼ完全無痛ではなく緩和タイプが多いそうなので、同じくらい痛い時間はあるし、タイミングによっては麻酔が効かないし、帝王切開も術後の痛みだって伴います。

どのスタイルでも大変じゃない出産なんてひとつもありません。

そんな色々な痛みや衝撃が同時に起きることを予測できているのに、絶対に避けられないと言われたらどう思うのでしょうか。望んでいたこととはいえ、何で自分だけがそんな目にあうのか、毎日少しずつ近づいてくるXデーに対しての恐怖心といったら一言では表せないくらい複雑ですし、心の準備なんて基本的にできません。

そして出産は産むことがゴールではありません。産んだ後もほぼ休めずいきなり24時間同室のケースも。別室の病院でも定期的に授乳に行かなければならなかったり、いくら病院側で手助けしてくれても、そんな全治数カ月のけがを負ったような状態のまま基本的には何かしら子どものケアをしないといけません。

そして新しく覚えなければいけないこともたくさんあります。さらに子どもに何かあれば自分の責任になるという新たな生命への重み全てものしかかってきます。授乳も3時間おきが目安ですが、実際のところ乳児は飲む量もスピードも想像を遥かに超えるくらい、とてもゆっくりです。

こんなちょっとの量だからすぐ飲み終わると思いがちですが、オムツを変えてミルクを飲ませると1時間くらいかかります。それ以外に胸の張りチェックや赤ちゃんの飲み方指導など含めると部屋に戻る時には2時間近く経過していることも。

そこで次のミルクを飲ませるまでは1時間しかありませんが、病院に提出する用の記録をしたり、自分の検温や薬を飲んだり、お手洗いを済ませたりしないといけません。

しかし、産後で早く動くこともできないので常に痛みに耐えて動き、ようやくひと息つこうとした時にはもう15分くらいしかないまま次のミルクです。

そしてこれが24時間、入院中ずっと続きます。同室なら赤ちゃんが敏感なタイプなら24時間いつでもあやさないといけないのです。たった数日頑張れないなんて親失格という人もいるかもしれません。でも産後の疲労困憊な状態で続く睡眠不足は体調にも精神面も疲労させます。

産後鬱と言われる症状になる人もたくさんいて珍しいことではありません。そんな時にパートナーや家族が「みな経験するんだから大丈夫」と他人事で言ってきたら、産後もずっと気持ちのしこりになってしまいます。

だからこそ妊娠中に少しでも気持ちを理解しようと努めたり、出産の気持ちや痛みは分からないから仕方ないと言わないで欲しいと思います。

例えば話しをしたら夫にも変化が

夫は元々家事も分担して率先して色々行動してくれるタイプでしたが、妊娠中のつらい時期にイメージを共有したことで、それ以降は自分事に捉えてくれるように変わりました。

産後もとても頼もしく、2回目の産後に酷い産後鬱を経験して塞ぎ込んでいたり、過敏になり、神経質になってしまっていた私の代わりにパートナーとして私よりも育児に向き合ってくれてとても心強く、今でも感謝し尊敬もしています。

そうやって動けたのも、やはり妊娠中から自分ごととして捉えてくれたおかげで、夫婦の考えや気持ちが一緒の方向に向いていたからなのかなと感じました。

なので、友人達にもいつもこの妊娠から出産までの例え話しをパートナーや家族と話してみてねと伝えています。少しでも妊婦の出産への緊張感や不安な気持ちが相手に伝わって、よりいっそう絆を深める機会になりますように。

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マダムカルピ子さん 海外式育児をプラスして親子で楽しく!2歳差姉妹ママ

4歳(女)、2歳(女)。日本人夫婦のバイリンガル育児漫画や日々の息抜きになるようなイラストをインスタに投稿しています♪欧米式育児を中心に日本とその他海外の良いなと思うところを取り入れ2歳差姉妹の育児に挑戦中。妊娠中に小学校で指導出来る児童英語非常勤講師資格を取得して子供達にも試しています。

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