大阪生まれ、大阪育ち。だけど東京在住1年目にして、最近ほぼ完ペキに標準語が話せるようになってきました、Jay(ジェイ)です。

先日二人の息子と一緒にお風呂にはいっていたときのことです。

我が家の子供たちは、2歳と4歳。湯船の中でも兄弟が仲良くしたり、喧嘩をしたり、なわけでして。それを私は、監督のように、見守っているわけです。

時折おもちゃの取り合いになったら「ピピピピー!、はいストップー!」ってイエローカード出したりしてね。だいたい弟がボケて、お兄ちゃんがツッコむみたいな関係性ですね。年齢的にもね、ええ、そうなるでしょうねって、

そしたらですよ!たぶん弟が何かしたのが気に入らなかったんでしょうね。お兄ちゃんが弟に向かって…

「ばかやろう!」

そう言ったんです。

母はショックを受けました……

だって、私も夫も「ばかやろう」なんて言ったことないんですよ。だからおそらく保育園のお友達とかの言葉がうつったんやろうな、は もちろん頭によぎったんですけど。

なんでこんなにショックか?

「ばかやろう」って大阪ではホンマに使わないんですよ。だから言葉のダメージが、言葉以上にあって。「ぶす」くらいのダメージです。

だから、いったん長男にはその場で「ばかやろう」じゃなくて、「やめて」とかほかの言葉でいうように伝えたんですけどね。

一旦ここで監督として観察してみたんですよね。で、よく思い出すと、喧嘩はしてなくて、笑いあいながらの、じゃれあいの中の「ばかやろう」だったなって。

ということは、あれですよ。

ビートたけし の「ばかやろう!」

そう、これはもしかしたら、関東的「なんでやねん」または「あほ!」なんちゃうかな?って。

ちなみに関西弁の「あほ」はもうめっちゃ軽い言葉だったり、ものすごい愛情のある言葉なんですよね。

ということは、ここは東京。長男は東京でネイティブからの「ばかやろう」を習得したわけです。しかも完璧なタイミングでそれを言えたのかもしれない。

そんな様にも思えて、調べました。

やっぱり愛情の隠れた「ばかやろう」だった!

「ばかやろう」を調べてみると、なんと文豪・三島由紀夫先生の文章には次のようなものがあるそうです。


私なども、石川淳先生と初対面の席で、三十分ほど一緒にお酒を呑んでいるあいだ、三十回も、
「このバカ野郎。三島のバカ野郎」
と呼ばれましたが、これが愛情ある呼びかけであることはすぐわかりました。
(三島由紀夫『第一の性』)


昔は、気に入った人に「馬鹿野郎」と言うことが、仲の良い男同士では十分にありえることだったそうです。まさに「なんでやねん」ですね。

さらに、舞台は葛飾。あの有名人も……

国民的人気映画『男はつらいよ 寅次郎相合い傘』のシーンでは、


リリー 「迎えに来てくれたの?」
寅   「バカヤロー、散歩に来たのよ」


そう、まさに寅さんのようなお爺ちゃん、お父さんのいるおうちの子なら、愛のある「ばかやろう!」という言葉が自然に出ているかも知れない。

そしてそれを息子が東京に来てからの保育園の関わり合いの中で学び、吸収したのかと思うと、この「ばかやろう」は一概に否定できない、監督としてそう思ったわけです。

どんな言葉にも「背景」があるんやで!

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転勤族夫9回目の転勤で現在は東京在住(中身はコテコテの関西人)。オンラインでヨガ講師をしながら、stand.fmにて【Wellness Life】と言う番組を音声配信しています。健康=病気じゃないとか、弱ってないってことではなく「からだ・こころ・自分の立場、その、全てが満たされた状態のこと」を目指し、ほぼワンオぺで奮闘中。

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