浴衣をキレイに着こなしているとすてきですよね。できそうで、でもちょっとわからないってことありませんか?浴衣の合わせ、衣紋の抜き具合、衿合わせ、丈の長さ、そして手順。動画解説付きでお届します。
index目次
子どもの浴衣着付け方
既製品の子どもの浴衣は腰ひも付きで、肩上げや腰上げ(裾上げ)もされていて、すでにおはしょりができてます。なので、ポイントを押さえれば簡単に着付けられますよ。
子どもの浴衣の丈は、くるぶしあたりがちょうどいい長さです。くるぶしより長いときは、腰上げの折り山はそのままで、短くしたい長さの1/2幅上を、もとの縫い目と平行に縫っていきます。
背が伸びて、丈を長くしたいときは、腰上げの折り山はそのままで、縫い目をほどき、出したい長さの1/2幅下を、もとの縫い目と平行に縫っていきます。
腰上げ、肩揚げをすべて出しても、手首、くるぶしが出てしまうようなら、新調するタイミングです。
子どもの浴衣の着付けポイント
- 合わせは、大人と同じで左が上に来ます
- 丈の長さも大人と同じ、くるぶしくらい
- 衣紋は抜きません。自然な感じ。(大人女性は抜きます)
衿合わせは、のどのくぼみが隠れるくらいで自然に。苦しそうに見えるようならくぼみくらいで合わせます。
このポイントを押さえ、最後にしわをしっかりと取れば完成です。手順は、動画をご覧ください。
大人の浴衣の着付けに必要なもの
浴衣の下は普段の下着(ブラジャー、キャミソール、ショーツなど)で大丈夫です。でも、白色など薄い色の浴衣を着るときは、透けるので、長めのスリップ、浴衣用ランジェリー、裾よけなどを着るようにしましょう。
- 補正用タオル1~2枚
- ひも3本(補正用、腰ひも、胸ひも)
- 伊達締め
あったら楽、キレイに着付けられるもの
- コーリンベルト
衿合わせで使います。なくてもできますが、あると衿のゆるみや胸元がはだけてくるのを防ぎます。下前のおはしょりが上げやすくなります。コーリンベルトは、緩めにゴムを調整しておきます。強いと衿が詰まってくるので注意。
- 帯板
左の帯板は、一人で着付けるときの便利アイテムで「まわりっ子」っといいます。帯を前で結び、後ろに回すときとてもスムーズに回せて楽。帯をする前に付けられるところもラクチンです。
右の帯板は、一般的な帯の巻いている途中で入れるタイプ。ないときは、薄い段ボールや厚紙で代用できます。
- 腰ひもベルト
右が腰ひもベルト。ゴムでできていて伸びるので、ひもに比べると締め付け感がありません。丈の微調整が、腰ひもをした後でもしやすいです。着崩れ予防に役立つ腰ひもベルト。
左の腰ひもでも大丈夫ですが、楽に着付けたい人には、腰ひもベルトがおすすめです。
- 和装ブラジャー
胸が大きい人におすすめです。胸の補正の役割をしてくれるので、仕上がりがキレイです。
体型にあった浴衣がベスト
自分でキレイに着付けるには、自分の体型にあった浴衣を選ぶことがとても大事。プロに着付けてもらうなら、身幅や丈の調整は着付けでキレイにできますが、裄(ゆき=そでの長さ)はカバーできません。
身長が高い、手が長い、体格がいい人は、お店に相談して、仕立ててもらうといいと思います。お値段は既製品に比べたら高くなりますが、着付けやすく、美しい浴衣姿になります。
補正は必要?
浴衣も着物と同じで、凹凸がない方が美しく着付けられます。和装ブラジャーは胸の補正をするものです。
右のように、ウエストはタオルを横2つ折りにして、くびれ部分に巻いて補正します。
左のように、反り腰やおしりが大きめで背中から腰にかけて段差が出るようなら、4つ折りにしたタオルを当て補正します。
補正用のタオルは、汗を吸い取り、帯まで汗が染みこまずにすむ利点もあるので、最低でも1枚は使うことをおすすめします。
女性の浴衣の着付けポイント
- 合わせは、子どもと同じ、左が上に来ます
- 丈の長さも子どもと同じ、くるぶしくらい
- 衣紋は、こぶし1つ分くらい抜きます
- 衿の合わせは、中心でのどのくぼみくらいで合わせます
おはしょりが帯下約5~6cmになるように、腰ひもで調節します。丈が短いとき(おはしょりが取りにくい場合)は、腰ひもの位置を腰骨辺りに下げると、おはしょりが出ます。
ただ、この場合、トイレに行きにくくなることと、着崩れの原因になるので注意しましょう。これらのポイントを押さえながら、着付けていきます。
体型別の注意点
背が低い
衣紋を抜く。のどのくぼみ辺りがつまると小さく見えてしまいます。
背が高い
胴長に見えないよう、帯の位置をやや上げます。
やせ型
脇で余った布は、着付ける際に折り込み、きちんと処理します。
ぽっちゃり
衿合わせが美しいと若々しく見えます。Vが深くならないように注意です。
ひとりで出来る!浴衣の着付け方(動画あり)
- 補正をして、浴衣にそでを通します。 同じ高さで衿を合わせ、背中心(背中の縫い目)が背中の真ん中に来るようにします。
- 丈を決めます。くるぶしが隠れるくらいか、くるぶしで。衿を持って、持ち上げ、少しずつおろします。
- 上前を決めます。決まったら、1度開き、下前(右)を左のウエスト脇に入れ込みます。(入れ込むとき少しつまを上げます)
全部入れ込まず、余りは折り返します。全部入れ込むと足が動かなくなるので注意しましょう。 - 上前(左)を巻き付け、腰ひもをします。このひもはしっかり目に締めます。片花結びです。
- 衣紋を抜きます。目安は、こぶし1つ分です。
- 衿を合わせます。コーリンベルトを左の身八ツ口から入れ胸の3cmくらい下で留めます。
コーリンベルトを留めたら、右手で、下前おはしょりを着物の中に折り込みます。上前(左)のおはしょりが1枚になりスッキリします。
- コーリンベルトを後ろから回し、上前の衿に留めます。両側のコーリンベルトの場所を持ち、衿の合わせを決めます。
決まったら、胸ひもをします。胸ひもはコーリンベルトの上の方が崩れにくいです。
- おはしょりが長い人は、ここで長さを調整します。伊達締めをします。
- しわをしっかり取り、完成です。
動画もご覧ください。
簡単!リボン重ね 帯結び(動画あり)
とても簡単でおしゃれな結び方です。
- 帯を半分に折り、右肩に掛けます。このとき、掛けた帯は背中の伊達締め下線らいです。
- 2巻きします。帯板を入れます。
- 垂れ(巻き付けた帯)を三角に折り、手先(肩に掛けていた帯)を上からくぐらせ結びます。帯をしっかりと締め、結び目を立てます。
- リボン結びをします。
- 垂れている2枚を重ね、結び目をくるむように、下から引き抜きます。
- カタチを整えて、後ろに回し完成です。
まとめ
浴衣にしわがあるときは、当て布をしてアイロンをかけ、しわのない浴衣を着るようにしましょう。衿がどうしてもクシャっとなってしまう場合は、前の日に糊付けしてアイロンをかけておくといいです。
上手に着こなして、親子で夏のおしゃれを楽しんじゃいましょう。